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更新日:2022年2月25日

平成31年度予算案プレス発表(平成31年2月4日開催)

江東区における2つの重要課題

豊洲市場は、ご存じのように昨年10月11日に開場いたしまして、大変盛り上がっているところです。土壌汚染対策については、小池都知事が安全宣言を出し、それを受けて、今後もしっかりと調査を継続し、オープンにしてほしいということをお願いしています。もう1つは地下鉄8号線です。こちらも、年度末には何らかの指針が東京都から出されると思います。それをしっかりと私どもは見きわめていきたいと思っております。そして、にぎわい施設ですが、土曜マルシェをやったり、東京都はいろいろ知恵を絞ってやってくださっておりますけれども、今後これをもっともっと東京都には頑張ってもらって、にぎわいが継続するよう、つないでいってほしいなと思います。

中央防波堤埋立地の帰属については、ご存じのように、東京都の裁定に不満を持つ大田区が裁判に訴え、現在、口頭弁論が続いているところです。その判決を含め、今後の動向を注目しているところでございます。

平成31年度当初予算案について説明する山﨑区長

平成31年度予算案について説明する山﨑区長

 

平成31年度予算案の概要

平成31年度の予算案は「みんなでつくる江東区 未来への創造予算」と掲げて、長期計画をはじめとする各種計画策定のほか、間近に迫った東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の確実な成功に向けた施策を打ち出し、区民と共に未来の江東区を創り上げていく予算という位置付けにしました。

予算規模は一般会計で2,054億700万円、6.5%の増です。4会計トータルでは3,021億7,100万円、3.7%の増ということで、区の一般会計予算が2,000億を超すのは始まって以来のことです。また、新たな取組みとして54件、事業の拡充として32件を掲げました。

主な事業を5つの分野、「防災・まちづくり」「子育て・教育」「健康・福祉」「緑・環境」「産業・生活」にまとめております。私からは、15の事業についてご紹介いたします。

防災・まちづくり

最初は、防災・まちづくりの分野から、2つ紹介します。
1つ目は「先進的な物品管理システムによる防災倉庫の備蓄物資再整備」です。どこにどのようなものが、いくつあって、いつ買って、何日間そこに置いてあるかということも一目で管理できるようなシステムにします。いつ何どき大きな地震、あるいは巨大な台風、集中豪雨等が来るかわかりません。早急に手当てをしておかないといけないですし、大変なことになって慌てないよう、このように進めていきたいと思います。

2つ目は「旧小名木川保育園の跡地等を防災に資する公園に整備」です。ご存じのように、この北砂三・四・五丁目地域は現在、不燃化の事業を進めているわけですが、木造住宅密集地域ですので、災害のときに危険度の高い地域となっています。この地域の再開発は、いろいろな方法を考えているんですけれども、道路を拡げるといっても、その地域の方々のご了解を得るには時間がかかるし、できるだけ空地をまずはつくらなければいけないということで、旧小名木川保育園の空いた土地を防災に資する公園に整備します。

子育て・教育

子育て・教育の分野からは、6項目です。
1つ目は、安心して子供を産み育てられるまちを目指して「認可保育所の整備を推進」します。昨年もたくさんの保育所をつくりまして、現在、保育待機児が76人、昨年より246人減少させることができました。322人いましたが、76人まで減らすことができました。木場公園内に定員130人の大きな認可保育園を開設したり、区立公園の中に保育園をつくったり、いろいろ努力をしてきました。今回は、今年4月には区有地である旧深川清掃事務所跡地を活用した定員170人という大規模な認可保育園を整備するなど、15施設、総定員821人の新整備のほか、既存施設の定員変更など、約1,300人の認可保育所の定員の確保を進めています。

まなびの森保育園白河 完成イメージ

まなびの森保育園白河 完成イメージ

2つ目は「区立幼稚園で3歳児保育及び預かり保育を開始」です。現在、区立幼稚園は20園あり、2年保育を行っています。保育の需要が多いのは、0歳、1歳、2歳は当然ですが、3歳児も非常に需要が多いので、この3歳児のために預かり保育を開始して、少しでも待機児童を減少させようということで取り組んでいきます。

3つ目は「病児・病後児保育の施設を2か所増設」です。お子さんが入院や治療の必要のないものの、安静を必要とする状態で家庭で保育ができないときに、普段通う保育施設での集団保育が難しい時期に預けることができる病児・病後児保育施設を2か所増設いたします。現在も、病児・病後児保育施設が2か所、病後児保育施設が2か所、計4か所ありますが、保護者にとっても安心であろうと思いますので、このように病児・病後児保育施設を2か所増設し、充実させていきたいと考えています。

4つ目は「子ども家庭支援センターを新たに2か所整備」です。現在、江東区内には5か所の子ども家庭支援センターがあります。区にとっては、子ども家庭支援センターが大事な機関になると思っています。現在5か所ありますが、これからこどもの数も増え、虐待の相談も増えると思います。そのようなことから、子ども家庭支援センターの充実・拡大が必要になってくるだろうと思います。そこで、亀戸と有明の2か所に整備する計画を立てています。

5つ目は「SNSを活用したカウンセリングでいじめ・不登校等に対策」です。今の中学生は、相談体制を整えたとしてもなかなか相談に来ないというケースが多いです。そこで、こどもたちのコミュニケーションツールとしてよく使われているSNSを活用して、悩みやいろいろなことを相談してもらいます。相談しやすい体制をつくってあげなければいけないと思います。また、スクールカウンセラーを入れて、SNSを活用しながら相談をしていきます。これは23区で初めての取組みですが、こどもたちが少しでもいじめとか不登校にならないよう、事前の対策として、このようなSNSによるカウンセリングを新たな取組みとして挑戦します。

6つ目は「学校の体育館に空調設備を設置」です。小学校や中学校など、体育館に空調設備が設置されていない全校へ、来年度中に設置します。何か年計画でやると、早い学校と遅い学校が出てきてしまいます。遅い学校のこどもたちは不公平ですから、できるだけ一斉にやりたいと考えております。これは多くの保護者からも、あるいは議会からも相当数の強い要望が出ており、これに対して区が思い切って全校一斉にやろうという決断をしたところです。装置ですが、スポット空調機器をリースで借り、それを設置するということで、区立小・中学校、義務教育学校等を含む計69校で実施します。

健康・福祉

健康・福祉の分野からは、2項目です。
1つ目は「kotoパラリンピックアート計画を実施」です。障害者が制作した作品や絵、書道、写真などを出品してもらい、それを区内の施設で巡回して展示していきます。東京2020パラリンピックを成功させることについて、区としても全力を挙げていくわけですけれども、特に障害のある人たちが自分の表現、思いを表現し、それをみなさんが観るということが非常に有効ではないかと思いますので、このような取組みを行っていきます。

2つ目は「後期高齢者歯科健診を新たに実施」です。健康は口からともよく言われますが、後期高齢者の歯科健診を「健康長寿 お口の元気度チェック」という名称で実施します。対象者は76歳、81歳、86歳になる区民の方で、見込みの対象者数は1万2,535人です。毎年6月から翌年2月までの間、無料で区内の診療所に来ていただいて、お口の健康度をチェックし、その方の健康寿命を延ばしていただこうという取組みです。

緑・環境

緑・環境の分野からは、2項目です。
1つ目は「全区立小・中学校等でごみ発電の電力を使用」です。これは、東京エコサービス株式会社が供給する清掃工場での発電した電力を、全区立小・中学校や義務教育学校で導入するということです。今までも何校か導入してきましたが、区内の清掃工場から生み出される電力を区立の全小・中学校などで活用するということで、環境学習の一環にしたいと思っています。

2つ目は「えこっくる江東 ごみ戦争の展示内容を充実」です。ごみ戦争があったことを知っている方は多いですが、今の若い世代はそうした記憶が薄れてしまっています。そうした意味では、ごみ戦争の展示内容をもっとしっかりとしていかなければいけません。ごみ戦争の際、江東区がどのような迷惑をこうむり、住民がどれだけ苦労してきたかということも含めて、現在えこっくる江東で展示している内容を、より充実した展示にしていきます。

産業・生活

産業・生活の分野からは3項目です。
1つ目は「お店の集客力向上支援事業の開始」です。区の商店街連合会加盟店と、江東お店の魅力発掘発信事業「ことみせ」の登録店へ、集客力の向上に資する意欲とアイデアあふれる取組みに対して、経費の一部を補助します。新しいお店などで、個店の魅力を結構発揮しているところがあります。1店舗ごとにやっているのではなく、そのようなお店同士が手を組んで、一緒にうまく集客できるようにつなぐことはできないか、いろいろプランニングして挑戦してもらいたいと考えています。それによって、江東区全体が元気になるように、そしてお客さんが多くなれば、それも商店街の発展につながるのではないかと思い、このような計画を立案したところです。

平成31年10月に実施された「KOTOスポーツキャラバンto東京2020」

平成30年10月に実施された「KOTOスポーツキャラバンto東京2020」

2つ目は「KOTOスポーツキャラバンto東京2020の拡充」です。これまでも、区内各所でスポーツキャラバンを開催してきました。オリンピックやパラリンピックの競技を体験してもらおうと、最近では、アリオ北砂やSUNAMOなど、商業施設の空きスペースを借りて競技体験をしてもらいました。開催した場所では、家族が一緒に遊びや買い物、食事に来ているので、たくさんの方が参加しています。そこで、パラリンピックへの関心を高めてもらおうと、このような事業をより充実させていきたいと思います。

3つ目は「区独自のボランティアの募集」です。区独自のボランティアは、みなさんが自由に緩やかに参加できるものを考えていかなければならないとも考えております。それにより、きめ細かなサポートができるのではないかと思います。会場が多い、近いという、江東区ならではの状況もあります。ほかにも、まちをきれいにすることや、まちに花を植えること、まちを花で飾るグループや、町会・自治会の人たちの活動もボランティアの一部として、いろいろ検討を重ねて、これから募集していきたいと考えているところです。

質疑応答

(記者)
児童虐待防止機能としての子ども家庭支援センターの存在意義について教えてください。
(区長)
保育園に預けていなかったり、在宅育児をしているお母さんがお子さんを連れてきて、いろいろな方のお話を聞いたり、他のお子さんの様子を見て、自分のこどももこれが普通なんだといろいろなことを学べます。児童虐待もそうですが、やはり話し相手がいると、ものすごく違います。自分のこどもはこれでいいのかしら、成長が遅いのではないかなど、いろいろなことを悩んでしまいます。それにより、部屋に1人で閉じこもってしまい、そこからストレスがたまって虐待に至るケースが多いらしいです。現在、相談機能がかなり充実してきて、専門家を配置していますから、いろいろなことで相談ができます。そのような場所であるということが、私は子ども家庭支援センターの大きな役割だと思っています。

(記者)
SNSを活用したいじめ対策、不登校対策について、SNSの活用でどのような効果を期待するか教えてください。
(区長)
話しかけてくれれば、要は何でもいいんです。まずは、そのきっかけが必要なのではないかなと思います。自分の思い、不満、家庭、友達、先生に対してなど、何でもいいですが、声をかけるきっかけになれればと思います。そうでないと、わからないまま1人で悩んで苦しい状況に落ち込んでしまいます。何かすがるところ、それがこうしたことででもキャッチできればと思っています。逆に、こどもたちから大人へ声をかけてくれるような雰囲気を、我々がつくっていかなければなりません。これは、先生も親も地域も、みんなそうだと思います。

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政策経営部 広報広聴課 報道係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-2363

ファックス:03-5634-7538

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