9月3日「教育長の学校日記」
江東区すべての先生方が主体的に学んだ水曜日②
~小学校教育研究会理科部の研究授業より~
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▲「こっちは空気かな?」 | ▲各自で問題を作ります |
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▲ノートの使い方も上手です | ▲予想について話し合います |
今日は「Challenge Wednesday」です。暑い中ではありましたが、江東区立小学校・中学校・義務教育学校・幼稚園のすべての先生方が、一斉に研究活動に取り組みました。自らの指導力向上に熱心な先生が多く、その研究の時間が保障され、それぞれの教育段階で連携が図れているのが、江東区立学校・幼稚園の強みです。私は、理科部の研究授業が行われる第四砂町小学校を訪問しました。今回は、中学校の理科の先生方も参加され、たくさんの先生方で研究を深めました。
今日の授業は、4年生理科「とじこめた空気と水」でした。この学習では、児童が探究的な学びを通して、「閉じ込めた空気を圧すと、体積は小さくなるが、圧し返す力は大きくなること」、「閉じ込めた空気は圧し縮められるが、水は圧し縮められないこと」を理解するとともに、実験等に関する技能を身に付けること等を目指しています。
授業者の先生を中心に、理科部の先生方が知恵をしぼって考えたのは、導入の事象提示で、中が見えない「ブラックボックス」を用意したことでした。箱の中には、水を閉じ込めたペットボトルと空気を閉じ込めたペットボトルが入っています。児童は、中が見えないので、どちらが水で、どちらが空気かは分からないままペットボトルを圧して、気付いたことを3人グループで話し合いました。今日の授業では、その気付いたことをもとに、これから児童が解決していく問題を作り、予想を立てるところまで行いました。
四砂小の4年生、素晴らしかったですね。様々なことに気付き、意見を出し合いながら問題を作り、予想を立てるところまでやり遂げました。今回、水か空気のどちらが入っているかは分からなかったのですが、児童はこれまでの経験をもとに根拠をしっかりと述べていました。理科で大事なのは、既習の内容や生活経験をもとに考えること、そして理科で学んだことを生活につなげ、生かしていくことです。児童は、うきわやタイヤ等、身の回りにある空気が閉じ込められた物、それらについての経験も根拠にしていましたね。中には、密度や分子等に言及する子もいました。授業を参観されていた中学校の先生方は、児童の学びの姿に感心されていたのではないでしょうか。
最近は、こどもの遊びと言えば、ゲーム機やスマホで行うゲームが多いかと思いますが、少し前?かなり前?のこどもの遊びは、空気や水を使ったものがたくさんありました。最近でも暑い夏の遊びの中には、水遊びの水鉄砲、プールで使う浮き輪やビーチボール、お祭りのヨーヨー等、空気と水を使った遊びがまだまだ健在です。夏休みに、ふわふわドームや空気のトランポリン等で、ダイナミックに空気の圧し返しを経験した子もいたかもしれません。児童は、このように遊びを通して空気や水について学んでいることがたくさんあります。遊びや生活経験を学びにつなげられる3、4年生の理科って楽しいんですよね。今日の授業に関わられた先生方もそうですが、児童のために授業をわくわくしながら考える先生方って素晴らしいなと思いますし、先生って素敵な仕事だなと改めて実感しました。
今日、9月3日は、ドラえもんの誕生日です。ドラえもんは2112年の9月3日にロボット工場で誕生します。今から87年後のことです。今日の4年生たちは97歳になっています。きっと、誰かがドラえもんを誕生させてくれるのではないか、そんな期待を持たせてくれる子たちでした。
江東区教育委員会教育長本多健一朗
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