小学校中学年期のこどもたち5
よくある相談事例
最近、娘が「○○ちゃんは走るのが速いのに、私は遅い」「私には特技が何にもない」などとつぶやくようになりました。周りの目を気にするようにもなりました。低学年の頃に比べて元気がないようにも見えて、少し心配になります。
自我の芽生え
10歳前後は、自我が芽生える時期になります。しっかりした自我の形成はまだ先ですが、自我が芽生えると、幼い万能感が薄れて、現実が見えてきます。前思春期です。自我の発達により、自分と他人との間で大きく感情が揺れ動く体験をするのもこの時期です。
自己肯定感の揺らぎ
この時期に心理面で気にかけたいのが、こどもの自己肯定感の低下です。自分をある程度客観的に分析して他人と比較できるようになるため、自分が得意なこと・苦手なことをはっきりと意識し始めます。友だちと自分を比較して、自分の実力を実感することで自信をなくしたり、自尊心が低下することもあるでしょう。少し先を想像する力もついてくるので、さまざまなことへの不安を感じるようにもなります。
自己肯定感を育むには
こどもの自己肯定感を育むには、他人と競争して勝ちたいという「優越欲求」を満たす方法があります。これは相手があることなので必ず満たせるとは限りません。もう一つ有効なのは、過去の自分と比べて今の自分が成長したことを肯定的に受け入れる「成長欲求」をうまく満たしてあげることです。これまで以上にお子さんの良いところを見つけて、ほめてあげてください。例えば、こどもががんばっていること、何かに挑戦したとき、優しさや思いやりが伝わるような言動をしたとき、本人が気づいていない良いところなど、タイミングを逃さず、具体的にほめてあげることが大事です。
こどもたちはテストや競争など、勝ち負けで評価される機会が増えていきます。こどもにとって、ありのままの自分らしさを見てもらえる機会が減ることにもなります。「あなたのことが大好き」と、こどもの存在そのものを肯定するような言葉がけを、意識的にしてあげるのもいいですね。
【問合先】地域教育課社会教育担当☎3647-9676、℻3647-9274
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