ホーム > こども・教育 > 教育委員会 > 「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~ > 令和5年度(2023年度)発行号 > 9月4日 「困難を乗り越える力を育む」~自己肯定感を高める教育活動~

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更新日:2023年9月4日

「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~

「困難を乗り越える力を育む」~自己肯定感を高める教育活動~

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▲1年 「勇者の話し方」について学ぶ

▲3年 主体的に意見を述べ合う(道徳)

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▲研究の取組、成果と課題等についての発表

▲研究リーフレット(指導案は本校HP参照)

 深川第三中学校を訪問しました。今日は、江東区教育委員会研究協力校として本校が取り組んできた研究成果を発表する、研究発表会の日でした。

 今回の学校日記の題は、本校の研究主題です。研究主題に掲げられている「困難を乗り越える力」、「自己肯定感」は、「VUCA(Volatility変動性、Uncertainty不確実性、Complexity複雑性、Ambiguity曖昧性)」という言葉で表される予測困難な時代を生き抜くこどもたちにとってとても大切なものです。本区の教育振興基本計画(令和3~7年度)である「教育推進プラン・江東(第2期)」策定にあたり参考とした「江東区の教育に関する意識調査」の保護者調査でも、「将来どんな大人になってもらいたいですか」という質問に対して、第1位「人を思いやる心をもっている人(71.9%)」に次いで、「自己肯定感をもち、自分に自信をもっている人(53.9%)」、「困難を乗り越えられる人(52.1%)」が2位、3位で他の回答を大きく上回っています。そして、「困難を乗り越える力」は、「教育推進プラン・江東(第2期)」において、育みたい5つの力の中の1つに位置付けています。

 本校では、研究仮設を【1】生徒一人一人と丁寧に関わり、より良い学校生活のための自治的活動を伸長させることで、自己肯定感が高まり、自他共に大切にできる健やかな心身が育まれる。【2】認知行動療法という科学的心理療法を活用することにより、自らの不安と正しく向き合う方法を学び、不安に対する抵抗力が高まり、困難を乗り越える力が育まれる。と設定し、具体的な2つのアプローチで研究に取り組みました。

 1つが、本校の伝統となっている合言葉「みどじゃあ」を活用した「みどじゃあプロジェクト」です。「みどじゃあ」は、本校の体育着である緑色のジャージにかけた、「(み)身だしなみを整える、(ど)努力をする、(じ)時間を守る、(や)約束を守る、(あ)あいさつする」という本校で大切にしてきたものです。これまでは、守るものとして意識してきた「みどじゃあ」を、生徒たちが主体的に考えて取組を工夫し進めていくのが、「みどじゃあプロジェクト」です。生徒たちが「みどじゃあ」の大切さを実感し、主体的に取り組み、達成感を得て、実践をさらに重ね、自己肯定感を高めていくのが、本プロジェクトです。

 もう1つが、千葉大学子どものこころの発達教育研究センターが進めている「勇者の旅プログラム」です。認知行動療法に基づいて不安への対処法を学ぶもので、本区では第二南砂中学校でも取り組んでいます。

 本校の研究では、「一人一人と丁寧に関わり」、「生徒が主体的に」ということを大切にしてきました。これは、「こども基本法」元年である今年、改めて大事にしてもらいたいことです。そして、研究発表会で講師の先生も話されていましたが、私たちは、「こども基本法」にも取り入れられている、「こどもの権利条約」の4つの原則「差別の禁止(差別のないこと)」、「子どもの最善の利益(子どもにとってよいこと)」、「生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)」、「子どもの意見の尊重(意見を表明し、参加できること)」を決して忘れることなく、教育のみならず全てのことに取り組んでいかなければなりません。そして、学校の先生方は、こどもたちにもこの4つの原則をしっかりと理解させることが大切です。

 本校の研究に携われた、武井校長先生はじめ、すべての教職員の皆様、ありがとうございます。これから研究もラストスパートとなります。生徒たちのみならず、教職員の皆さんも「ともに」困難を乗り越える力、自己肯定感をさらに高め、笑顔でゴールテープを切れること、そして成果のバトンをつないでいくことを期待しています。

江東区教育委員会 教育長 本多健一朗

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教育委員会事務局 庶務課 教育政策調整係 窓口:区役所6階1番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

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