更新日:2023年8月16日
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江東区教育委員会
「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
「遊び込む」ことで、こどもは育つ
今、区役所の2階の区民ホールに、江東区立幼稚園で行っている「未就園児親子登園『かんがるーひろば』」についての紹介がされています。今年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、残念ながら今のところ「かんがるーひろば」は行われていませんが、各幼稚園では、未就園児がいらっしゃるご家庭の就園や子育てについてのご相談を常時お受けしておりますので、お気軽に各園にお問い合わせください。区役所の掲示は、10月6日まで行っています。
さて、以前幼稚園を訪問した時のことです。お祭りごっこをしていた幼児が、たこ焼き屋さんをしていました。私が「たこ焼き、1つください」と言うと、その子が卵パックに上手に作ったたこ焼きを6つ入れて渡してくれました。その時です、「熱いから、気を付けてくださいね!」と一声。また、ある幼稚園では、ままごとをしている女の子が、お母さんの役をしています。肩と首に携帯電話のおもちゃをはさみながらフライパンで調理をしています。「うん、そうなの…」ママ友と話をしながらでしょうか?ご飯を作っていました。
こどもは大人の姿をよく見ているんですね。そして、そこからリアリティのある遊びを自分たちで考えていきます。遊びは、幼児の成長には欠かせないものです。
江東区立幼稚園では、毎日の保育の中で、「好きな遊び」をする時間があります。入園当初は、好きな遊びを見付けることがまずファーストステップです。先生方は、こどもたちの発達の様子やその子の昨日の姿から、ねらいをもって遊びの環境を構成します。さっきのたこ焼き屋さんでは、先生が材料コーナーにさり気なく用意した卵パックや色紙、毛糸や色ペンなどが、きっとあの子の創作意欲をかき立てたのでしょうね。
好きな遊びが見付かったら、幼児がその遊びを楽しむことができるように先生は関わります。時には一緒に遊んだり、「すごいね!いいね!」なんて声をかけたり…。すると、幼児はさらにその遊びの世界に入っていき、遊び込んでいきます。遊び込むことを通して、自立心や思考力・表現力等が育まれ、遊びの中での人との関わりを通して、社会性や道徳性、協同性が身に付いていきます。詳しくは、教育委員会ホームページ内の「就学前教育スタンダード」をご覧ください。
遊びが、学びになり、その子の生きる力になっていきます。「ただ遊んでいるだけ」などと言ってはいけないのです。遊ぶことが、幼児にとってはとっても大切なのです。江東区立幼稚園では、すべての園で意図的・計画的に、その子に応じた遊びが展開できるような取組をしています。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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