ここから本文です。

更新日:2017年1月19日

定例記者会見 平成24年5月15日分

1.住民への災害情報伝達手段の多様化実証実験について

住民への災害情報伝達の多様化におきまして、消防庁の提案募集に応募したところ、審査の結果、応募した全国63自治体の中から6自治体が選ばれまして、本区もその中のひとつに選ばれました。それによって実証実験を実施することとなりました。
本区が提案した内容は、江東区の地形や地域環境、これまでの災害の経験を踏まえたもので、民間の通信事業者のインフラを使わずに、多重無線システムを活用した地域IPネットワークを構築して、IP機器を活用した実験を行います。具体的には、エリアワンセグ放送、建物内の非常放送設備への自動放送や、区ホームページへの自動ログインシステムなどの実験を行っていきます。他にも、音声到達距離が既存の防災無線スピーカーの約2倍となる高性能スピーカーの活用実験やレインボータウンFM放送への緊急割込み放送の実験なども実施していきます。事業規模は、1億8千万円となり、事業費についてはすべて消防庁が負担します。
今後は、本区が作成した仕様書に基づいて、消防庁が7月までに事業者と契約を締結し、事業者が設備を整備します。その事業者と本区が実証実験を行い、実験結果を評価し、消防庁へ報告することで本事業は終了となります。事業終了後は、設置した設備については区へ無償貸与となり、引き続き本区が活用してまいります。
3月11日の時には、帰宅困難者等に情報が伝わらないで大混乱に陥ったことを踏まえると、こうした新しい方法をどんどん取り入れ、住民のみなさんに安心・安全な情報を送ることは重要だと考えております。

実証実験のエリアと高性能スピーカーイメージ

実証実験のエリアと高性能スピーカーイメージ

質疑応答

【記者】選ばれたのはどういった点が評価されたとお考えですか?また、江東区の地形について具体的に教えてください。
【区長】選ばれたのは内容が良かったからだと思います。他の自治体もそれぞれ様々なアイデアを出したと思いますが、ここまで徹底してやっているところは少ない。
江東区の地形というのは、隅田川と荒川に囲まれて南側は海で、ゼロメートル地帯がかなり広くあります。そういったところで過去には、水害の歴史がたくさんあるわけです。昭和24年のキティ台風では、家の玄関の軒先まで水が押し寄せてきて、屋根裏へ逃れた経験があります。そうした大きな災害を受けてきた区であるということも、今回の選考に多少影響あったのかなと思います。昨年の3月11日には液状化が新木場・辰巳に起きました。旧市街地や豊洲といったところは、かなり戦前古くからの埋立地で、そうした古い埋立地というのは、液状化はほとんど起きていません。そうした江東区の特有な地形というのも審査の中で考慮されたかどうか、私には分かりませんが、「内容はよかったですね」とは言われました。

【記者】東日本大震災の際には、防災無線の難聴地域など情報伝達の難しさがあったようですが、今回の提案内容に反映していますか?
【区長】この前の震災や普段もですが、同報無線を流しても聞こえない。例えば、南側にスピーカーがあって南側の人は聞こえるけど北側の人には、音が通らないとか。それは、区で全部チェックして去年20カ所増やしました。それでも十分じゃない。今回は今までのスピーカーのパワーが250mしか飛ばないということなので、これを500mのものでやってみてどうなのかなと。それでもまだ到達しない地域がどのくらいあるのかとか、あるいはそれによってうるさいと言われるのかなど、いろいろ実験して検討したい。

2.高齢者世帯への民間賃貸住宅情報提供窓口の開設について

6月から区役所に専用の窓口を設けまして、民間の賃貸住宅の空き室の情報を提供いたします。
対象となる方は、区内在住で、65歳以上の一人暮らし、又は65歳以上の方を含む60歳以上の親族で構成する世帯の方などです。
窓口で相談にあたってくれるのは、「江東区居住支援協議会」に所属する2団体で、「公益社団法人東京都宅地建物取引業協会江東区支部」と「社団法人全日本不動産協会東京都本部城東第二支部」の会員(不動産屋)の方々です。
相談する方の希望に合った部屋の条件を聞きながら、その場で、団体のネットワークやインターネットを使って物件を選び、空き室の情報を提供します。その後、仲介業者である不動産屋さんを通じて、紹介された部屋を確認するなどし、条件が合えば家主さんと契約していただきます。
6月から、毎週火曜日の午後1時から4時までの間で、原則として事前に電話での予約制で行います。
今回の事業は、「江東区居住支援協議会」の最初の活動になります。この協議会の活動を通じて1人でも多くの高齢者の民間賃貸住宅への入居促進を推進するとともに、福祉の向上と住みやすい地域づくりを実現して行きたいと考えております。
高齢者の一人暮らしとなるとですね、家主さんは、なかなか貸したがらないですから。そうした方々のために、区が間に立って、住まいを探している高齢者と家主さんにも、安心感を提供することができるこの事業を始めます。

窓口イメージ

窓口イメージ

質疑応答

【記者】区内の民間賃貸住宅は、空室が多いのですか?
【区長】古い木造アパートなどは、かなり空き室が多いです。かといって、高齢者を受け入れるのはなかなか難しいのが現実です。そうした中、区がある程度バックアップしてあげることで、家主さんが、区が間に入っているなら貸してもいいかなということに繋がる。

【記者】バックアップとは相談者の入居後のフォローも含めて、区がやっていくのですか?
【区長】そこまでやらないと貸してくれないですよ。やはり区がそうした面倒を見てあげる。まあ全てではないですけど、やはり入居を受入れることについて、かなりのバックアップになります。万が一の時は、「区に連絡してください。大丈夫ですよ。」ということになります。

3.新砂保育園・地域密着型介護施設の開設について

6月1日(金曜日)、本区で初めて区立保育園と地域密着型介護施設との合築施設が地下鉄東西線南砂町駅前にオープンします。
本施設は公設民営の施設として整備を進めてきたもので、1・2階は認可保育園の新砂保育園、3・4階は地域密着型介護施設になっております。
保育園の定員は100名で、区立保育園で初めての保育所併設型の病後児保育を7月から実施を致します。
地域密着型介護施設には、認知症高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅介護に加え、区独自サービスであるシルバーステイを実施する施設が入っております。
シルバーステイとは、高齢者の緊急ショートステイのことでありまして、介護を必要とする高齢者をその家族が一時的に介護することができない場合に、その高齢者を短期間お預かりするものです。
この施設でのシルバーステイは、要介護認定を受けている高齢者、受けていない高齢者、いずれも利用が可能です。こうした対象者向けの専用居室を確保したのは、23区の中でも本区だけです。
運営は、指定管理者である社会福祉法人が保育園と介護施設を一体的に行い、施設内の交流スペースを活用して保育園児と介護施設利用者の日常的な交流を図って行きたいと思っております。
昨年の4月にオープンしました東雲のグランチャ東雲。これも高齢者と小さなお子さん両方のための施設をつくりまして、先月利用者が15万人を突破した大変人気のある施設です。それも考えると、合築で一緒につくった方が、高齢者と小さなお子さんが触れ合えることになろうということで、こうした施設を6月にオープンします。

新砂保育園・地域密着型介護施設

新砂保育園・地域密着型介護施設

4.亀戸香取勝運商店街と青森県むつ市のコラボレーション事業について

昨年3月に香取神社の参道にある「香取大門通り会」が「亀戸香取勝運商店街」としてリニューアルをして、早一年が経過しました。
昭和三十年代の「レトロモダン」というコンセプトで整備された下町情緒あふれる通りには、個性的なオリジナル商品が並び、食べ歩きも楽しめる魅力的な空間として、多くの方々に親しんでいただいております。
この商店街には、「むつ下北」という、青森県むつ市を含む下北半島全体のアンテナショップがありまして、むつ市出身の区民の方が経営されております。これがご縁となり、来る5月19日、20日に亀戸香取勝運商店街において、むつ市の物産PRイベントが開催されることとなりました。
東京スカイツリー開業を目前に控え、ツリーからの徒歩圏にあり、本区の北の玄関口である亀戸で、むつ市と地元商店街が力を合わせ、新たな賑わい創出イベントが実施できることは、積極的に東北を支援してきた本区と致しましても、嬉しい限りです。
多くの皆さんにお集まりいただければと思っております。

5.江東区の和船の新造について

このたび、新しく完成した和船の進水式をあさって17日木曜日に開催いたします。
江東区内の河川では、江戸時代から、船の交通が盛んであり、現在本区においても6艘の和船を所有しておりまして、和船友の会の協力を得て、横十間川親水公園での乗船体験などを実施しています。一方で、船を造る「船大工」の技術も区内で継承されております。昔はたくさんの船大工さんがあり、親が海苔の養殖業で小さな舟持っていた私の家の隣の隣も船大工さんでした。こどもの頃は、舟を造っているところをそばでじっと見ていたこともあります。もう船大工は、江東区には、ほとんどいないですね。全国的にも少なくなりました。
今回の和船新造は、「木場」に代表される、江戸時代から引き続く本区の木材産業をアピールするとともに、「船大工」という伝統的な工芸技術を未来に継承し、区内の水辺における新たな可能性を提供するという意味で、まさに本区の将来像「みんなでつくる伝統、未来水彩都市江東」に合致した試みであったと思います。
今後も、旧中川「川の駅」整備事業などで江東区の河川を活用した、いままでにはなかった心躍る光景が、区内のあちこちで見受けられるようになると思いますが、この「みやこどり」も、そうした区の新たなシンボルとして、本区ならではの舟運観光に活用していきたいと思っております。

新造された和船

新造された和船

お問い合わせ

政策経営部 広報広聴課 報道係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-2363

ファックス:03-5634-7538

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?