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教育委員会

更新日:2024年1月23日

「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~

試して、失敗して、工夫して、その積み重ねでこどもは育つ

 

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 今、区役所の2階の区民ホールに、江東区立幼稚園の辰巳幼稚園と第一亀戸幼稚園の幼児たちが作った作品が、展示してあります。2月26日までご覧いただけます。区役所はソーシャルディスタンスを確保できるようにしていますが、体調にお気を付けて、感染症対策をしていただいた上で、お越しいただければと思います。

 こどもたちが遊びや様々な活動で、「うまくいかない」、「どうしたらいいんだろう」という壁にぶつかることはとても大事なことです。そこから何度も試して、失敗を繰り返して、さらに工夫して…。目標を達成した時のこどもたちの笑顔は、それは素晴らしいものです。江東区立幼稚園では、「就学前教育スタンダード」の中で、【思考力の芽生え】として、「十分に試したり工夫したりする」体験を大切にしています。今回の2園では、制作や活動に取り組んだりした時に、どのような【思考力の芽生え】があったのでしょうか。

 辰巳幼稚園は、年長組が雛人形、年中組が桃の花を作りました。実際に園では雛人形を飾っていて、その飾り付けは年長組さんが写真を見ながら、みんなで考え、相談しながら行ったそうです。その経験を踏まえて、意欲が高まった中での今回の制作でした。雛人形の体は、紙粘土です。紙粘土は、何度も何度も形を変えることができるので、幼児は試行錯誤を繰り返しながら、形を決めていったようです。ただ、紙粘土は時間がかかると乾いてしまいます。「あっ、割れそう」「こうやるといいよ」と、友達同士でアドバイスをしながら、作り進めました。特に冠や笏(しゃく)、桧扇(ひおうぎ)等の小さな道具は、苦労したようです。女雛の髪飾り、釵子(さいし)は硬い紙や金色の折り紙を何度も何度も丸め直して、自分の気に入る形に作り上げました。一つ一つの雛人形や桃の花に、一人一人の学びと思いがつまっています。

 第一亀戸幼稚園は、年長組は節分の時に自分たちで身に付ける鬼のお面と衣装、年中組は毛糸を使ってセーターを着た自分を作りました。年長組さんは「何とか年中組さんに怖がってもらいたい」、「どうやったら怖い鬼になれるか」とみんなで考えました。中に人が入っていると思われないように目が見えるところを隠したり、牙を付けたり、登場の仕方を工夫したり…。1年前の自分たちのことを思い出しながら、年中組さんに本当の鬼が来たと思ってもらえるように試行錯誤を重ねました。年長組さんは、豆まきを終えて、「本当にびっくりしてたね」「怖いって言ってたね」と自分たちの思いが達成できたことに満足していたそうです。来年は、年中組さんがこの経験を生かし、さらにいろいろなアイデアを出して、工夫した取組にしてくれることでしょう。ちなみに、一亀幼は一亀小と併設されており、5年生が年長組さんのために鬼役をやってくれたそうです。よかったですね。

 「試して、失敗して、工夫して」こどもたちは、失敗から多くのことを学んでいきます。途中であきらめずに、繰り返し挑戦する、そんな気持ちを大切にしたいですし、大人はそんなこどもたちの気持ちを支えていくことが大切です。

 

江東区教育委員会 教育長 本多健一朗

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郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-8542

ファックス:03-5690-6911

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