更新日:2023年8月16日
ページ番号:20005
江東区教育委員会
「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
「友達と遊ぶことを楽しむ」~幼児の協同性を育む~
元加賀幼稚園を訪問しました。年長かもめ組さんは、朝の「あつまり」で、今日の「なかよしたいむ(みんなで一緒に遊ぶ時間)」で何をして遊ぶか、話し合いをしていました。「リレーがいいよ」「しっぽとりがいいな」意見が分かれました。先生が「どうする?」と投げかけます。すると「リレーで今度は勝ちたいから」「もっとはやく走りたいから」とリレーをやりたい子が理由を述べます。次に「しっぽとりでも走る練習になるよ」と、みんなの意見をまとめようとする意見を述べる子が出てきます。「でも、しっぽとりじゃ、バトンの練習はできないよ」「そっか、この前はバトンを落としちゃったもんね」…。結局、今日の「なかよしたいむ」はリレーに決定。先生がそっと「今日は『すきなあそび』の時間が2回あるよ、しっぽとりがしたい子は、そこでもできるよ!」と伝えます。幼児たちの表情がふわっとゆるみます。
年長つばめ組さんは、かもめ組さんが「すきなあそび」をしている時間に、ホールで運動遊びの「ちゃれんじたいむ」にクラスのみんなで取り組んでいました。みんなで協力しながら巧技台やマットを使ってアスレチックコースを作っています。「もう一段高くしようか」「一緒に運ぼう」友達と意見を出し合いながらちょっと難しいコースにしたり、みんなが楽しめるように工夫をしたりしています。
今年度からすべての江東区立幼稚園で取り組んでいる「就学前教育スタンダード」に「友達と遊ぶことを楽しむ」という項目があります。これは、幼児期に育みたい協同性について具体化したものです。元加賀幼稚園では、園内研究でこのことに取り組んでいます。
「友達と遊ぶことを楽しむ」とは、簡単なことのようですが、友達と互いに思いや考えを出し合いながら遊んだり、面白さや楽しさを共有したり、時には気持ちをぶつけ合い折り合いを付けながら遊んだりと、なかなか奥の深いことなのです。このような経験を通して幼児たちが身に付けたことは、小学校以降の学びや生活につながっていきます。
元加賀幼稚園の目指す幼児像は、【も】「もちろん!じぶんのことはじぶんでするよ」【と】「ともだちもじぶんもたいせつだね」【か】「かんがえてあそぶのたのしいな」【が】「がんばるとできるようになるんだね」です。木村園長先生に伺うと「こどもたちが意識できるように、こどもたちの言葉にしました」とのことでした。とてもいいなと思いました。みんなでこの言葉を言いながら、育ち合っていくんでしょうね。頑張れ、元加賀っ子!
(注釈)元加賀幼稚園は「第23回かかしコンクール」にみんなで作ったかかしを出品しています。今週の「江東ワイドスクエア」(ケーブルTV)で、見学の様子が放映されています。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
お問い合わせ先
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください