「学校、今日行く！」～教育長の学校日記～

「クリエイティブで、チャレンジする大人になりたい！」～Challenge Wednesday発表集会～

　

　

　第二辰巳小学校を訪問しました。今日は、本校で「Challenge Wednesday発表集会」が開催されるということで、その様子を参観するために朝からお邪魔しました。

　「Challenge Wednesday」は、江東区が令和3年度より全区立学校において独自に始めた取組で、別名を「こどもも教員も主体的に学ぶ水曜日」と言います。現在の学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善が求められています。こどもたちにとっては、主体的に学習に取り組む態度を育むことが必要であり、教員にとってはICTの活用も含め、質の高い授業を行っていく必要があります。その機会の保障として、こどもたちにとって水曜日の午後は、学校からの宿題もなく、部活動等の学校での活動もなく、主体的にやりたいことに取り組める時間としました。教員にとっては、水曜日の午後に研修や会議等に取り組める時間を確保できるようにし、研修後は定時退勤をする等、働き方改革を進められるようにしています（詳しくは、教育委員会のホームページをご覧ください。［Challenge Wednesday］で検索できます）。

　こどもたちは、自由に課題を設定して学習したり、放課後学習教室に参加したりする等、自らの目的に応じて活動しています。5月に開館したこどもプラザに行って、図書館で一人一台端末を使って学習したり、バスケットボールや楽器の練習をしたりする子もいます。

　二辰小の取組について、新貝校長先生は、「Challenge Wednesdayは、新しい学び、個別最適な学び、協働的な学び、一人一台端末の活用等、教育で求められることの具現化には最適な取組と捉えています。昨年度から、毎週水曜日は自由研究のように興味のあることを調べてもよいこと、そしてその取組を朝会や学校便りで紹介してきました。今年度も同じように発信していこうと考えていた矢先、教務主幹や副校長から集会のような機会を設定するとよいのではと提案があり、Challenge Wednesday発表集会を計画しました。こどもたちは、端末を当たり前に使って発表する形態が定着してきました。また、一人での発表もよいのですが、協働的な学びとして、今日のように、複数人で調べたことを発表するということも奨励しています」と話してくださいました。

　今日の集会では6年生の2グループが発表しました。最初は、「起源」についての発表で、3人がそれぞれ、「生命の起源」、「人類の起源」、「言葉の起源」について調べたことを発表しました。調べた内容も、プレゼンのスライドの作り方も見事でした。次は、「STEAM教育」についてでした。6年生がSTEAM教育について発表するなんて驚きでした。STEAM教育についての説明をし、下級生たちが興味をもてるようにArtが加わったことをクイズ形式にして発表する工夫がよかったです。今回の集会は、発表学年の6年生と代表で発表を聴く4年生は体育館に集まって、他の学年はオンラインで参加していたのですが、発表した後の質疑応答がまた素晴らしかったです。質問できることもすごいのですが、回答がまたしっかりできているのです。さらによかったのは、この集会の司会進行を担当しているのが、本校独自のSDGs委員会の子たちなのです。本校ではSDGsについても学んでいるのですが、司会の子が、今日の発表の内容がSDGsの17の目標の何と関連しているのかを発表前に紹介してくれていました。全てのこどもたちに「あっぱれ！」です。

　「STEAM教育」について発表した子が最後に、「STEAM教育の目的を果たして、クリエイティブでチャレンジする大人になりたいです」と述べていました。6年生の立派な発表に感動しました。江東区の全てのこどもたちがChallenge Wednesdayを通して、まさにCreativeでChallengeする大人になってくれることを願っています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　江東区教育委員会　教育長　本多健一朗