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更新日:2024年5月15日

5月8日学びの集大成としての、修学旅行(前編)

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▲被爆者の方へ、生徒たちが思いを伝えます

▲平和記念像のポーズには意味があります

全国都市教育長協議会に参加するため、今年度の会場の長崎市に向かいました。本協議会は各都道府県で概ね順番に開催されていますが、長崎での開催は約70年振りでした。そして、まったく偶然なのですが、有明西学園が同じ期間に長崎に修学旅行に行くことを知りました。また奇跡的に、長崎に着いた日の夕刻の原爆死没者追悼平和記念館での平和記念集会等にご一緒させていただくことができました。

江東区立中学校・義務教育学校では、各校が特色を生かし、義務教育の最終学年で修学旅行を実施しています。どの学校も、「修学」旅行であることから、学習指導要領のねらいに即しながら学びの集大成として位置付け、生徒たちの主体的な取組のもと、心に残るものにできるようにしています。以前は、京都・奈良へ行く学校がほとんどでしたが、現在は、京都・奈良を中心に、広島や東北、北陸、四国、九州等、学校の特色や生徒の意見を生かしながら、慎重に場所の選定を行っています。有明西学園は、開校から2年間はオリンピック・パラリンピック競技会場に囲まれた学校であることから、「おもてなしや日本の文化を学び、東京2020大会に生かそう」ということで、金沢・京都へ行きました。修学旅行は準備に時間を要するので、開校と同時に3年目以降の修学旅行の計画も検討しており、「教育目標の具現化」と「9年間の学びの集大成」として最適な場所であり、羽田空港に近い有明という立地や金額的にも京都方面と変わらず、むしろ安く実施できそうだということもあり、長崎を候補地にしました。

有明西学園の教育目標は、「優しい人」、「学び深める人」、「挑戦する人」の3つで、日頃からこの教育目標を意識した教育を展開しています。当時の後期課程の先生方が、長崎で修学旅行を実施することで、この3つの教育目標が次のように具現化できると考えました。「優しい人」は平和学習や世界文化遺産(キリシタン関連遺産)等に関する学びを通して、「学び深める人」は世界文化遺産(産業革命遺産)や出島での交易、歴史や文化等に関する学びを通して、「挑戦する人」は坂本龍馬やシーボルト、グラバー等を始めとする様々な先人たちに関する学びを通して、ということです。これまで引率された先生方からは、とても大きな成果をあげることができたと伺っていました。

私は、今回、有明西学園の長崎の修学旅行の様子を、少しですが同行させていただき、事前学習を含めた生徒たちの学びがしっかりとつながっていることを実感しました。原爆資料館での被爆者の方からの講話では、当時の小学生が体験した原爆の被害の凄まじさや家族が亡くなられた中で生きていくことの辛さ等を、直接涙ながらに語られる話を聞くことを通して、生徒たちは数多く心に深く刻むことができたようです。一人一人が述べる感想や被爆者の方との対話を聞いていて、生徒たちが感じたものの大きさ、抱いた思いの強さが伝わってきました。「死ぬことより、生きることの方が辛かった。でも、生きてきてよかったと思っている」被爆者の方のこの言葉は、生徒たちに「自分たちに何ができるだろう」、「学んだこと、感じたことをつないでいかなければ」という思いを強くさせたようでした。

最後に、生徒が代表の言葉を述べた後に、被爆者の方が、「皆さんに会えてよかった」と言ってくださいました。生徒たちにとって、「つながることができた」、「思いを届けることができた」、「私たちが、被爆者の方の力になることができた」と、実感することができた、とても大きな意味のある言葉だったのではないかと感じました。(後編へ続く)

江東区教育委員会教育長 本多健一朗

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