「学校、今日行く！」～教育長の学校日記～

「光る空見上げて思う　今ここにいる幸せ」　周年記念式典⑥

▲マスコットキャラクター「ハピ」と「スカイ」	▲展示された１２０周年を祝うたくさんの作品
▲記念歌「幸せの空」を歌う６年生	▲幸せの青空の下、心を一つに広がる６年生の扇

　きれいな青空が広がる、とても１２月とは思えない暖かな日に、扇橋小学校の創立１２０周年記念式典が行われました。本校は、明治３７年に東京市扇橋尋常小学校として開校しました。関東大震災により新校舎はわずか半年で焼失、また東京大空襲でも再び校舎を焼失し、昭和２１年に廃校となりました。しかし、昭和２３年に川南小学校と石島小学校を統合し、扇橋小学校として復興しました。創立１２０周年である今年度は復興７５周年でもあるのです。本校の１２０年間は、苦難を乗り越えてきた、先生方や保護者・地域の皆様、多くの卒業生の皆様の熱い思いとご尽力の歴史でもあります。

　吉野校長先生は、式辞の中で、１２０周年を迎えた今年度の取組を、児童とともに振り返られました。「春」には、マスコットキャラクターの「ハピとスカイ」が誕生しました。１２０周年の横断幕が設置され、１２０周年記念運動会も行われました。そして「夏」には、児童から募集した「扇橋小の自慢の言葉」をもとに、記念歌「幸せの空」ができました。「秋」には、学習発表会やおめでとう集会等が、１２０周年を記念して行われました。

　マスコットキャラクターの「ハピとスカイ」は、頭に校章の扇を付けています。しっぽの赤い子が「ハピ」、青い子が「スカイ」で、児童はみんな大好きだそうです。とてもかわいくて、素敵な名前ですよね。きっと、これからも本校の公式キャラクターとして、様々な場面で活躍し、みんなに愛されていくことと思います。

　そして、児童の言葉を集めて作られた記念歌「幸せの空」は、まさに「Sky of Happiness」、ハピとスカイですね。「幸せの空」には、「光る空見上げて思う　今ここにいる幸せ」という歌詞があります。本校が、関東大震災や東京大空襲で校舎を焼失しながらも皆様のおかげで１２０年という歴史を重ねてきて、今私たちがここにいることを、児童が幸せと感じ、感謝の思いを抱いていることが伝わる歌詞で、ぐっときます。そして、歌は「ずっとずっと　心でつながってきたもの　力を込めて　次のバトンわたすよ」と続いていきます。私は、式典で児童に、この部分の歌詞が扇橋小の皆さんにぴったりで、とてもいいなと思っていると伝え、次のような話をしました。「『扇橋小』の『扇』は要が大事で、その要が人と人の心が離れないようにつなぐ役割をしています。そして『橋』は、人と人の心をつなぐ、世界の国と国、平和をつなぐものでもあります。そんな『扇』『橋』小の皆さんなら、心をつなぎ、バトンを渡すことができるはずです。『幸せの空』に大きな橋をかけてください！期待しています」

　改めて、扇橋小学校創立１２０周年おめでとうございます。創立１２０周年を祝う会、実行委員会、ＰＴＡ、地域、教職員の皆様、ありがとうございました。とても明るく、温かな雰囲気の中で行われた、笑顔あふれる式典、１日でした。「１２０年分の思いを胸に、笑顔のバトンつなげよう」というスローガンの下、児童の主体的な活動を地域や保護者の皆様、先生方が「ともに」の思いで支えてこられたことこそが、笑顔のバトンをつなぐ取組だったと思います。式典終了後、６年生のアトラクションが校庭でありました。幸せの青空の下、みんなが心を一つに広げたたくさんの扇は、まさに人々の心をつなぐ「扇橋」でした。

江東区教育委員会　教育長　本多健一朗