10月23日「教育長の学校日記」
たいせつなものが、ここにはある⑥~幼児の「好き」があふれる、魅力いっぱいの園庭~
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| 【年長】眼鏡と白衣でやる気スイッチオン! | 【年長】カメキチ図鑑を作りました |
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| 【年長】チョウチョハウスの中で | 【年長】『おさかないけ』で観察 |
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| 【年中】「見て、見て~!」 | ▲全員で4階まで避難しました |
午後から時間ができたので、今日もマイエプロンの幼稚園訪問完全装備で、なでしこ幼稚園に行ってきました。本園は、江東区教育委員会研究協力園として研究に取り組んでいて、来月、研究発表会を行います。その研究の中心となっているのが、園庭環境の改造です。さあ、どんな園庭に進化したのでしょうか?
本園のこれまでの園庭は、おひさまがいっぱいの広い園庭で、伸び伸びと体を動かせるのが特徴でした。さらに幼児がわくわくと関われる豊かな環境にすべく、幼児の思いや先生方の願いを生かして園庭環境の改造を進めてきました。園庭を見渡すと、大きな土山に『おさかないけ』や『チョウチョハウス』、畑に花壇、そして、すぐに遊び場づくりに使える遊具置き場等もあり、本当にわくわくします。
気付いたら、年長きりん組の子たちが、私の周りにたくさん集まっていました。「ねぇねぇ、こっちにきて!」、「『おさかないけ』のメダカがいなくなっちゃったの~」、どうも何か問題が起きているようです。「ここは、けんきゅうじょなの!」、「わたしは、『たいちょう』なんだ~」、園庭の畑や『おさかないけ』の近くにある研究所に行くと、幼児たちは白衣を着て、眼鏡をかけ始めました。あっという間に研究員たちが勢ぞろいしました。
「『おさかないけ』に、めだかが30ぴきいたんだけど、いまは6ぴきくらいになっちゃったの」、幼児たちにとって、『おさかないけ』にいたメダカが少なくなってしまったことは大問題です。カエルが食べちゃったんじゃないか、餌がなかったから死んじゃったのか、様々な意見が出てきました。すると、1人の研究員が図鑑を持ってきて、「とりにたべられちゃったのかな~」と、自分の考えを話してくれました。江東区の砂町地域では、かなり有力な考えです。池の底に隠れていることも考えられますが、まずは、継続して観察することにしました。
幼児たちは、園庭の秘密や自分が園庭をどれだけ大好きかを伝えたくて、私をあっち、こっちへと連れて行きます。「『チョウチョハウス』だよ、なかにようちゅうがいるんだよ、入ってみて」、と言いながらハウスの中を案内してくれました。まだ、終齢にはなっていないアゲハの幼虫がいました。出入口の工夫等、幼児と先生方がよく考えたことが分かります。「ねぇねぇ、これはブロッコリーだよ」、「これは、だいこん。あっ、あっちには、あかだいこんもうえたんだよ!」、まだ芽が出たばかりで、私にはどれが何だか、よく分かりませんが、みんなはさすが、詳しいです!それにしても、こんなに自慢ができる園庭を、大人の力を借りながらも、自分たちでつくった幼児たち、すごいなあと思いました。
降園前に、年長きりん組さんのクラスでの活動に招待されました。「どうして、そらのくもはうごいているの?」、「めだかは、どうしていなくなっちゃったの?」等、研究熱心な幼児たちの質問攻めにあいました。幼児たちは、私からすっきりするような回答を期待していたようですが、私は、「みんなは、どう思うの?」と、逆に幼児の考えを聞きました。幼児たちは、それぞれに自分の考えを述べてくれました。「じゃあ、それが正しいか、また観察してみようよ!」と、さらに研究を続けてみようと話をしてきました。
こんなに幼児の「好き」があふれている園庭、素晴らしいですね。なでしこキッズの皆さん、また会いに行きますね!特に年長きりん組の研究員の皆さん、次回は謎が解決できるかな?ちなみに、今日は津波を想定した避難訓練があって、本園の上の集合住宅の4階まで避難したのですが、幼児たちのとっさの行動、真剣な避難の様子も素晴らしかったです!
江東区教育委員会教育長本多健一朗
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