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更新日:2020年3月27日

文化財の保護と普及

調査・記録された文化財を次代の人々に引き渡すために保護・保存することはもちろん、今を生きる私たちが活用してこそ文化財本来の役割を果たすといえるでしょう。そのためには文化財を地域の人々に広く知ってもらうことが必要になります。江東区では文化財の保護・普及を目的として以下のような活動を行っています。

文化財保護強調月間

11月1日から7日までの1週間は、国で定められた文化財保護強調週間です。一人ひとりの国民に文化財を知っていただき、愛護の心を育てることをねらいとして、昭和29年に定められました。江東区ではこれをさらに推し進めて、昭和57年より、10月から11月にかけて「江東区文化財保護強調月間」を設けています。期間中は「歴史と文化を考えよう」をテーマに掲げ、公開講演会、民俗芸能大会、伝統工芸展などの諸事業を開催し、ふるさと江東を知る機会としています。

文化財保護推進員講習会

文化財保護活動をより有意義なものとするためには、行政と地域住民とが一体になってその活動に取り組んでいくことが必要です。そこで、区内各地域における歴史の理解、伝統的文化活動を知っていただき、文化財愛護活動の地域リーダーを養成する目的で、昭和60年度から開催してきたのが、文化財保護推進員講習会です。

この講習会では、私たちが住む街の歴史や文化財をはじめ、博物館・資料館の利用、文化財調査の方法や技術、文化財愛護活動の現状と課題、文化財保護行政のしくみなどについて学びます。講座回数の8割以上の出席者に対して修了証が渡されます。講習会を修了した方々には、それぞれの地域での活動、活躍が期待されています。

文化財保護推進員中級研修会

中級研修会は、文化財保護推進員講習会の修了者の中から、希望する人が進む講習会です。内容は、ゼミ方式によるグループ研究で、図書館を活用した文献調査、地域史研究の方法とその技術を学習し、そして最後に報告書を作成します。研究テーマは、江東区の歴史、文化、民俗に関するものを取り上げ、受講生の話し合いで決定するのが原則です。

この研修会では、受講者が自ら調べ考えるという自主的な活動を重視し、それが、中級研修会修了後も、各自で地域学習・研究を継続していくための基礎となっています。グループによっては何度も打合せを行って報告書を仕上げます。報告書は、区内の各図書館で閲覧することができます。

文化財保護推進協力員制度

協力員には文化財保護の重要性を区民に広げてもらうことが期待されており、その性格は、「文化財保護に関し、江東区教育委員会の施策に協力するとともに、地域のリーダーとして啓発活動をすすめる民間協力員」として位置づけられています。

協力員の応募資格があるのは中級研修会修了者です。任期は2年で48人が定員です。任期満了後も再任を妨げませんが、あわせて5期10年が最高となります。具体的な活動は、(1)有形文化財の現況確認調査、(2)定点観測調査(町並み変化の写真記録)、(3)文化財案内、(4)民俗芸能大会の会場設営・警備、(5)伝統工芸展の会場警備・解説があります。「江東区の文化財保護は区民の手で」というところに協力員制度の大きな特徴があり、実際の活動では、ベテランと新人が力を合わせ、文化財保護の最前線で活躍しています。

自主グループの活動

文化財係主催の各種講習会の修了生を中心として、さまざまな自主グループが誕生しています。現在、「江東区郷土史同好会」「江東区文化財保存愛護会」「江東古文書に親しむ会」「古文書解読自主グループ」「江東区の文化と自然を愛する会」「江東区の歴史と文化を継承する会」「江東の江戸をたずねる会」「こうとう文化財一八会」が社会教育関係団体に登録されて、自主研究や博物館見学会などの活動を行っています。このうち、「江東区文化財保存愛護会」は、文化財・史跡説明板の清掃活動、区民に対する史跡めぐりの主催など、独自の活動を幅広く展開しています。また、区外の団体から史跡めぐりの講師を依頼されたときは、自主グループを紹介しており、ますます活躍の場が広がっているといえます。

旧大石家住宅友の会

旧大石家住宅は、江戸時代後期に建てられたと推定される区内最古の茅葺木造民家建築です。平成8年9月の移築復元後は、土曜・日曜・休日を公開日とし、平日は友の会が保存のためのボランティア活動を行っています。友の会は月~金各曜日の5班にわかれ、茅葺き保存のため囲炉裏に火を焚き、住宅内外の清掃を行うなどの活動を実施しています。歴史的建造物の保護は、ただ残せばよいということではありません。そこに暮らす人々の息吹がなくなれば、建造物はすぐに朽ち果ててしまいます。友の会の人たちは、文化遺産を未来へと引き継ぐ役割を担っているのです。

出版活動

出版活動は文化財保護のための記録・普及活動として位置づけられます。現在、以下の本が頒布されています。
『下町文化』…昭和56年の創刊号発刊以来、催し物案内、文化財の紹介など、生涯学習課の広報紙として多くの情報を提供しています。
『江東区の文化財』(1~8)…区内を8つの地域に分け、文化財それぞれの解説・写真を掲載しています。平成24年度までに全8巻が刊行予定です。
『江東区の仏像』…昭和56年度から行われた仏像・神像彫刻の悉皆調査の成果として刊行されました。区内129件の仏像・神像彫刻の写真と解説を収録しています。
『江東区の民俗』(深川編・城東編)…昭和56年度から江東区民俗調査団に委託した民俗調査の成果がこの2冊にまとめられています。
『江東区の伝統工芸技術』…区内の工芸技術とその保持者を一覧できるものです。
『こうとう文化財まっぷ』…文化財などの所在案内やモデルコースをつけたガイドマップです。史跡めぐりなどの際に手軽に持ち歩けるため、便利です。
『江東ふるさと歴史研究』…区民自身の研究発表の場として設けられたものです。
『江東区文化財研究紀要』…文化財専門員や研究者の研究成果を掲載しています。
『寛永録』(1~7)…深川猟師町八か町のひとつ相川町の名主であった相川家に伝来した江戸時代の古文書を翻刻した史料集です。
『牧野家文書』(1~5)…亀戸の旧家、牧野家に伝えられた文書を翻刻した史料集です。
『中川番所資料集1』…中川船番所資料館開館五周年を記念して刊行しました。中川番所でのさまざまな取り決めなどが記された「中川御制札記」(三重県伊勢市神宮文庫)を活字に直して紹介しています。
『東都三十三間堂旧記(1~6)』…深川の代表的な名所である三十三間堂の堂守、鹿塩氏が書き綴った古記録です。尚、最終巻は
なお、同記は平成18年度に区指定文化財(深川2・正覚寺所蔵)となっています。
『江東古写真館』…昭和30年代を中心とした区内の町並み写真と同じ位置から撮影した現在の写真を掲載しています。40年という時の流れによる町並みの変化がよくわかります。
『江東のいまむかし』…今は消えてしまった建物や掘割、都電などの町並みが写る昭和30~40年代を中心とした古写真集です。これは平成16年に刊行した『江東古写真館』に続くものです。
『絵葉書で見る江東百景』…近代の江東区の名所や街並みなどの写真を使用した戦前発行の絵葉書を紹介しています。

これらの出版活動をより充実したものとするため、郷土資料出版委員会を設置しています。

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お問い合わせ

地域振興部 文化観光課 文化財係 窓口:区役所4階32番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-9819

ファックス:03-3647-8470

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