更新日:2024年4月30日
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江東区教育委員会
「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
環境を通して「非認知能力」を育む江東区立幼稚園
今、区役所2階の区民ホールに、江東区立幼稚園のみどり幼稚園と南陽幼稚園の幼児の作品や幼稚園で大切にしていること、活動等を紹介する展示をしています。5月20日までご覧いただけますが、緊急事態宣言発令中ですので、両園の保護者の皆様には、区役所の展示終了後は各園でもご覧いただけるようにいたします。なお、区役所はソーシャルディスタンスを確保できるようにしていますが、体調にお気を付けて、感染症対策をした上でお越しください。
5月になり、各園の園庭の緑があざやかに輝いています。目に映る緑や暖かな陽気が幼児を園庭での活動にいざないます。園庭の植物や昆虫等に興味関心が高い幼児、園庭で遊ぶことが大好きな幼児は、登園するとすぐに園庭に出て行きます。
A児「先生!ピンクのきれいな花が咲いてるよ!」
教師「うわあ、本当だ。きれいだね。この花の名前知ってる?教えてほしいな」
A児「え~分からない!でも知りた~い!調べてみようかな」
B児「先生~!見て、見て!こんなところにダンゴムシがたくさんいるよ!」
教師は、季節に合わせて園の自然環境に関わりのあることや幼児が興味のありそうなことと関係のある絵本や図鑑を保育室に用意しています。幼児の実態に合わせて、あえて用意せず、図書コーナーに行って自分で探すように促すこともあります。最近では、タブレット端末を用意することもあるようです。
C児「先生!『むっくりクマさん』やろうよ!」
D児「いいね、いいね!」
教師「よ~し、始めるよ!クマさんにつかまらないようにしっかり逃げてね!」
幼児たち「わあ~!」「きゃあ~!」「逃げろ~!」
広い園庭は、鬼遊びで力いっぱい走る場所になったり、ボール遊びをする場所になったりもします。園生活に慣れてきた新入園児たちにとって、この季節の園庭は魅力でいっぱいです。そんな園生活における園児たちのワクワクが、みどり幼稚園と南陽幼稚園の展示から伝わってきます。
幼稚園教育は、環境を通して行う教育です。各園では、園児が環境に主体的に関わり、環境との関わり方や意味に気付き、試行錯誤したり、考えたりすることができるように園内の環境を意図的・計画的に整えています。園庭だけでなく、保育室や遊戯室、園内のすべてが幼児を育てる大切な環境です。そして、最も大切な環境の一つである先生自身も自らの教師としての力量を高めるために、日々研鑽に努めています。
今、社会的にも注目されている「非認知能力」(意欲、やり抜く力、協調性、忍耐力、自制心、コミュニケーション能力等)は、幼児期における教育が重要であると言われています。しかし「非認知能力」は算数や国語のような教科学習で育む「認知能力」とは違い、教えて身に付けることではなく、環境との関わりや体験等を通して身に付けることであり、幼児を取り巻く環境がとても重要であるとも言われています。
江東区立幼稚園では、「非認知能力」を育むためにも重要な、幼児期に必ず体験する内容を「就学前教育スタンダード」として明確にし、すべての園で取組の充実を図るべく、環境構成の工夫に努めています。江東区立幼稚園では「?」や「!」を大切にしていきます。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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