定例記者会見 平成26年7月1日分
1.武蔵野大学と選挙連携事業協定を締結について
平成26年6月13日に江東区選挙管理委員会と武蔵野大学法学部との間で、23区初となる選挙連携事業に特化した協定を締結いたしました。
平成23年の江東区議会議員選挙で26.97%と、実に4人に一人しか投票していない状況にあります。これをなんとかしようとこれまでも、20歳代の投票立会人の募集や出前授業等、各種啓発を行って参りました。
今回は、これをより一層深めようと、武蔵野大学の学生さんと連携して、出前授業などを行い、若い学生の感覚で選挙に関心をもってもらうことで、若年層の投票率向上へつなげていきたいと思っています。若い人に対してどう働きかけをしたらいいかとか、いろんなことを若い発想でいろいろ提言いただきたい。
大学のゼミを通して参加学生を募集していただき江東区選挙管理委員会事務局と一緒にいろいろ仕事をしてもらおうということになりました。
実際にこうした現場に学生さんがきていただくということも学校側にとってもプラスではないかという風に思います。
選挙連携事業協定調印式の様子
2.JTB旅いく×アウトオブキッザニアinKOTOについて
江東区では、様々な伝統工芸・産業があり、これまでも工場見学や体験学習等を実施してきました。
今回は、豊洲のららぽーとでこども向けの職業・社会体験施設「キッザニア」を運営するKCJグループと区内の中小企業が連携して、小・中学生を対象に実際に事業所や工場内でものづくりを体験してもらいます。
7月7日よりJTBコーポレートセールスが運営する「旅(たび)いくサイト」を通じて申込みが開始となります。お子さんの夏休みの自由研究や宿題にも役立つと思います。
具体的な内容は、区内にあるお酢を造っている工場や、製材工場など、こどもたちの興味を引く内容となっております。多くの子供たちに参加していただければと思います。
お酢工場でのものづくり体験(イメージ)
3.介護マークの配布について
認知症など外見では介護していることが分かりにくい状況で、介護の必要な方が公衆トイレで介助を受けたり、男性介護者が女性用の下着の買い物をする場合には、介護する方が誤解や偏見を受けることがあります。
そこで、介護中というカードを首から下げていただくことで、周囲の人に介護中であることを認識してもらい、介護する方への周囲の理解、協力の気持ちが湧きあがってくればいいなと思い、カードを区役所及び長寿サポートセンター、長寿サポートにて8月1日より配布いたします。
そのほか、この「介護マーク」を広く周知するため、今後公共施設及び大規模集客施設、公共交通機関等でのポスター掲示、チラシ配布を予定しています。
家族介護者の負担を少しでも軽減し、認知症の人やその家族の方が安心して暮らせる環境づくりを進めていきます。
介護マーク
4.地下鉄8号線延伸について
6月30日に、国土交通省に行ってまいりました。国の交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会の東京圏における今後の都市鉄道のあり方に関する小委員会に呼ばれて、8号線に関するヒアリングを受けてきました。国交省の鉄道関係の方々も多数おり、小委員会は14、5名で大学の先生方が中心ですけれども、そうした方々からいろいろ質問を受けました。
8号線の必要性、事業採算性、どのように利便性が高まるのか、また地下鉄東西線の混雑緩和に繋がることなどを説明してきました。正式な会議に呼ばれたのは、今回が初めてです。そうした意味では、かなり国の認識が深まりつつあるなという思いがしたところであります。
関連質問
【記者】
国の反応について
【区長】
非公開の会議ですので中身はお話できませんが、私自身の感じとしては2、3年前に比べれば、はるかに大きな前進だと思っています。
5.その他質疑応答
- 20代の投票率低下について
【記者】
20代の投票率が低い理由について区長のお考えをお聞かせください
【区長】
国政選挙は、20代の投票率が少し上がるのですよ。ところが地方議会選挙は低いですね。国政は、マスコミがいろいろ取り上げて話題にすることが多いのでしょう。
また、消費税を上げるなど政治的な大きな争点などそういったものがあるから、割と投票率は全体的に高くなるのですね。ところが地方自治の議会、区長、市長の選挙というのは、争点というのは、あまりない。生活に直結する一番大事な政治であるにもかかわらず、若い人というのは、あまりそういった点では実感として湧かない。
ところがですね、若い夫婦が赤ちゃんを産む。そのことによって、医療の問題や保育の問題とか、あるいは住宅の問題とか、いろんな生活に地方政治・地方自治が関わっているということをだんだん認識してくるのですね。そして、こどもが保育園に入る、あるいは小学校に入る。そうなって初めて生活というものが大事だということを実感して、毎日の生活が地方自治に大きく関わっているということを知り始めていく。
そうした意味では、20代という世代は、そうした生活実感というものをあまり感じないで生活しているわけですよ。その点が、投票率低さというのがあると思います。
- 東京オリンピック・パラリンピック関連について
【記者】
区内の競技施設の見直しの話がでていますが、それについて区長のお考えを教えてください
【区長】
江東区には、競技施設が多数できる予定でありました。競技場だけで17ぐらいあるわけですよね。今回の見直しというのは、財政的な問題が主なのでしょう。いろいろな見方がありますけれども、まだ正式には、東京都から話がきていません。
区に関して言いますと、夢の島のバスケットとバトミントンの競技場がほかに移るかもしれないという話あります。そのほかにも、まだでてくるのかもしれません。
私は、オリンピックは江東区のためだけにやるわけではなくて、日本全体のことですし、そうした意味でいいオリンピックをやるためには、やはり節約すべきところは節約するのは当然のことで、2つ、3つ競技場がなくなったからといって江東区には大きな影響はないと思っております。
【記者】
以前から区長が熱心におしゃっているロープウェイに関して、こういう情勢の中、都に要望していくのは難しくなったと思われるのですがいかがでしょうか?
【区長】
ロープウェイ構想というのは税金を一銭も使わない。民間でやるということ。今いろいろと知恵を絞っているところであります。おそらく採算性も非常に高い物であろうと思いますから、民間が乗り込んでくる、出資してくる。その可能性が私はかなり高いと思っています。
オリンピックの観客輸送ということよりも、それ以降の観光という観点から多くの方が利用されるのではないかと。ただ、こうした物をつくる場合には、問題は通過する近所のマンションやビルの方々の反対というのがあるようです。そうした意味では、住民の方々の理解が得られるかどうかというのが大きな課題だと思っております。
【記者】
オリンピック組織委員会の参与になられたとのことですが、意気込み等をお聞かせください
【区長】
参与の件は、まだ一回も会合に呼ばれていないのです。決まったという話だけで、組織図を見ると事務総長の脇に線が引っ張ってあって参与と書いてある。事務総長の下にそういう形で入るということは、いろいろアドバイスをしたり意見をいったりすることだろうと思います。
競技施設が数多くある江東区の区長ということで選ばれたのだと思うのですけれども、オリンピックの成功に向けて全力をあげていきたいと思っています。
- 「聞かせて!あなたのオリンピック・パラリンピック」について
【記者】
オリンピックに向けて区民からアイデアや提案を聞く会を開催するとのことですが、具体的な内容やスケジュールについて教えてください
【区長】
「聞かせて!あなたのオリンピック・パラリンピック」というイベントを7月24日に開催します。
これは、我々行政や区議会だけで、オリンピックをああでもないこうでもないと検討するだけではもったいない。区民みんなに一人でも多くにオリンピックに関わってもらいたいという思いから、直接、私や区幹部職員あるいは区議会が区民の方々のご提言やアイデアなど、直接生の声を聞いて、それをいいものがあれば実現していきたい。
イベントに多くの方が参加することによってオリンピックの機運醸成にも繋がるし、みんながオリンピックを心から迎えてもらえるような雰囲気作りもできる。
今いろいろ準備進めております。どれくらい来ていただけるかわかりませんが、でもできるだけ多くの方の声を直接私が聞きたいということで始めるわけです。