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更新日:2020年10月2日

定例記者会見 令和2年9月17日分

新型コロナウイルス感染症への対応について

 まず初めに、江東区内の新型コロナウイルス感染症の患者発生状況でございますが、8月の感染者数は281人で、月にしますと最高だったわけです。今月9月は、15日現在80人で、8月20日頃から減少傾向に入っています。しかしながら、先週より下げ止まりになっておりまして、いつこれが増加に転じるか、心配しているところでございます。感染経路は約6割が不明で、家庭内あるいは知人との間で多く見られております。年齢層は20代・30代の方が全体の4割以上を占めておりますが、高齢者もだんだん増えてきて広がっている状況でございます。

感染者数推移と9月年代別内訳 

感染者数推移と9月年代別内訳

 秋から冬にかけては、季節性インフルエンザと同時流行が懸念されますので、区では、東京都が実施予定の補助事業を活用して、65歳以上の区民の方々に季節性インフルエンザの定期予防接種を無料で実施いたします。流行期前の早めの接種を高齢者に促して、重症化のリスク軽減や医療機関の負担軽減につなげて参りたいと思います。皆が手を洗ったり、マスクをしたりしてるので、季節性のインフルエンザは広がらないのではないかというような意見もありますが、これはもうなってみないと分かりません。だからといって安心はできません。これからインフルエンザに対してもしっかりと対応していきたいと思います。

 また9月19日からのイベントの開催の目安ですが、国及び都から示されたのは、コンサートなどの静かに聴くようなイベント、それについては100%その会場に入れていいというようなことになるようでございます。区としても、しっかりと感染予防をしながら、それに準じた対応をしていきたいという風に思っています。「卒業式は家族2名まで」ということを今年はやったわけですけれども、おじいちゃん・おばあちゃんもこどもの初めての小学校の卒業式は出たいという人もいたようでして、それは可哀想なので、来賓は制限をしても、家族の方には来てもらいたいと、また参加させてあげたいという風に私は思っています。これから教育委員会とよく詰めていきたいという風に思っております。

補正予算における対応について

 補正予算についてですが、本区では、新型コロナウイルス感染症に対しては、「区民生活」に関すること、「区内事業者」に関すること、そして「医療機関や従事者」に関することの三つの分野に分けて、支える取り組みを柱としてきました。この度、さらにその支援策を充実するとともに、新型コロナウイルス感染症以外の課題についても対応するため、新たな補正予算を編成したところでございます。

 主な取り組みとしては、まず子育て施設等に対する感染防止経費の補助、それから学校の移動教室や修学旅行の代替事業の実施、保健所の機能強化、高齢者・障害者施設における新規入所者等への PCR 検査費用の補助などがございます。また、改定を予定していた施設使用料等は3月31日までの利用分については、改定前の料金へ据え置く特例的措置を行います。他にも、多胎児家庭への家事育児サポーターの派遣なども計上しておりまして、補正予算額は一般会計では56億9,100万円。三つの特別会計を加えた合計では、62億9,200万円となっております。間もなく始まります第3回区議会定例会において、ご審議をお願いするところでございます。

補正予算(5号)の概要-1

補正予算(5号)の概要-2

補正予算の概要

質疑応答

(1)感染症が区に与えている影響について

【区長】

  一番コロナで被害を被るというか行政という立場で、辛い思いを感じているのはこどもですよ。修学旅行ができない、あるいは運動会もだめ、学芸会もやらない、文化祭もだめ。こども達にとってそうした一つ一つの学校でのイベント、そういったものはこどもの成長にとって大きな、大事なものです。それが中止にせざるを得ないというのは、もっともその行政として無念でなりません。その他の事は、色々予算的な措置はやりくりしていきます。本当にそういった意味では、辛い思いをしているのは、そのこどもたちのことです。

 

(2)修学旅行などの代替事業について

【区長】

 修学旅行というのは、こどもにとって本当に大事な思い出に残るイベントです。修学旅行はできない。じゃあどうするのかと、代わりに何をするのか。そこにはこどもたちの意見を取り入れようと。各学校でこどもたちがそれぞれ意見を出し合って、先生と相談してこういうことをやったらどうか、ああいうことをやったらどうかということを今検討をしているんです。それぞれの学校で特色あるやり方をするでしょう。

感染症対策の強化について

 保健所が非常に大変な思いをして、懸命な努力をしておりまして、担当者は苦労しているところでございます。電話相談窓口業務は区の保健師5名、それから委託の方3名の8名体制で行なっておりましたが、これから秋冬の感染症の増加に備えて、電話相談業務の全てを民間委託して、保健所職員を積極的疫学調査の方に回ってもらう。感染症対策に十分な人員を割り当てていきます。

 また、患者搬送用の車両(運行業務)をお願いしているんですけれども、これも民間に委託を来年3月まで延長していきます。それから自宅療養者に対して、陽性になった軽症の方は、自宅(療養)ということですから、そういう方々に生活必需品、食料など栄養バランスに配慮したサポートセットを配布しています。どのくらい配ったかということですが、90世帯ほど配っております。これも引き続き来年3月末までの予算措置を行います。

患者搬送用車両運航業務の委託期間延長

患者搬送用車両運行業務の委託期間延長

自宅療養者サポートセットの支給期間延長

「自宅療養者サポートセット」の支給期間延長

令和3年成人式の開催について

 成人式をどうするかということは、この感染症が広まって以来、懸命に検討し続けてきたわけですけれども、こども達にとって、一生に一度のことですから。晴れ着を着たり、友達と久しぶりに会ったり、そういう時ですから、何とかやってあげたいということでいろいろ知恵を絞りました。

昨年度の成人式の様子

昨年度江東区成人式の様子

 その結果江東区では、ティアラこうとうで今までは2回、午前の部と午後の部に分けて開催してたわけですけれども、深川地区2回、城東地区2回という風に分けて4回に分けて行うということを決定したところでございます。当然マスクの着用とか、入場の入口・出口を分離してスムーズな出入りを行うとか、色々準備を進めているところでございます。

 しかしながら、今回東京都からもいろんなイベントの人数制限については緩和されるということになりました。来年の1月ということになれば、ティアラこうとうを満杯にしてもいいわけです。しかし、これも我々心配なものですから、引き続き4回に分けて、やっていくということにいたしました。

 また今回の成人式では、あらかじめ作成した映像をインターネット配信やケーブルテレビで放映することによって、万が一、式典が中止になったり、式典に参加できなくなった新成人の方々にも、画面などを通じてお祝いをさせていただきたいと思っております。

令和3年成人式変更点

令和3年成人式変更点

質疑応答

(1)イベントの開催に関する区の対応について

【区長】

 その時の状況によります。ただ他のイベントについては、ものによります。分散開催をするということを基本的に統一するわけではなくて、その都度それぞれ検討しながら進めていきたいという風に思っています。

多胎児家庭に対する支援について

 双子ちゃん・三つ子ちゃんのパパ・ママ、大変なご苦労をして頑張って下さっているわけで、そうした方々の妊娠期より、多くのリスクを抱える方々をしっかりと支えていこうということになりました。今までも、子ども家庭支援センターなどでは「双子ちゃんのつどい」などを行ってバックアップをしてきたわけですけれども、今度東京都の「とうきょうママパパ応援事業」というのを活用しまして、令和3年の1月から多胎児の妊婦および3歳未満の多胎児がいる世帯に対して、「家事育児サポーター」を派遣をいたします。「家事育児サポーター」は、産前・産後の家事や育児支援、外出時の補助を行い、多胎児家庭の負担軽減や子育て情報の提供などサポートを行ってまいります。

「家事育児サポーター」派遣の概要

「家事育児サポーター」派遣の概要

 また多胎児を養育する家庭は、一般家庭と比べて、検診や予防接種など外出の負担が大きくなるということで、タクシー料金を補助するということになります。補助金額は年間24,000円でございます。

タクシー料金補助の概要

タクシー料金補助の概要

その他質疑応答

(1)水害時における江東5区での広域避難について

【区長】

 荒川の流域における5区の区長たちと議論をしてきたわけです。私は最初から、広域避難は難しいと、住民の命をまず守ることが第一という風に考えますので、その場合には早く上に、水の来ない所に逃げる。時間的な余裕があれば、遠くへ逃げることも可能ですけれども、(江東5区の)250万人が一度に逃げるといったって逃げる場所がないです。まずは垂直避難。そして避難後の水が引かない間の対策はどうするかというのは、これからの課題だと。なかなか行政として「どこどこへ行きなさい。」というような、そういうことは言えない。個々の方々が、親戚とか、知人を頼りにして逃げる場所を確保してもらうということしかないんです、広域避難とは。台風で東京だけが襲われるわけじゃなくて、それを行政として場所を指定するわけにはいかない。

 

(2)水害に対する区の対策について

【区長】

 私も実際に水に襲われて、屋根裏へ逃げて、水の上がる、来る速さというものの恐怖を感じている。そういう世代というのは、江東区には少なくなってしまった。そういう経験がある者からすれば、もう、すぐあっという間に水というのは2m、3m、5mと上がってくるから、そのときに少しでも高いところへ逃げなければならない。その場合には、自分のいるところの一番近い、その建物に逃げ込むんです。今もうすでに協定を結んだ建物・会社とか、そういったところの避難場所は、それなりの数を用意してあります。これからは、やはり区内には多くのマンションがあるわけでして共用部分、上層部の階段や廊下に避難させてもらうという、これから私は協定を進めていければなという風に思っています。オートロックを開けてもらえなければ入れないわけで、そうしたことなども含めて、それがやはり共助ということになるので、そうしたご協力を得られるようにお願いをして、命を守っていきたいという風に思っております。

お問い合わせ

政策経営部 広報広聴課 報道係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-2363

ファックス:03-5634-7538

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