更新日:2022年5月20日
ページ番号:26313
江東区教育委員会
「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
共通の学習スタイルで、問題解決的な授業を創る
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▲4年算数 少人数で全員が主体的に学びます |
▲1年生と2年生を「つなぐ」学校探検も実施! |
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▲6年理科 本校は端末の活用も先進的です! |
▲教室の外には、こんなユニークな掲示も! |
小名木川小学校を訪問しました。週末の金曜日の5・6校時、こどもたちも疲れているはずです。しかし、どのクラスでも明るく、元気な声が聞こえてきます。先生とこどもたちの笑顔があふれていて、「学校、クラスが好き」、「友達、先生が好き」、「こどもたちが好き」という雰囲気の良さ、温かさが伝わってきました。
どの授業を見ていても、黒板に共通した掲示物がありました。「つかむ」、「考える」、「学び合う」、「まとめる」という4つの言葉が書かれたマグネット式の掲示物です。鈴木校長先生にお話を伺うと、「これは『おなぎ学習スタイル』と言って、授業を問題解決型の学習で行うようにしています。この掲示物は、学習過程を表していて、こどもたちが見通しをもって学習に取り組むことができます」と話してくださいました。
6年生の理科の授業では、ジャガイモの葉の付き方から疑問に思ったことを基に、「植物の葉が重ならないようについているのはなぜか」という学習問題を作り、それぞれに予想を立てているところでした。写真をよく見て考える子、近くの子と意見を交わす子、5年生の既習事項と関係付けて考える子、それぞれが意見を出し合い、学び合っていました。「5年生の時に、植物の成長には日光が関係していると学習したから、葉が重ならないように付いていることで、日光をたくさん浴びることができるからだと思います」という発言に、納得の声やうなずく姿が多くありました。きっと、こどもたちはこれからさらに学習問題を作り、疑問を解決していくのでしょうね。すごいぞ、6年生!
4年生の算数の授業では、「256÷4のひっさんのしかた」について考えていました。本校では、本区独自の学びスタンダード強化講師を活用して、2クラスを4つのグループに分けてより丁寧な少人数指導を行っています。黒板には「考える」のマグネットが貼ってあり、こどもたちが筆算のやり方を考えていました。学び合う場面では、少人数の良さが出ていました。どんどん意見が出るのです。それもとても自由な雰囲気でした。先生や友達がどんな意見でも受け入れてくれる「心理的安全性」が保たれている証拠です。みんなの意見で、よりよく問題を解決することができました。
本校の目指す学校像の中に、こどもたちにとって「通いたい学校」があります。そしてそこには、「児童がかかわりを通して、学ぶ喜びや楽しさを味わえる学校」と記されていました。今年度、江東区では、感染症対策を講じながらも「こどもたちにとって大切なことは必ず行う」こととしています。鈴木校長先生は、「コロナ禍であっても、行事にはしっかりと取り組みたいと考えています。特に、こどもたちが先生方と一緒に考えて創り上げることを通して感動体験をさせたいのです」と力強く話してくださいました。コロナ禍にあって、こどもたちの自己肯定感がさらに低くなっています。私は、本区の校園長先生方と、こどもたちの自己肯定感を高める取組に力を入れていこうと話をしています。そのカギになるのが、こどもたちの主体的な取組と、その取組を通して達成感や自己有能感をしっかりとこどもたちが実感すること、そしてそのことをみんなで認め合い、分かち合うことです。各学校、各幼稚園の取組に期待してください。
本校の5年生が体育館で運動会の練習をしていた時のことです。5年生は1クラスなのですが、指導者が5人もいました。特別支援学級の児童も一緒に参加していますので、1名は特別支援学級の先生です。あとの3名は、教育実習生の大学生でした。3名とも本校の卒業生で、本校の先生の影響を受けて、先生になる道を選んだとのことでした。うれしいですし、素晴らしいことですね。教員不足の昨今ですが、こどもたちが先生になりたいと思ってくれるような先生方の育成、教育環境の整備に努めていきます。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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