区政最前線～区長室から～平成28年4月

去る3月8日、私を訪ねた大田区の松原区長と、まだどこの区にも属していない土地、中央防波堤埋立地の帰属問題について話しました。
前回の東京オリンピックの頃、東京中のごみは、現在の夢の島に埋め立てられていました。清掃工場も少なく、ほぼ生ごみのまま清掃車に積まれて江東区に集まってきます。その数は1日5千台。清掃車は旧式で、荷台から汚汁をたらします。生ごみの悪臭と清掃車の渋滞による排気ガスが江東区を覆いました。
夢の島が一杯になると次は若洲へ埋め立てます。江東区は各区への清掃工場建設を都に訴えました。若洲の次に昭和48年からごみで埋め立てたのが、今回の中央防波堤埋立地です。たくさんの清掃車は、依然として江東区に集まりました。
このように中央防波堤埋立地は江東区民の犠牲によりできた土地なのです。
現在この土地は、本区と大田区が互いに100％の帰属を主張し、解決には至っていません。
昭和57年にも同じようなことがありました。13号埋立地を江東区、港区、品川区が帰属を譲らず、最後は東京都の調停により、江東区7割、港区2割、品川区1割で決着を見たのです。今やたくさんの人でにぎわう青海、台場地区が13号埋立地です。
中央防波堤埋立地は、東京2020オリンピック・パラリンピックの競技会場整備も予定されています。開催までには何としても決着をつける覚悟です。
今回の松原区長との話し合いをきっかけに、解決に向けた積極的な協議に入ります。
どうか区民の皆さんのご理解とご協力をお願いします。