更新日:2024年11月24日
ページ番号:23859
江東区教育委員会
「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
「心のつながり」を大切にする、江東区立幼稚園の教育
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▲オンライン発表会に臨む大島幼の先生方 |
▲大島幼の研究収録(右)と本区のリーフレット(左) |
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▲もみじ幼の実践【自然との関わり・生命尊重】 |
▲小名木川幼の実践【社会生活との関わり】 |
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▲三大幼の実践【健康な心と体】 |
▲二亀幼の実践【豊かな感性と表現】 |
大島幼稚園を訪問しました。本園は、江東区教育委員会研究協力園として、3年間に渡り研究に取り組んできました。この日は研究の成果を発表する、研究発表会の日でした。本来であれば、多くの先生方に本園にお越しいただき、保育の様子を直接見ていただきたかったのですが、感染症対策の一環としてオンラインでの発表会となりました。
本園の研究テーマは、「『自分も友達も大好き!』な幼児を育てる ~心のつながりのある温かい集団の中で~」です。この研究は、「幼児一人一人が伸び伸びと自分の思いを出し、様々な友達と関わって遊ぶ楽しさを感じられるようになってほしい」という本園の先生方の願いからスタートしました。そして、そのような願いを実現させるために、先述したテーマを設定し、研究を進めてきました。本園の研究のよさは、2学級という小規模園でありながらも、先生方が3年間じっくりと幼児一人一人について丁寧に事例分析を積み重ねてきたことです。3年間の研究を通して、幼児の中には、自信をもって様々なことに取り組む姿、友達のよさに気付く姿が多く見られる等、明らかに成果が見えてきました。村田園長先生は、研究を通して幼児が成長したことはもちろんのこと、先生方が個人として、そしてチームとして指導力を高めることができたこと、また保護者もともに取り組むことができ、育ち合えたことも大きな成果であると話してくださいました。
本園の研究には、「心のつながり」というキーワードがあります。これは幼稚園教育要領解説にも記載されている言葉ですが、本園ではその心のつながりを、幼児同士だけでなく教師、保護者、地域まで広げて捉え、取り組んできました。そうすることで幼児を中心とした心のつながりは、より深く、より強くなり、幼児に大きな安心感を与えることになり、成果につながったのだと思います。昨今、「心理的安全性」という言葉が注目されていますが、まさに本園の幼児たちは心理的安全性が保たれた大きな心のつながりの中で、安心して自己発揮ができるようになったのだと思います。
現在、文部科学省の諮問機関である中央教育審議会では、幼児期の教育と小学校教育のつながり、特に幼児期の学びに着目した議論がされています。既に、江東区では平成24年に「江東区保幼小連携教育プログラム」を策定するとともに、幼稚園・保育所と小学校の連携を進めてきました。そして、新たに幼稚園教育要領等に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を視点とした小学校以降の学びにつながる幼児期に必ず体験する内容を示した「就学前教育スタンダード」を策定し、取組を進めています。江東区立幼稚園では、その江東区における取組を先進的に進め、小学校へのつながりを見据えて幼児の確かな力の育成に努めています。
「心のつながり」、「小学校へのつながり」等、幼児を育てていく上で「つながり」はとても重要です。同じ場での直接的な「つながり」は大切ですが、オンラインで遠く離れた人と「つながり」をもつことのよさもたくさんあります。また、江東区立幼稚園には、未就園児やその保護者の「つながり」や育ちの場としての「かんがるーひろば」もあります。これからも、温かな「心のつながり」を大切にしながら、様々な「つながり」を捉えた確かな取組を行っています。
(注釈)江東区立幼稚園では、入園の追加募集を11月29日より行っています。各園に直接ご連絡ください。見学や相談も随時行っております。写真の4園の区役所2階の展示は12月3日まで行っています。
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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