ホーム > こども・教育 > 教育委員会 > 「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~ > 令和6年度(2024年度)発行号 > 5月11・12日 「教育長の学校日記」 「こどもまんなかワークショップ」を開催しました!
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更新日:2024年5月11日
▲グループで話し合ったことをみんなで共有 |
▲こどもたちの声をしっかり生かしていきます |
▲「どの権利が守られていないと思う?」 |
▲よいアイデアにシールを貼っていきます |
令和5年4月1日、こども基本法が施行されました。江東区教育委員会と江東区立学校・幼稚園では、こども基本法や子どもの権利条約にも示されている、こどもが意見を表明する権利を大切にして、こどもの意見を生かしながら様々な教育活動を進めています。江東区では、こどもの権利に関する条例やこどもに関する計画を策定する準備を進めており、その参考とするべく、「こどもまんなかワークショップ」を開催し、こどもたちの意見や思いを聞かせてもらうことにしました。私は、5月11日に南砂区民館、12日に富岡区民館で開催されたワークショップに参加し、こどもたちの声を直接聞いて来ました。区内在住の小学4年生から中学3年生までの40名を超えるこどもたちが集まってくれました。
ワークショップは、終始笑顔で楽しい雰囲気で進められました。感心したのは、中学生の生徒たちがとても優しいことです。しっかりと自分の意見を述べながらも、小学生が意見を言いやすいように声をかけてあげたり、難しい言葉があると説明してあげたりしていました。おかげで、小学生の子たちものびのびと話し合いに参加していました。
前半は、江東区のこどもたちに実施したアンケートの中から、実際のこどもたちの意見や思いをグループのみんなで見て、「そう!そう!」、「分かる!分かる!」等の意見を言いながら話し合いを進めました。その後、これらの意見は、こどものどの権利が守られていないのかについて、みんなで考えました。その時に、こどもたちには、こどもの権利条約を分かりやすくまとめたカードを4枚渡しました。【第2条】差別の禁止、【第3条】こどもにもっともよいことを、【第6条】生きる権利、育つ権利、【第12条】意見を表す権利、の4枚です。グループ全員のカードが同じになることもありますが、違うカードを提示する子もいます。「私は、・・・・・ということだから、この権利が守られていないと思うな~」、「あっ、そうだね。そういう考え方もあるよね」等と、初めて会った、それも異年齢のメンバーにも関わらず、お互いの意見を受け止めながら話し合いを深めていく姿が立派だな、江東区のこどもたちはすごいなと思いました。
後半は、それぞれが困っていること、不満に感じていることを付箋に書き出し、グループのメンバーが解決方法について考え、アドバイスを付箋に書いていくということに取り組みました。例えば、「もっと、のびのびと学ばせてほしい」という思いに対しては、<教科書だけじゃない方法で勉強する>、<実際に(社会科見学のように)その場所に行って学ぶ>、<先生の話を聞くだけじゃなくて話し合う学習を増やす>、<図書館のような学ぶ場所を作る>、<こどものやることに大人は理解をもつ>、<学ぶことの楽しみを伝えてほしい>、<森で勉強したい>等のアイデアが出されました。どのアイデアもなるほどと感心させられました。今度、学校の先生方にも伝えておきます。
最後に、「どんな社会になるとよい?」というシートに、それぞれの思いを書いた付箋を貼ってもらいました。「どんな人も気軽に意見を言うことができ、尊重できる社会」、「皆が平等であり、誰もが笑顔で過ごしやすい社会」、「みんなが楽しく、プラスになることだらけの社会」、「平和な社会」、「差別のない社会」等々、こどもたちのしっかりとした未来への願いを聞き、改めて大人の責任を痛感しました。
今回、こどもたちから様々な意見を聞くことができました。こどもたちの率直な声、それがこどもたちのリアルです。大人の思いであったり、学校での指導であったり、私たちの施策であったり、それらがちゃんとこどもたちの心に届き、響いているのか、そこが大事なんです。皆さんの思いを江東区の施策、教育に生かしていきます。参加してくれた皆さん、ありがとうございました。なお、このワークショップは、あと2回実施します。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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