更新日:2024年3月22日
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江東区教育委員会
「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~
学び舎の「きらり」集いし初桜
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▲俳句集「きらり」第1集~第8集 |
▲「マスク下の思いよ届け卒業歌」頑張れ6年生! |
3月20日に、東京で桜の開花が発表されました。平年より4日早く、昨年より6日遅い開花だそうです。コロナ禍でも、開花や木々の芽吹き等、自然の営みはその時を逃さず繰り返されます。学校や幼稚園のビオトープには、カエルが産卵をしに訪れています。
松尾芭蕉、小林一茶、石田波郷等、俳句に縁の深い江東区では、「季節を感じ、俳句に親しみます」と俳句の取組を国語スタンダードに位置付け、すべての区立小・中学校、義務教育学校で俳句教育に取り組んでいます。今年度も、江東区立小・中学校俳句集「きらり」を発行いたしました。残念ながら、今年度も「きらり☆こうとう俳句祭」は中止となりましたが、この度俳句集「きらり」第8集を発行しましたので、そのきらりと輝く俳句の中からいくつかの句を紹介します。
【区長賞】区長賞は、ユーモアがありながら、多彩で豊かな心が表現され、江東区のこどもたちは、このように育ってほしいと思えるような句を選んでいます。
☆ 西見れば光ひろがる秋の海 有明小 6年児童
☆ 学び舎で過ごす時間は散る柳 深川三中 3年生徒
【区議会議長賞】区議会議長賞は、毎日の暮らしの中で、自然や生活を素直な心で見つめ、心に感じた表現ができている句を選んでいます。
☆ 木の上でどんぐりまつりはじまるよ 数矢小 2年児童
☆ 靴下を何度もあげる冬隣 東陽中 2年生徒
【教育長賞】教育長賞は、学校生活の中でかけがえのない一瞬を発見し、青春と言えるその一瞬を表現できている句を選んでいます。
☆ 運動会最後の背中青空と 枝川小 6年児童
☆ 秋晴れに天まで届く東大寺 大島中 3年生徒
【特選】に選ばれた俳句の中から、各学年1句ずつ紹介します。
☆ ありあけのぼくのあさがおきんメダル 六砂小 1年児童
☆ オレスイカまんなかきたわもうだめだ 明治小 2年児童
☆ 秋晴れや鬼もうれしい鬼ごっこ 浅竪小 3年児童
☆ 後ろからりんごむく姉そっと見る 一大小 4年児童
☆ 大縄の回るすき間に春の風 越中島小 5年児童
☆ 銀杏を一つよければ二つふむ 三砂小 6年児童
☆ 秋空や追風参考記録無し 二砂中 1年生徒
☆ 小説の続きをせかす秋の風 亀戸中 2年生徒
☆ マフラーにこぼして香る宇治抹茶 二南中 3年生徒
学校訪問をして、俳句の授業を見たり、掲示板に貼られている句を見たりすると、こどもたちの豊かな感性に驚かされます。今日、臨海小を訪問した時に、早坂校長先生が、「冬の朝に、氷を見付けて喜んで持ってきた児童が、『これ、俳句になるね』と友達と話していました。こどもたちの中に俳句が根付いてきていることを感じています」と話してくださいました。学年末を迎えた本校では、学習のまとめをする子たち、お楽しみ会の準備をする子たち、先生を囲んでわずかな時間を惜しんで話をする子たち、思いを込めて卒業式の歌の練習をする6年生等々…、様々な姿がありました。もうすぐ2年生になる1年生の立派な姿、卒業を控えた6年生の引き締まった表情に、コロナ禍でも前を向いて取り組んできたこどもたち、先生方に感謝の思いを抱くとともに、大きな拍手を送りたいと心から感じました。春の訪れを感じ、そして卒業や進級という節目を迎え、こどもたちは今の思いをどんな俳句にするのでしょうか。未来に向かって歩んで行くこどもたちに幸あれ!
江東区教育委員会 教育長 本多健一朗
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