区政最前線～区長室から～平成28年7月

江東区出身の瀬立(せりゅう)モニカ選手が、ドイツで行われた障害者競技・パラカヌーの世界選手権大会の「カヤック女子（KL1クラス）」に出場し、9月のリオデジャネイロ・パラリンピックの出場権を獲得しました。
既号でも紹介した瀬立選手ですが、深川小学校・深川第一中学校卒業の本区在住の大学1年生です。
大島中学校に拠点を置く区立カヌー部に所属していましたが、高校生のときに不慮の事故で車いす生活になりました。一時はカヌー競技を断念しましたが、パラリンピック種目に転向して復帰を果たしました。
私は、2020年東京パラリンピックをメダル獲得の「天の時」と捉え、豊富な河川や運河に恵まれた本区の「地の利」を活かし、周囲の支援と協力の「人の和」を大事にして、精一杯がんばって欲しいと応援してきました。
今回のドイツ大会では、結果はともかく練習の成果を十分に発揮できることを願っていましたが、パラリンピック出場という最高の報告を受け、大変うれしく思っています。
障害者スポーツの普及には、身近な地域で親しめる環境整備や支援体制が不可欠です。これまで区は、練習場の整備など、カヌー競技を地域の皆さんや企業等と一緒になって支援してきました。
また、国際大会出場には介助者・帯同者の遠征費用など、選手の負担が大きいため、区では交通費や競技資材運搬費など大会遠征費用の一部を補助する制度を今年度から設けました。
今後も、障害者スポーツの普及促進を図るとともに、障害者福祉への理解と関心を深める取り組みを進めてまいります。