11月14日「教育長の学校日記」
自分もみんなも大切にできる児童
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| 【4年総合】アイヌの人々の文化を学ぶ | 【5年総合】共に生きる社会について考える |
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| 【6年道徳】拉致問題、家族について学び考える | 【1年人権標語】全校で人権標語に取り組む |
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| ▲400名を超える先生方が共に学んだ | ▲車椅子トラベラー三代さんの講演 |
南砂小学校で、東京都人権尊重教育推進校として2年間取り組んできた、研究成果の発表会がありました。学校日記の表題は、本校の研究主題、「自分もみんなも大切にできる南砂の子~児童による主体的な活動を通して~」からいただきました。
本校の人権教育の取組のよさの1つに、「人権教育は特別な取組ではなく、日常の教育活動そのものである」と位置付けて、研究授業だけで取り組むのではなく、日々のすべての授業や行事等を通して取組を進めてきたことがあります。人権教育はすべての教育の基盤となるものですから、この視点はとても大切なことです。
本校の研究のよさは、他にも様々あります。特にあと2つ挙げるとすると、まず、授業のユニバーサルデザイン化に取り組み、南砂小スタンダードとして、独自の授業スタンダードを作成したことです。その授業スタンダードは、「構造化・視覚化・焦点化」という3つの視点で構成されています。「構造化」では、授業展開の統一を図りました。「視覚化」では、黒板掲示に使用する短冊の統一を図りました。そして、「焦点化」では、授業展開において、今どこに取り組んでいるのかを明確にする工夫をしました。どの工夫も、すべてのこどもたちに優しい、まさにユニバーサルデザイン化された授業になっていたと思います。どの教師、どの授業でもこどもたちが安心して授業に臨めるのは、大切なことです。
もう1つのよさは、東京都教育委員会が毎年発行し、全教員に配布している「人権教育プログラム」の活用にしっかりと取り組んだということです。「人権教育プログラム」は、「Ⅰ人権教育についての考え方」、「Ⅱ人権教育に関する実践・指導事例」、「Ⅲ人権教育の効果的な推進のための参考資料」という構成になっていて、特に「Ⅱ」の実践・指導事例は毎年新たな事例が掲載されます。この事例は、とても優れたもので、指導案が分かりやすく掲載されており、本日の研究授業では、これまでに掲載された5つの事例を活用していました。特に、人権課題に関わる差別意識の解消を目指して指導する個別的な視点からの取組については、優れた先進事例を活用することは、充実した授業を行うためにも効果的です。今回、個別的な視点からの取組としては、人権課題の「子供」、「障害者」、「北朝鮮による拉致問題」、「アイヌの人々」を取り上げた授業がありましたが、どの学年の授業でも、こどもたちが真剣に学び、主体的に考えている表情が印象的でした。人権教育のこれまでの積み重ねの成果だなと実感しました。
研究発表会後半には、5年生の授業のゲストティーチャーとしても参加してくださった、車椅子トラベラーの三代達也さんによる講演「Life is a Journey 誰かの一歩につながる旅」がありました。三代さんが車椅子で世界中を旅して経験されたこと、お話いただいたすべてのことが、参観された皆さんの一歩につながったのではないかと思います。車椅子で世界一周をした三代さんは、何と自分の足で2回目の世界一周の旅に出て、車椅子では見られなかった新たな景色を見ることに挑戦するそうです。詳しくは、三代さんのInstagramをご覧ください。
「自分もみんなも大切にできる南砂の子」を目指した、本校の人権教育の取組がさらに充実すること、そして三代さんの挑戦のように、本校の児童の主体的な活動がさらに広がっていくことを願っています。研究に取り組まれた本校の先生方、ありがとうございました。本校の研究も、きっと他校の一歩につながる研究になったのではないかと思います。
江東区教育委員会教育長本多健一朗
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