10月17日「教育長の学校日記」
自然を感じて、自分の力で漕いで行く!~ブリッジスクール・カヌー教室~
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| ▲旧中川側のゲートが上がり始める | ▲鎖につかまって水位が上がるのを待つ |
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| ▲広い荒川に出る | ▲瀬立モニカ選手と(旧中川で) |
金木犀の花の色と香が、朝のスタートに彩りを加えてくれています。今年もそんな季節がやってきました。今日は、ブリッジスクールの体験活動の1つであるカヌー教室が、まさにカヌー日和のいい天気のもと旧中川で開催されました。私は、これまでは川岸から声援を送っていたのですが、今日はこどもたちと一緒にカヌーに挑戦してきました!
江東区では、不登校児童・生徒数の増加に伴い、不登校総合対策という計画を第2次まで改訂し、取組を進めてきました。しかし、令和6年度からは、その不登校総合対策を不登校児童・生徒はもちろんのこと、すべてのこどもたちを対象とした、「KOTOこどもかがやきプラン」として策定し直しました。学校を誰もが輝ける、安心できる場所とすること、多様な学びの場を用意し選べるようにすること、誰もが適切な支援を受けられるようにすることを目指して、具体的に様々な取組を進めています。
ブリッジスクールは、江東区教育支援センターの名称で、主に不登校傾向の児童・生徒が学校に籍を置きながら通っていて、区内に3教室あります。教室毎に特徴があり、中には2か所に通っている子もいますし、授業等の予定によって学校とブリッジスクールの両方に通っている子もいます。本区ではブリッジスクールでの体験活動の充実を図るため、エンカレッジ体験活動と称して、カヌー教室、ボッチャ体験、職場体験、校外学習、幼稚園や図書館等と連携した活動等に取り組んでいます。カヌー教室は9月から10月の気候のよい時期に9回行っており、今日が最終回でした。
今日は、旧中川を出発し、荒川ロックゲートを通過し、荒川まで漕いで行ってきました。パラカヌーの瀬立モニカ選手がちょうど練習をしていて、こどもたちとおじさんの挑戦を応援してくれました。もう何度もカヌー教室に参加している子たちはとても上手で、途中でカヌーの上で寝そべる余裕もあり、川の流れ、風の心地よさ、空の高さを体中で感じているようでした。荒川ロックゲートは、水位の違う旧中川と荒川を行き来するためのまさにエレベーターのようなものです。実際に自分でカヌーを漕いでロックゲートを通過する経験はなかなかできるものではありません。こどもたちは、カヌー教室を通じて、自然と触れ合うこと、自分の力でやり遂げること等、様々な貴重な経験をすることができたと思います。荒川と旧中川の水や風の違い、飛び跳ねる魚、ロックゲートでの水位の上昇や下降等、経験したからこそ分かることですね。
昨年、この会に参加していた子たちに、やってみたいことを聞いてみました。「もっと、どこかに行ってみたい!」、「ボルダリングをしてみたい!」等の声がありました。そんなこどもたちの声をきっかけに、様々な方々のご協力をいただき、有明アーバンスポーツパークでボルダリング体験会を実施することができました。また最近では、七夕の願い事をきっかけに、こどもたち主体で、ブリッジスクール夏祭りも行いました。私もこどもたちが作った焼きそばやかき氷をごちそうになり、射的もやらせてもらいました。今回もカヌー教室の後、「私たちも自分たちで計画したいです」と話しに来た子たちがいたので、「いいね!ブリッジスクールの先生に相談してごらん」と背中を押してあげました。また、こどもたちの「やってみたい!」が1つ叶うかもしれません。
江東区では、校内教育支援センター(名称は各校で決めています)を全校に設置し、ブリッジスクールとともに多様な学びの場の充実を図っており、成果が上がってきています。これからもすべてのこどもたちが安心して学び、育つことができる環境づくりを進め、さらに「みんな、かがやく!」を目指していきます。
私は、次の日は足が筋肉痛で大変でした。比べるレベルではまったくありませんが、素人では1秒たりとも乗っていられない細長いレーシング艇を、それも上半身のみでバランスを取りながら、あのスピードで力強く200mを漕ぎ切り、世界と戦っている瀬立モニカ選手のすごさを改めて実感しました!
江東区教育委員会教育長本多健一朗
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