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更新日:2021年2月18日

令和3年度予算案プレス発表(令和3年2月1日開催)

区長定例記者会見で説明する山﨑区長

<区長定例記者会見で説明する山﨑区長>

新型コロナウイルス感染症への対応について

 現在の江東区内の新型コロナウイルス感染症の患者発生状況についてですが、(1月の)区内感染者数は、1月31日現在、1,182名であります。緊急事態宣言が出されて、1月7日の1日で、98人という日があります。これをピークに、年末年始から1月中旬にかけて、大変厳しい状況が続いてまいりました。また、感染者の急増と共に、入院待ち、それからホテルの療養入所待ち、自宅待機者が年明けから急増いたしました。

月別の感染者数推移と1月年代別内訳

<月別の感染者数推移と1月年代別内訳>

 区としては、健康観察において、症状の悪化が懸念される家庭に、「パルスオキシメーター」を貸与して、血中酸素濃度を確認するとともに、健康状態によりましては、区の医師による往診を行っておりまして、これは他の区では、あまりなされてないようですが、早い段階から医者が、区内の感染症にかかった患者さんのお宅まで行って、入院調整を依頼するほか、都の入院調整ですね、これを依頼したり、また区の医療機関に、直接緊急入院の依頼をしているところでございます。また自宅待機者(療養者)支援として、区では昨年4月より、「自宅療養サポートセット」をお配りしておりますけれども、先週からは、東京都の「自宅療養者フォローアップセンター」と連携して、支援を行っているところでございます。現在、入院調整が困難な状況が続いておりますが、区民の生命を全力で守り、感染者の療養支援を行っているところでございます。

 パルスオキシメーター 自宅療養サポートセット

               <パルスオキシメーター>          <自宅療養サポートセット>

 次に、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の準備状況でございますが、接種体制については、これまで、国からの情報をもとに、江東区医師会、医療機関、関係機関との協議を保健所が中心となって行ってきました。保健所も非常に忙しい大変な状況ですから、ワクチン接種については、専管組織を作りまして、保健所の職員のみならず、区の他の部署からも応援をしてもらおうということで、「新型コロナウイルスワクチン接種推進室」という名称でございまして、まずは、室長以下9人の体制で、ワクチン接種がしっかりと区民の方々にできるように、体制を整えているところでございます。現在では、区市町村が実施する高齢者の接種開始は、4月1日以降ということになっておりますけれども、国が示すスケジュールを念頭に、接種場所やワクチンの保管、それから接種券の個別通知の発送、予約システム・コールセンターなどについて、今、検討を進めているところでございます。

 最大の課題は、お医者さん、それから看護師などの医療従事者の確保でございまして、江東区医師会と協議しておりますが、通常診療をそれぞれの先生方が、クリニック・診療所で営業、診療を行いながら、ワクチン接種の体制の協力を頂くというのは、なかなか難しいというようなご意見も今、出ておりまして、スムーズにですね、一人でも多くの人が接種してもらわなければなりません。今なんといったって、コロナで頼るのは、自分で自分を守ることでありますけれども、このワクチンに頼るしかなくなってきた。最後の砦は、このワクチンだ。そのためには、区民の方々全員に、16歳以上ということになっておりますけれども、このワクチンが接種できるようにしていかなければなりません。本区では、(16歳以上の人口は)約45万5千人で、まず最初に行う高齢者、65歳以上の高齢者だけでも(約)11万人が対象となります。これだけの方に、2回接種を行うということになりますと、これは大変な作業でありまして、会場の設置・印刷物発送の色々なことも絡んでくるので。この辺も、今年度のこれから補正予算を組む事にもなりますし、また来年度の補正予算を編成して早急に、予算の編成で対応にあたっていきたいという風に思っているところでございます。

国が示すワクチン接種スケジュール

<国が示すワクチン接種スケジュール(2月1日時点)>

令和3年度予算の編成方針・概要

 本区では、今年度から、今後10年間の区のまちづくりと区政運営の具体的指針となる「江東区長期計画」をスタートさせたところですが、新型コロナウイルス感染症による財政への影響を踏まえ、計画期間や事業進捗などの見直しを行いました。また、江東区長期計画の重要課題である「地下鉄8号線の延伸」についてですが、今般、国において、地下鉄ネットワークの在り方に関する審議会が立ち上がり、これを受けて、都から8号線の課題解決に向けた検討を行うことを要請したという報告を受けております。行政同士のお約束でありますから、東京都にはしっかりと、年度内には事業スキームを構築していただくよう、東京都の小池知事が、国交大臣に要請をしてくださったようでございますが、ぜひこの実現に向けて、強力に推進していきたいという風に思っております。

 新しい未来に向けて区民生活を支える施策を着実に進めていく予算として、「区民生活をサポートし 新しい未来への発進予算」といたしました。

 一般会計の当初予算規模は、過去最大の予算規模の2,171億2,900万円で、前年度比1.8%の増となっております。また一般会計と3つの特別会計を合わせた総予算規模は、3,134億7,300万円で、前年度比1.0%の増となっております。新年度予算では、新型コロナウイルス感染症への対応として、総額18億3,412万円の予算を計上いたしました。「区民生活を支える」、「区内事業者を支える」、「医療機関・従事者を支える」の3つの支える取り組みを継続して実施してまいります。

令和3年度総予算規模

<令和3年度総予算規模>

新型コロナウイルス感染症への対応

<新型コロナウイルス感染症への対応>

主な事業の紹介

健康・福祉(3項目)

感染収束に向けて感染拡大防止の取り組みを継続

 区はこれまで区民の生命・生活を守るため、新型コロナウイルス感染症対策を行ってきました。令和3年度も、引き続き江東区医師会をはじめとする医療機関や、東京都などの関係機関と連携しながら、新型コロナウイルス感染症の収束に向けた取り組みを進めていきます。

  江東区新型コロナウイルスPCRセンター 患者搬送用車両

              <江東区新型コロナウイルスPCRセンター>        <患者搬送用車両>

オンラインで高齢者のサークル活動を支援

 「新しい生活様式」における、高齢者の生活の質の向上のため、高齢者のICTの利活用促進と体力向上の取り組みを行います。この事業では、高齢者サークルを対象に、ICTの活用に関する講義と専門スタッフ派遣による機器設定やオンラインでのサークル活動の体験などの支援を行います。

オンラインでの高齢者のサークル活動支援事業の概要

<オンラインでの高齢者のサークル活動支援事業の概要>

 オンラインでのサークル活動の体験では、フレイル予防・体力向上を目的に区で制作した区オリジナルの「KOTO活き粋体操」の活用を合わせて推進します。

KOTO活き粋体操

<KOTO活き粋(こうとういきいき)体操>

障害者の就労や意思疎通を促進

 現在の障害福祉サービスでは、通勤や業務中の介助は対象外となっており、重度障害者の方などが就労を開始・継続する上での課題となっております。そこで、国が令和2年10月に創設した新たな支援事業をいち早く活用し、現行制度では行き届かない部分にも支援を展開することで、障害者の就労機会の更なる拡大につなげていきます。

重度障害者等への就労支援の概要

<重度障害者等への就労支援の概要>

 また、区では、昨年4月に、「手話言語の普及及び障害者の意思疎通の促進に関する条例」を制定しました。障害者との意思疎通の促進のため、コミュニケーション方法を紹介する、児童向けのパンフレットの作成や区議会本会議場などの傍聴席へのヒアリングループ、音声認識システムの設置を行います。

意思疎通の促進に向けた区の取り組み

<意思疎通の促進に向けた区の取り組み>

産業・生活(2項目)

区内中小事業者への支援策を充実

 現在、新型コロナウイルスの感染拡大の収束が見通せない中で、多くの区内中小事業者が非常に厳しい状況に置かれております。

 主な事業の1つ目は、資金繰りの支援として、今年度実施している、コロナ対策資金融資を来年度も継続し、安定した事業継続の支援を行います。2つ目は、事業者のICTの促進として、専門家を派遣し、ICT 導入をサポートするとともに、その導入費用の補助を行います。3つ目は、区内での創業支援として、商店街の空き店舗を活用して開業する事業者への家賃補助を拡充し、商店街振興と創業支援の取り組みを進めます。あわせて、区民の個人消費の喚起策として、来年度も20%のプレミアム付商品券を発行し、地域経済の活性化を図ります。 

主な事業者支援の取り組み-1

主な事業者支援の取り組み-2

<主な事業者支援の取り組み>

江東区ゆかりの渋沢栄一関連イベントを開催

 「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一は、明治9年から12年間、江東区の前身である旧深川区の深川福住町(現在の永代2)に居を構え、初代区会議長や深川区教育会会長を務めるなど、江東区と非常に縁の深い人物でございます。渋沢栄一と江東区のつながりをもっとたくさんの方に知ってもらいたいと常々思っておりました。

渋沢栄一 旧渋沢邸(内観)

               <渋沢栄一>                   <旧渋沢邸(内観)>

 令和3年度には、渋沢栄一に関する講演会の開催、展示及び物産品の販売、文化観光ガイドによるイベントツアーなどを企画し、予算化いたしました。 

渋沢栄一に関する令和3年度の事業概要

<渋沢栄一に関する令和3年度の事業概要>

 継続的な取り組みが必要だと思い、今回、3つの取り組みを進めることといたしました。1つ目は、「渋沢栄一翁に関する包括連携協定」への加盟です。2つ目は、庁内に共同プロジェクトチーム「渋沢プロジェクト」を立ち上げました。3つ目は、「渋沢栄一と江東区とのつながりを発信するプロジェクトのために」を新たなるふるさと納税活用事業として追加することといたしました。

渋沢栄一に関する今後の事業展開

<渋沢栄一に関する今後の事業展開>

こども・教育(2項目)

子育て家庭への支援体制を強化

 住吉の児童会館跡地を活用した、子ども家庭支援センターとこどもとしょかんの機能を一体化した複合施設の整備です。プレイルームと児童図書コーナーを同一フロアに配置するなど、遊びや読書を通じた交流の空間を創出します。

児童向け複合施設の整備

<児童向け複合施設の整備>

 2つ目は、より身近な場所で子育て支援サービスを提供するため、令和4年度までに、新たに2か所の子ども家庭支援センターを整備します。

子ども家庭支援センターの整備

<子ども家庭支援センターの整備>

 3つ目は、見守り支援機能では、子ども家庭支援センターにアウトリーチ型の支援を行う「訪問支援ワーカー」を配置し、地域における見守り支援機能を強化します。また、総合支援拠点には、「地域支援コーディネーター」を配置し、ケースの進行管理などの統括機能を担います。なお、令和3年度においてはモデル事業として、区内1か所の子ども家庭支援センターで実施し、事業課題の抽出・整理を行います。

見守り支援体制の強化

<見守り支援体制の強化>

区立小中学校のICT化を推進

 児童・生徒1人1台のタブレット端末と高速大容量通信ネットワークの整備を進めていきます。GIGAスクール構想の要となるタブレット端末の整備は、令和3年4月からの使用開始を目指し、現在準備を進めているところです。

区立小中学校のICT化に向けた事業概要

<区立小中学校のICT化に向けた事業概要>

緑・環境(1項目)

廃棄物処理に関する2つの計画を改定・策定

 平成29年に策定した、「一般廃棄物処理基本計画」の改定です。今回の改定では、食品ロスの削減を新たに盛り込むこととともに、23区のごみ減量目標を踏まえた、江東区の目標値を定めます。区収集可燃ごみについて23区の全体として、区民一人当たり平成20年度比で20%削減を目指すこととしております。プラごみ(プラスチックごみ)については、うちの区が再利用する、つまり燃やさないということで進めている。しかし、23区のうち半分ぐらいの区が、プラスチックを燃やしている、こういう状況があります。これも環境問題など考えた時には、こうした共通の目標を立てて、一緒に減量に取り組むとともに、環境も考えながら進めていくべきだという意見も出ておりまして、今後の大きな課題となっているところでございます。

「一般廃棄物処理基本計画」の改定のポイント

<「一般廃棄物処理基本計画」の改定のポイント>

「清掃負担の公平」概要

<「清掃負担の公平」の概要>

 2つ目は、「災害廃棄物処理計画」を新たに策定します。本計画では、災害種別ごとに廃棄物の量の推計や体制などを定め、区民の生活環境の保全、公衆衛生上の支障を防止し、切れ目のない廃棄物処理の体制を構築してまいります。

令和元年台風15号の際の災害派遣作業の様子

<令和元年台風15号の際の災害派遣作業の様子>

防災・まちづくり(2項目)

江東区大雨浸水ハザードマップを改定

 水防法の改正により、想定する最大規模の降雨量などが変更となったことを受けて、新たな浸水予想への対応を図るものであります。改定作業を行い、令和4年度初めに全戸へ配布することとしております。

大雨浸水ハザードマップの改定のポイント

<大雨浸水ハザードマップの改定のポイント>

燃えない・燃え広がらないまちづくりを推進

 区では、「不燃化特区」の指定を受け、不燃領域率70%の達成を目指して、木造住宅密集地域の解消に取り組んでいます。今回の事業は、区内全域の耐震・不燃化を推進するため、不燃化特区以外の、不燃領域率が低い地区を対象に、講演会や個別相談会を実施いたします。令和3年度には、北砂6・7丁目、東砂4・5丁目、亀戸3・5丁目を対象に実施いたします。

事業概要

<不燃化推進に向けた事業の概要>

 また、初期消火態勢の強化のため、不燃化特区・不燃化推進地区において、街頭消火器の再整備を行います。

新型消火器格納箱の整備

<新型消火器格納箱の整備>

質疑応答

【記者】

 歳出削減・歳入確保策について

【区長】

 これについては、やはり、なんとしてでも早くコロナを収束させるためには、かなり集中的に予算をつぎ込むことは、私は、我々の仕事だという風に思っています。そのためには、長期計画の中にも掲げている公共施設をやっぱり少しずつ遅らせる。やはり、今後どういうことが起こるのかわかりませんので、固く固く、やって行かなければいけないなという風に思っています。

 

【記者】

 子育て支援の予算が多い理由は

【区長】

 よく虐待の事件で、小さな子供さんが命を落としてしまう。こんなニュース聞くと、本当に辛い思いしますよ。子ども家庭支援センターで、親と子のつながりとか、心の結びつきとか、そういったものが育まれる。あるいは、虐待の兆候を掴める。そういったためにも、子ども家庭支援センターをもっともっと充実させて行かなければいけない。今、その前段階を必死に進めているところです。

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政策経営部 広報広聴課 報道係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-2363

ファックス:03-5634-7538

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