区政最前線～区長室から～平成26年10月

1964年（昭和39年）10月10日に東京オリンピックの開会式が国立競技場で開催されてから、今月で50周年を迎えます。当時の江東区は、東京中のごみの終末処理場として夢の島に1日5千台を越えるごみ運搬車が集中し、ごみを埋めていました。運搬車からのごみや汚汁の飛散は悪臭を放ち、排気ガスや、交通渋滞、ハエの大発生等に江東区民は多大な被害を被っていました。この頃私の家に遊びに来た友人から「お前の町は臭いなあ」と言われ、その時の悔しく恥ずかしかった思いが、江東区を誰にも誇れるまちにして次世代に残すために、私が政治家を目指したきっかけであることは以前この欄でもお話ししました。
前回のオリンピックは、東京体育館や駒沢オリンピック公園等、東京の西側がその中心地でした。そして現在、当時のごみで埋め立てた夢の島に、新たなオリンピック競技場がつくられようとしています。前回は東京体育館で行われた体操も有明で開催予定です。2020東京オリンピック・パラリンピックは東京の東側、特に江東区がその中心地と言っても過言ではありません。50年前の悔しく恥ずかしかった頃のことを思うと、江東区の変貌に胸が熱くなります。この開催で江東区はさらなる発展を遂げます。あれから50年目の今、これから50年後も見据えた施策を計画、実行していきます。長年環境問題や都市問題に尽力された先人のたゆまぬ努力に敬意を表するとともに、今区長として自分の責任の重大さに、改めて心を引き締めています。
区民の皆さんが安心して楽しく暮らせる、そして次代を担うこどもたちが世界に誇れる江東区にしてまいります。