更新日:2022年6月14日
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江東区教育委員会
「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
先生方の実践の積み重ねが響き合い、こどもたちを確かに育む
臨海小学校を訪問しました。私は、学校や幼稚園を訪問する前には必ず予習をします。予習と言っても、その学校や幼稚園の最近の様子をホームページで確認することがほとんどです。全ての学校・幼稚園に行ったことがありますし、地域のこともよく知っていますが、常にアップデートしていくことが大事です。本校は、こどもたちの学びや生活の様子をよく発信してくれているので、最近の情報を把握し学校に行くことができました。ホームページには、最近行った俳句授業の記事もありました。本区が俳句講師を派遣して実施している出前授業ですが、今回本校にいらした講師は前校長の早坂先生でした。こどもたちはさぞうれしかったことと思います。ちょうど体育発表会の後だったこともあり、そのことを詠んだ句も多かったようです。「ピストルの音でふみ出す初夏の空」素敵ですね。
学校に着くと、こどもたちが落ち着いて生活している様子が伝わってきました。改修した校舎はもう5年が経過しますが、木質化された明るく落ち着いた雰囲気がやすらぎを与えてくれています。校長室から昼休みに校庭にこどもたちがたくさん遊びに出てきた様子も見ることができました。こどもたちが笑顔で元気に遊んでいる姿、いいですね。
今年度赴任された羽藤校長先生に学校の印象や今年度の経営で大切にしていることについて伺うと、「こどもたちはとても素直で人懐っこくて、地域の皆様、保護者の皆様もとても温かいです。今年度は、『自ら考え主体的に学ぶこどもの育成』として授業力の向上を図っていきます。こどもたちの思考力を高めることを大事にし、一人一台端末の活用もさらに進めていきます。そして、『互いのよさや違いを認め合えるこどもの育成』としてこどもたちの心づくりにも取り組んでいきます」と話してくださいました。
5時間目の授業も全クラス見せていただきました。6年生の音楽の授業では、先生が授業で学習する「おぼろ月夜」と「われは海の子」について、いつでも練習ができるように、端末のクラスルームに動画を保存してあるという話をされていました。端末が日常的に効果的に活用されていてとてもいいなと思いました。
4年生の図工は、「木の物語」というテーマで、この時間は、「木の物語をそうぞうして、わりばしやペンを使って表そう」というめあてでした。ここでも端末は大活躍でした。こどもたちは、事前に端末で校庭の木々の写真を撮って来ていて、その写真から木々の物語を想像していました。ここからどんな「木の物語」ができあがっていくのか楽しみです。
3年生の理科、5年生の家庭でもデジタル教材を大型モニターに映して授業で活用されていました。これからの授業では、デジタルのよさ、紙のよさ、それぞれをうまく活用することが求められています。先生方が端末を含めたICT機器を効果的に活用していることがよく分かりました。
最も感心したのは、1年生の授業です。校長先生の仰っていた「思考」を大切にした授業でした。平仮名の学習ですが、ただ字を覚えるだけでなく、考える場面をしっかりと位置付けた授業でした。こどもたちは文字を見て、気付いたことをどんどん発言します。それも、みんなの前で自分の考えを堂々と説明しています。よく考えることで、理解も深まります。また、いいなと思ったのは先生のプリントの配り方です。どの列でも、先頭の児童に「はいどうぞ」と言いながら渡しています。先生の優しさは、次の子にも伝わっていくでしょう。
本校の学校づくりのテーマに、~共育・協育・響育~があります。先生方がそれぞれの授業で大切なことをしっかりと積み重ねていくことは、校内で響き合いこどもたちを確かに育んでいきます。まさに響育ですね。本校のこれからがますます楽しみです。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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