「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
新しい学びの授業デザイン ~児童も教師も成長する学校~
▲1年国語 自動車を紹介するカードを作ります |
▲2年生活 地域のお店等の魅力を伝えます |
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▲5年理科 実験の考察をみんなで共有します |
▲6年社会 観光大使になってプレゼンします |
▲研究発表会には多くの先生方が集まりました |
▲トライ&エラーからの研究の深化(講師講演より) |
水神小学校を訪問しました。今日は、江東区教育委員会研究協力校として本校が取り組んできた研究成果を発表する、研究発表会の日でした。研究主題は、「児童の資質・能力を伸ばす新しい学びの授業デザイン~自らの学びを表現するICT活用~」です。
皆さんご存じのように、新型コロナウイルス感染症への対応を機に、GIGAスクール構想は前倒して実現し、本区でも令和2年度にパイロットスクールを指定して先行導入し、次年度に全児童・生徒、全教員に1人1台端末を配布し、活用を始めました。本校は、現在では1人1台端末の活用におけるトップリーダー的な存在ですが、最初は、「まずはやってみよう!とことん使ってみよう!」というトライ&エラーの精神で取組を始め、着実に実践を積み重ねてきたそうです。このトライ&エラーの「失敗を恐れず、とりあえずやってみる!」という精神は、新たなことにチャレンジし、前に進んでいくためにはとても重要なことです。
本校の研究の成果は様々なデータに表れています。令和5年度全国学力・学習状況調査の児童質問紙調査(6年生対象)においてもその成果を見ることができます。「5年生までに受けた授業で、PC・タブレットなどのICT機器をどの程度使用しましたか」という質問に対して、「毎日」と回答した本校の6年生の児童は約70%で、江東区で1番多くなっています。この数値は全国平均の約2.5倍、本区の平均の約2倍となっています。週3日以上と回答した児童を合わせると、ほぼ100%です。「5年生までの」という聞き方のため、やや低くなっているのではないかと思いますが、それにしても高い数値です。特に、本校にICTの専門家の先生がたくさんいるわけではありません。「やってみよう!使ってみよう!」の精神で使い始めたことで、端末やICT機器を使う方が学習には効果的なことが実感でき、さらに使うことで児童のICT活用スキル、教師の授業におけるICT活用スキルもさらに向上してきました。本日のどの授業でも、1年生から6年生までのすべての児童がきらきらと目を輝かせて1人1台端末を使いこなし、わくわくしながら学習に取り組み、いきいきと学んだことを表現、アウトプットする姿が見られました。
本校では、新しい学びを「児童が授業で学んだことを、ICTを活用して多種多様な考え・方法で表現する」、「児童がきらきらと目を輝かせ、わくわく楽しみながら、いきいきと活動する」こととして捉えています。そして、主体的・対話的で深い学び、個別最適な学び、協働的な学びの実現を目指し、「ゴールを明確にする」、「吸収・理解する」、「チームビルディングする」、「学びをアウトプットする」ことを学習過程で大切にした授業デザインに取り組んできました。本校の「新しい学びの授業デザイン」は、これからも失敗を恐れない、トライ&エラーの精神で成長を重ねていくことと思います。
研究発表会において、3年間ご指導くださった講師の先生が、「教師の笑顔が児童の笑顔に、教師の協働が児童の協働に、教師の挑戦が児童の挑戦につながっている」と本校の研究について評価してくださいました。素晴らしいことですね。このことこそが、教育の、そして教師のあるべき姿です。本校の研究に携われた、古田校長先生はじめ、すべての教職員の皆様ありがとうございます。児童も教師も成長する本校のこれからがますます楽しみです。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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