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教育委員会

更新日:2022年9月3日

「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~

「心をカタチ」にする生徒たち<前編>

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 第二南砂中学校を訪問しました。今日は、江東区教育委員会研究協力校として本校が3年間取り組んできた研究成果を発表する、研究発表会の日でした。他校の先生方にお越しいただき、直接、授業と研究発表等をご覧いただくスタイルでの研究発表会は3年振りです。来場者数に制限を設け、会場に来られない先生方には動画配信を通して参加していただくハイブリッド型ではありますが、やっぱり教育、授業はライブがいいですね。 

 本校の研究主題は、「学校全体Oneチームで育てる 豊かな心の育成を目指して ~心をカタチにできる生徒の育成~」です(令和2年度1月15日学校日記を参照)。現代において、生徒たちの自己表現力やコミュニケーション能力を高めていくことは重要です。特にコロナ禍においては、感染症対策により、思いが届きづらい、見えにくいということもあり、本校の目指す「心をカタチにする」ことはとても大切なことです。

 本校の研究には3つのアプローチがあります。<第1アプローチ>は、【科学的根拠を用いた生徒の心の把握と教育プログラムの試行】で、千葉大学子どものこころの発達教育研究センターと連携した、こどもの不安の予防教育プログラム「勇者の旅」を活用した取組です。<第2アプローチ>は、【「特別の教科道徳」による人権教育の視点での道徳教育の推進と授業改善】で、偏見や差別の解消を目指した道徳の授業実践です。<第3アプローチ>は、【生徒が「心をカタチに」することができる場の提供】で、生徒が主体的に、自分たちの心や思いを行動に移してしていく取組です。本校の研究のよさ、成果を上げたポイントは、この3つの視点からテーマに迫ったことと、「心をカタチに」というキーワードを全校で意識して実践をしてきたことだと思います。

 3年間の研究の成果は、全学年の授業にも表れていました。ここでは本日の2年生の道徳の授業を取り上げます。今日の授業は、新型コロナウイルス感染症に関わる偏見や差別について考え、さらにハンセン病の回復者であり、ご自身が辛い経験をされてきた平沢保治さんがコロナ禍の小・中学生に向けて発信されたメッセージを読み、自分たちもこのコロナ禍での経験を生かし、10年、20年後の中学生へのメッセージを書くという授業でした。今の中学2年生は、全国一斉休校下で6年生となり、小学校の最高学年の1年間、宿泊行事を含めほとんどの行事ができずに卒業しました。そしてコロナ禍での中学校生活を送ってきました。そんな生徒たちが書いたメッセージの一部を紹介します。

 「君たちと同じ中学生の時、新型コロナウイルス感染症が流行っていました。学校ではマスクを付け、みんなの顔すらろくに分からず、行事も全然できませんでした。けどそういう時代だからこそ楽しいこともあったし、とってもいい友達や仲間ができました。嫌なこと、辛いことがたくさんあると思いますが、楽しいことや嬉しいことはそれ以上にあると思います。なので、皆さん頑張っていきましょう!」「毎日、たくさんの恐怖や不安がたくさんあったり、できることが限られたり、思うように行かない事があったりすると思いますが、そういう生活の中でも小さな幸せをたくさん見つけて、周りの仲間や家族を大切に、一緒にいれることに幸せを感じて、みんなで乗り越えましょう!」

 生徒たちは、コロナ禍でも前を向いて頑張り、楽しみ、感謝の思いを抱いていました。この未来へのメッセージから、私たちは学ばなければいけません。実は、この授業は導入と終末に「Clap for Carers」という医療従事者等への感謝の思いを拍手で表すという動画を用いていました。生徒への最後の問いは「拍手の音が響き渡るのはどこだろうか」でした。生徒たちは、何を感じ、どう考えたでしょうか。

                                           江東区教育委員会 教育長 本多健一朗

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