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更新日:2024年5月1日

5月1日 たいせつなものが、ここにはある② ~幼児の確かな成長を支える環境構成と先生の存在~

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▲「トンネルをジャングルっぽくしたいよね」

▲レジには、バーコードリーダーもあります!

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▲「やきバナナ、おいしいですよ~」

▲巧技台の場は、遊びの交流のきっかけです

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▲さあここまで来れば、ゴールが見えたね

▲ウサギのちょこちゃんは、みんなのアイドル

残念、今日も雨になってしまいました。東砂幼稚園と第五砂町幼稚園の年長組のこどもたちが合同で行う園外保育の予定でしたが、雨のため延期となりました。実は、一度雨天延期になっていたので、再度の延期です。というわけで、急遽、東砂幼稚園を訪問して、マイエプロン&フル装備で保育に参加してきました。

園に着くと、芦田園長先生が、「今日は雨になってしまって、年長さんのお休みも多いので、ぱんだ組(年長)とひよこ組(年中)が交流できるような環境構成にしてあります」と話してくださいました。江東区立幼稚園では、どの園でも幼児が主体的に遊ぶことを大切にしていて、幼児が自己決定して遊ぶ「好きな遊び」に取り組む時間を設定しています。そして、その遊びを促す環境構成を先生方が意図的・計画的に行っています。当然、昨日までの幼児たちの遊びや興味・関心等を踏まえた上で、その期のねらいに即したものになっています。幼児の非認知能力を高めるプロ教師の技が江東区立幼稚園にはあるのです。

年長組の遊びの場を年中組さんの保育室のすぐ近くにしたことで、それぞれの幼児が自然に存在を意識し、関わり合っていきます。私が場に入った時には、年長組の子たちがトンネルを作ってジャングルのイメージにしようと話し合っていました。年中組の一部の子は、廊下にぶら下げた「悪者のボス」に、自分で作った新聞ボールを投げ当ててやっつけるという遊びをしていました(たくさんのねらいがある遊びです)。その後、それらの遊びが融合し、発展していったことは言うまでもありません。

とにかく、先生方の幼児との距離感と関わり方が絶妙です。「手を出し過ぎない」のです。幼児の発言を待ち、共感しながら、困った時にその子の思いを聞いて、自分で考えて答えを出せるように関わっています。芦田園長先生は、幼児と先生や支援員さんの密度を見ながら、あえてその場を離れたり、関わったりされていました。私も、その子の思いに寄り添いながらも邪魔にならないように、気を付けて関わろうと努めました。

年中組の保育室に行くと、お店屋さんを始めようと準備をしている子とお店屋さんで売るキャンディー作りをしている子がいたので、仲間に入れてもらいました。テーブルには、キャンディー作りに使えそうな丸い紙と紙を丸めて作った棒、セロテープ、クレヨン等がありました。「じゃあさ、ほんだせんせいは、りんごあじつくって!」「了解!」と、リンゴ味のキャンディーを作り始めると、その子が、「ぼく、なっとうすきなんだよね」と話してくれたことから、なんと納豆味のキャンディーも作ることになりました。その後、誰か買ってくれたのか?とても気になるところです。本園は2年保育なので、年中組さんは入園してやっと3週間です。このような制作の場も、大切な学びの場です。セロハンテープって、手に付いちゃって、きれいに付けるのが結構難しいんですよね。

年中組さんは、ウレタン積み木を使ってお店屋さんの場作りをしていたのですが、お片付けになると、ここにも学びの場がありました。立方体と直方体と三角柱の積み木を元の場所にきれいに片付けるのですが、これがまた大人でも一度ではできないレベルの難しさなのです。最後に置いた三角柱は2つで立方体になるのですが、どうしても出っ張ってしまいます。あきらめかけた時に、担任の先生が「先生と一緒に考えようか」と声をかけると、改めてチャレンジ開始!一度、重ねた積み木を少し外して…、三角柱の合わせ方を確認して…。「できた!」一人でやり遂げました、立派です!

本園は、園児数は少ないのですが、その分一人一人が自分のペースで、自分のスペースを生かして、友達との距離を上手に取りながら関わり、自分の思いや願いを達成していくことができます。先生方もその子のよさを生かして、成長をしっかりと支えています。年長組と年中組の遊びの融合は大成功!最後は年中組の保育室に集まって、みんなで体操をしました。今日は「ジャングルぐるぐる」です。なるほど、年長組の最初の遊びがここにつながっているのですね。みんなの笑顔と明るい声があふれる東砂幼稚園でした。

江東区教育委員会 教育長 本多健一朗

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