江東区の文化財保護の考え方としくみ
登録制度の導入
従来の文化財保護に対する一般的な考え方は、優品主義・重点指定主義をとっていました。これは文化財のうち芸術上、学術上価値の高いもののみを重点的に保護しようとする考え方です。しかし、これでは指定の範囲外に置かれた多くの文化財が保護されず、ややもすると美的観点に偏り、地域の歴史資料や民俗資料が忘れ去られ、十分な保護が行われにくいという問題がありました。
これらの欠点を補うものとして、文化財をできる限り広範囲にとらえ、それらを台帳に登録して、より充実した保護を行う登録制度があります。これは、保護の必要があっても直ちに指定できない場合や、文化財の性質上指定よりも登録を適当とするものを保護できるだけでなく、文化財の実態の把握を可能にし、その活用に大きな役割を果たすものです。
江東区では、昭和55年(1980)10月に「江東区文化財保護条例」を制定するにあたり、区の文化財の現状を踏まえ、文化財保護の対象をできる限り広くとらえるため、従来の指定制度と併せ、この登録制度を導入しました。
登録文化財と指定文化財
一口に文化財といっても、そのあり方や種類は様々です。この中から区が文化財として登録や指定をしたものが区の文化財となります。
これらの関係を図示すると、図1のようになります。①の広義の文化財とは人類の文化活動の客観的所産のことです。つまり人間が創り出したすべてのものを指します。区では、この中から区内にある文化財を調査し登録・指定します。②条例で定義する文化財として、広義の文化財のうち歴史上・学術上・芸術上価値のあるものを、条例の文化財定義に基づき③登録文化財とし、登録したもののうち区にとって重要なものを④指定文化財に指定します。また、この中で国や都がとくに重要だと認めたものは、国や都の指定文化財になることがあります(図2参照)。

文化財の調査と登録・指定
教育委員会が行う調査は、専門的な技術や知識を有する文化財専門員(学芸員)が行います。そして、その調査結果を文化財保護審議会に諮問します。ここで審議を行い、登録・指定すべきものと認められたものが答申され、教育委員会が決定し、告示することによって効力が生じます。また、登録文化財・指定文化財がその価値を失った場合は、登録・指定が解除されることがあります。
文化財保護審議会
審議会は、教育委員会の諮問に応じ、文化財の保護及び活用に関する事項を調査審議し、これらの事項について教育委員会に建議する機関です。ことに、登録文化財の登録及びその解除、指定文化財の指定及びその解除、登録無形文化財や指定無形文化財の保持者・保持団体認定とその解除などについては、教育委員会があらかじめ審議会に諮問しなければなりません。
組織は、文化財に関しての専門家6人以内で構成されています。ただし、特別の事項を調査、審議する必要が生じた場合、臨時委員を置くことができます。
※詳細については、下記の『文化財保護の手引き』をご覧ください。
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