ユニバーサルデザイン出前講座
多様な人と共に生きていく社会を育むユニバーサルデザイン出前講座
本区では、やさしいまちづくり相談員と協働してユニバーサルデザイン出前講座を小学校等で実施しています。性別、年齢、障害のある方、外国籍の方などさまざまな方々が安全、快適、安心して暮らせるまちづくりを目指し、困っている方がいれば自然に手をさしのべる、共に生きていく社会を育むことを目的に、ソフト面からのやさしいまちづくりを進めています。
出前講座は3部構成となっており、ユニバーサルデザインハンドブックを活用し、3つのシーン毎に、それぞれの障害当事者の方からお話しいただき、立場の違う人の困りごとや必要な助けについて、児童と一緒に考えながら学んでいきます。
令和6年度実施実績
令和6年度のユニバーサルデザイン出前講座の実施実績は下記のとおりです。
実施時期 令和6年6月から令和7年1月まで
実施校数 29校
受講児童数 2,533人
シーン1 歩道と自転車
「人は外見では耳が聞こえるか、聞こえないかわからない」ということをクイズ形式で児童に考えてもらいます。そして聴覚障害者の方が日頃、どんなことに困っているのかということを障害当事者の方からお話しいただきます。
聴覚障害者の方は、後ろから自転車が近づいてきても音で気づけないため、よけることができません。そのため、意地悪をして道をゆずらないと勘違いされ、怒鳴られたり、蹴飛ばされたりして大変、嫌な思いをしているという体験談などを話していただきます。まちのなかで歩いているときなどは聴覚障害者や高齢者、ベビーカーの親子、視覚障害者、車いすの方などいろいろなことに気をつけることが必要だということを児童に気づいてもらいます。
また、聴覚障害者の方とのコミュニケーションの取り方には手話や口話などさまざまな方法があることを学んでもらいます。
この中で耳が聞こえない人は?
シーン2 交差点
交差点のイラストを見ながら、児童に気づいたことを答えてもらいます。交差点にはどんな工夫がされているか、人によって何か困っていることがあるかなどを考えてもらいます。その後に視覚障害者の方や車いすの方がどうやってまちを歩いているのか、「困ること」「助けになっていること」は何か話していただき、まちでの手助けをするきっかけとなればと考えています。
体験コーナーでは、似ているがどこかが違う2つのものについて、その違いは何かを当ててもらいます。シャンプーとリンス、牛乳パックとジュース類のパックなどには、それぞれに触って違いがわかるユニバーサルデザインの工夫がしてあります。牛乳パックの一番上には切欠きがあり、ジュース類にはありません。なぜ、牛乳に切欠きがあるのか視覚障害者の方から実生活の体験を通して話をしていただき、身の回りにあるユニバーサルデザインを感じてもらいます。
触ってわかる違いは何かな?
シーン3 エレベーター、エスカレーター、階段
児童に「車いす使用者」「視覚障害者」「聴覚障害者」「松葉づえ使用者」「高齢者」「妊婦さん」「ベビーカー使用者」「内部障害のある人」の立場にたって考えてもらい、それぞれの立場の人が、駅では「エレベーター、エスカレーター、階段」のどれを使ったら良いかを考えます。
児童に考えを発表してもらい、各立場の方々が実際にはどうなのか体験談を話していただきます。聴覚障害者の方は万が一エレベーターが故障した際に、インターホンを通じて会話ができないため、一人のときはなるべくエレベーターは使わないことや、視覚障害者の方はエレベーターによってボタンに点字の案内がなかったり、音声案内がなかったりするので一人ではエレベーターは使用しないこと、エスカレーターは上りと下りの違いがわからないので階段を使用する方が安心であるといったこと、車いすの方はエレベーターを使用することが多いといったことを聞き、自分がエレベーターを使用するときは誰を優先するべきかを考えてもらい、実生活で活かしてもらうようにしています。
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