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トップページ > 区政情報 > 広報 > 区報 > 令和7年(2025年)発行号 > 令和7年9月1日号(こうとう区報) > 令和7年9月1日号(こうとう区報)テキスト版2・3面

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更新日:2025年9月1日

ページ番号:37319

令和7年9月1日号(こうとう区報)テキスト版2・3面

これがわたしの日常

「認知症になったら何もできなくなる」。そんなイメージはありませんか。自分の興味を追い求めたり新しいことに挑戦したり、認知症と付き合いながら自分らしく暮らしている当事者の方は大勢います。今号では「チームオレンジふらっと06」にお邪魔し、実際に自分らしい生活を送っている当事者の方々にお話を伺ってきました。

誰もがなり得る認知症について正しく知り、自分の身近なこととして考えてみませんか。

チームオレンジふらっと06……認知症当事者と家族、支援者の交流の場(⼤島6丁⽬団地内のカフェ06で⽉1回開催)

[インタビュー]認知症は付き合っていける病気 怖がらないことが大事です

寺口誠一さん

こどもの頃から本の虫。好きなジャンルはサスペンス系で、ここ数年ではNetflixでドラマ化もされた『地面師たち』が圧倒的に面白かったですね。書評をチェックしては書店に行くのが何よりの楽しみです。認知症の影響で本を探すのに手間取ることもありますが、書店員さんに聞いたり、取り寄せするなどしてカバーしています。

若年性認知症と診断されて葛藤がなかったと言えば(うそ)になりますが、今は「受け止めよう」という気持ちでいます。何より「ふらっと06」は心の安定になくてはならない存在になっています。

認知症になると、人とスムーズに意思疎通ができなくてもどかしさを感じることもあります。だけど「ふらっと06」にいるのは、認知症への理解がある人ばかり。葛藤しながら話をしなくていいという安心感から、ついおしゃべりになってしまいます(笑)。

現在は認知症の進行を抑制する薬を服用しながら、穏やかな生活を送っています。物覚えは悪くなりましたが、趣味の読書や文筆には問題はありません。認知症を怖がることなく、付き合っていける病気だということを多くの人に知ってもらいたいです。

真剣にたこ焼きを作る寺口さん

真剣にたこ焼きを作る寺口さん

ふらっと06の仲間とピース

ふらっと06の仲間とピース

寺口 誠一さん(59歳)

1966年、葛飾区生まれ。2022年4月、仕事のミスが増えたことから産業医の勧めでMRI 検査を受け、若年性認知症と診断される。現在は会社に籍を置きながら休職中。専門の医療機関で投薬などを受けている。

[インタビュー]写真が紡いでくれた交流で新たな人生を歩み始めています

飯塚正義さん

写真撮影が趣味です。以前は仕事柄、建築物を撮ることが多かったのですが、認知症と診断されてからは、近所を散歩して空や鳥や花などに目がいくようになりました。隅田川と荒川に挟まれた江東区には、思わずレンズを向けたくなる風景がたくさんあります。

早期の若年性アルツハイマー型認知症と診断されたのは61歳の時。私の仕事は構造設計などで、求められるうちは資格や専門性を生かし続けられる環境でしたが、在宅勤務を命じられ仕事ができなくなった時には、無念な気持ちになりました。

居場所を見つけられなかった私は、他区の本人ミーティングに参加しました。そこで、話のきっかけにと持参した写真を褒めていただき、失った自信を取り戻せたように感じました。この3年、年に1度高齢者医療センターで写真展示を行っており、昨年は区役所やカフェ06などで、今年5月は経産省主催のイベントで展示を行いました。

また、江東区でも本人ミ一ティングの開催をと区に提案し、今年度からデニーズ南砂店などで行われています。当事者同士で語り合えると(うれ)しいです。9月からは「とうきょう認知症希望大使」に就任します。これからも、認知症とともにいろいろな活動に励んでいきたいと思います。

雨の中、牡丹の花を撮影する飯塚さん

雨の中、牡丹の花を撮影する飯塚さん

飯塚 正義さん(65歳)

1960年生まれ、12歳から江東区在住。現役時代は建築会社や業界団体に勤務し、日本建築学会委員としても活躍。2021年、自転車との接触事故をきっかけに正常圧水頭症が見つかる。詳しい検査ののち、加えて早期の若年性アルツハイマー型認知症と診断される。

[インタビュー]可能な限りの自立した生活を送り、社会貢献に携わっていきたい

高木正巳さん

レビー小体型認知症と診断されたのは妻の在宅介護をしていた83歳の時のこと。妻のケアマネジャーの助言をきっかけに、脳の画像診断を受けたところ判明しました。もともと鈍感な性格のせいか、私自身は「これも老いの一環だな」とそれほどショックを受けませんでした。むしろ家族や友人の過剰なまでの反応に「大げさだよ」と苦笑いしたほどです。

診断後もしばらくは、以前から講師を務めていた市民向け化学講座を継続しました。またせっかくの経験を生かそうと、さまざまな認知症当事者発信の場に携わってきました。

数多くの認知症の方々との交流を通して、私が気づいたのは「認知症で、できなくなることはあるけれど、特化した能力はむしろ研ぎ澄まされる」ということ。ピアノにしろ絵画にしろ、発症後にさらなる見事な表現をされる方は実に多いのです。

そうした素晴らしい認知症当事者の方々の活動を励みに、私も少しでも役に立てればと頑張っています。たしかに物忘れや体力の衰えは感じます。それでも介護サービスを受けながらも、可能な限り自立した生活を、そして認知症の当事者発信の輪を広げる活動を続けていきたいです。

会社員時代。右端が高木さん。左端はパナソニック創業者松下幸之助氏。

会社員時代。右端が高木さん。左端はパナソニック創業者 松下幸之助氏。

地域の通いの場ご近所ミニデイ「ゆらり」の活動

地域の通いの場ご近所ミニデイ「ゆらり」の活動

高木 正巳さん(88歳)

1937年生まれ、愛知県出身。大手電機メーカーで主にメッキなどの表面処理技術の開発に従事。定年退職後はベンチャー企業を立ち上げ、環境対応の研究開発事業を展開。2019年、83歳でレビー小体型認知症と診断。娘と同居するため、2023年から江東区在住。

さまざまな支援のカタチ ~チームオレンジふらっと06スタッフからの声~

活動から安心と喜びをもらっています

小林久美子さん

小林久美子さん

「ふらっと06」は、認知症になっても安心して暮らせる街づくりのために企画立案、実行まで行うクリエイティブなグループです。当初は、自分の将来のために認知症について学びたかったのと、会社勤めをしていて地域に縁がなく、活動を通してつながりができればと始めました。今では、心強い仲間を得て自分が認知症になっても安心だと感じています。参加者の皆さんに「楽しかった」と言ってもらえるのがやりがいになっています。

当事者の温かい心に触れて

藤本もとみさん

藤本もとみさん

私にとって認知症は、実はネガティブな状態ではないんです。私の母は戦後から気丈に生きてきた人でした。そんな母が認知症になり、性格は穏やかに。道端の花を愛でたり家族の手助けに喜んだりと、身近なことに感動するゆとりがありました。当事者の方と接していると、晩年の母と過ごした心安らぐ日々を思い出します。社会が設定したルールが抜け落ちる一方、本来の“その人らしさ”が戻ってくるのが認知症なのかなと感じています。

もっと認知症を知ろう!

認知症月間展示

開催中~9月30日(火曜日) 区役所2階

認知症についての説明や認知症への支援サービス、認知症当事者やご家族からのメッセージ、当事者の方の写真作品などを展示しています。図書館では展示とともに関連図書の紹介を行っています(実施期間は館により異なります)。

認知症カフェ

認知症当事者、ご家族、認知症に関心のある方が、ミニ講座や茶話会を通じて交流し、相談もできるカフェです。区内各所でそれぞれ工夫しながら活動していて、地域の誰もが気軽に参加できます。

カフェの開催場所のマップなど詳細はこちらをご覧ください

(注釈)11面で9月開催分の案内を掲載しています

区の支援サービスや相談先、予防方法やサポートなど認知症についての詳細はこちらをご覧ください

【問い合わせ】地域ケア推進課地域ケア係

電話:03-3647-4398、Fax:03-3647-3165

お問い合わせ先

政策経営部 広報広聴課 広報係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽4丁目11番28号

Fax:03-5634-7538

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