都内における犬の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)発生に伴う注意喚起について
このたび、都内で初めて犬の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の症例が確認されました。SFTSは、ウイルスを保有するマダニに刺されることにより感染します。野外で活動される際は、人もペットもマダニに刺されないようにご注意ください。
症例の概要
東京都保健医療局ホームページ(都内における犬の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)発生に伴う注意喚起について)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
概要
SFTSは、マダニにより媒介されるSFTSウイルスによる感染症です。
多くの場合、ウイルスを保有するマダニに刺されて感染します。また、人と動物との共通感染症で、感染した動物の体液、血液、排泄物等にはウイルスが含まれており、動物から人に感染した事例も報告されています。
人では、これまで主に西日本で発生が見られていましたが、近年、感染地域が拡大しており、関東や北海道でも発生が見られています。
都内では2019年、2022年に人で各1例の報告がありましたが、いずれも都外での感染です。
主な症状
人の場合、主に発熱と消化器症状(嘔吐、下痢、腹痛など)が現れます。意識障害や出血症状など重篤な症状をきたすこともあります。
犬猫の場合、発熱、食欲不振等の症状や白血球減少症、血小板減少症などが認められます。
犬や猫の飼い主の皆様へ
人もペットも、マダニに刺されないことが重要です。次の点にご注意ください。
ペットの対策
ペットは屋内で飼う。
散歩後にペットの体表をチェックし、マダニが皮膚に食い込んでいる場合は、無理に取らず、動物病院で取り除く。
ペットへのマダニの駆除・予防薬の投与について動物病院に相談する。
ペットが体調不良の際は、直ちに動物病院を受診する。
飼い主の対策
マダニに刺されないように、草むらやヤブなど、マダニが生息する場所に行く際は肌の露出を少なくする。
マダニに効果があると記載されている虫よけ剤(有効成分:ディート、イカリジン)を使用する。
マダニに刺された場合は、自分で取り除こうとせず、医療機関で処置してもらう。また、マダニに刺された後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱等の症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診する。
動物由来感染症を予防するために、
1…口移しで食べ物を与えるなど、過度の接触をしない。
2…ふん、尿は早めに処理をする(直接触らないように注意)。
3…ペットの体や生活環境を清潔にする。世話をした後はよく手を洗う。
動物病院の皆様へ
獣医療関係者の皆様は次の点にご注意ください。
SFTSを疑う動物の診療時はPPE(個人防護具)を適切に着用する。
診察台等は70%エタノール、0.5%次亜塩素酸ナトリウム液等で必ず消毒する。
体調が悪いと感じたら、すぐに医療機関を受診し、動物との接触状況を医師に伝える。
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