11月26日「教育長の学校日記」
たいせつなものが、ここにはある⑦ ~幼児の『好き』、『できる』を信じて、みんなで挑戦する!~
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| 【年長】大盛り上がり!ショーごっこ | 【年中】今日は私たちに研究させて! |
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| 【年中】土山のてっぺんで | 【年少】園庭の秋を使って |
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| ▲みんなでつくった「おさかないけ」 | ▲成果の宝庫の研究リーフレット |
なでしこ幼稚園で、江東区教育委員会研究協力園の研究発表会が行われました。実は、本園では先週も研究発表会を行いました。2週連続で研究発表会を行うなんて、すごいことです。2回実施したのは、本園の研究を、「ひとみかがやく」幼児たちや先生方の姿、そして本園の素敵な園庭を、より多くの方に直接見ていただきたいからです。
研究保育の公開というと、大変というイメージがあるかもしれません。私は、2回とも参加し、先生方の研究保育、幼児の活動を見ました。先生方はいたっていつもと変わらず、笑顔で一人一人を大切にした保育を行っています。幼児も、お客さんが来ようが、いつも通り、自分のしたい活動をのびのびと、瞳を輝かせながら行っています。そうなんです、本園では毎日が研究保育なんです!研究主題に沿った質の高い保育が、当たり前に日々行われているのです。
本園の保育については10月23日の学校日記でも紹介しましたが、本園は、「ひとみかがやくなでしこキッズ」~“やりたい”がいっぱいの園庭環境~という研究主題の下、大胆な園庭改造に挑戦したのです。本園の以前の園庭は、とても広くて、のびのびと運動ができる、とてもよい園庭でした。しかし、先生方は、幼児がもっと主体的に園庭という環境に関わって遊びを楽しめるように、一人一人の幼児の興味・関心を捉え、園庭環境を工夫していくこと、もっと魅力ある園庭にしていくことが必要だと考えたのでした。
どんなすごいことに挑戦したかと言うと、まず、幼児に「夢の園庭」を思い描いてもらいました。「池があったらいいな!」、「生き物がたくさんいたらいいな!」、園児たちの夢は膨らんでいきます。本園の先生方のすごいところは、幼児とともに、どうやったら実現できるかを考え、挑戦しちゃったというところです。挑戦しちゃったのは、「池づくり」、「畑づくり」、「土山づくり」、「どろんこ広場づくり」、「チョウチョハウスづくり」等々。いやあ~、ぜひ見に行ってもらいたい!※本園のHP、Instagramをご参照ください。
当然、研究ですから、ただつくるだけではありません。園庭環境を改造、工夫することを通して、「自分で考える力」、「人と関わる力」、「思いを素直に表現する力」を育むことを大切にしてきました。池づくりを例にして、幼児がどんなことに取り組んできたかと言うと…。「近隣の学校や幼稚園の池を見学に行く」、「どんな池にしたいか話し合う」、「飼う生き物について考え、専門家の方の意見を聞く」、「おとなとともに池を掘る」、「池の名前を決める」、「池で飼う生き物を買いに行く」、「池に橋をかける」、「看板を作る」、「生き物の研究をする」等々です。これらの活動を通して3つの力を身に付けてきた幼児たちは、本当にたくましくなりました。前回、私が本園を訪問した際には、こども用の白衣を着て、研究用の眼鏡をかけた幼児たちに研究所に招かれ、たくさんの質問をされました。なでしこキッズたち、本当にすごいです!
本園の“やりたい”がいっぱいの園庭環境を実現するためのコンセプトは、『好き』がカギになっています。3歳児は、「先生と一緒にたくさんの『好き』を見付ける」。4歳児は、「心を動かし、たくさんの『好き』を楽しむ」。5歳児は、「仲間とともに『好き』を深める」。この『好き』は、こどもたちの学びにとって、とても重要です。現在、次期学習指導要領の検討がされていますが、9月にまとめられた「論点整理(素案)」では、これからのこどもたちには、「自らの人生を舵取りできる力」が不可欠であり、そのためには『好き』を育み、『得意』を伸ばすことが重要であると記されています。まさに、本園の研究で取り組んできたことであり、なでしこキッズたちは「自らの人生を舵取りできる力」の基盤をしっかりと身に付けてきています。
幼児の『好き』の力、幼児の『できる』を信じて、その挑戦を後押しできる先生方、本園の素晴らしい取組に大きな拍手を送ります。なでしこキッズのみんな、またマイエプロンで、あっ、今度はマイ白衣も持って行くからね、待っててね!
江東区教育委員会教育長本多健一朗
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