令和7年3月11日号(こうとう区報)テキスト版2・3面
とうきょう すくわくプログラムってなに?
幼稚園や保育園ですべての乳幼児の「伸びる・育つ(すくすく)」と「好奇心・探究心(わくわく)」を応援する幼児教育・保育共通のプログラムです
- 好奇心を持つきっかけを増やす…「なんで?」「どうして?」
- 考えを広げる…「できるかな?」「こうしてみよう!」
- 考えを深める…「できた!」「今度はあれをやってみようかな」
「すくわくプログラム」を通じてすべての乳幼児の心の育ちをサポート
プログラム実施園順次拡大中!
今後も区ではプログラムの実施園を拡大し、区全体の幼児教育・保育の質の向上につなげていきます。
令和6年度実施園
区立幼稚園 16園 区立保育園 38園+私立園
プログラムの詳細はこちらから(東京都ホームページ)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
探究活動の流れ
各園の特徴や強みを
(1)こどもたちの興味・関心を深められそうなテーマを設定します
(2)テーマに関するこどもたちの考えやイメージを聞き出すための問いを準備します
○○ってなあに?
○○ってなあに?
(3)素材や道具を準備し、環境を整えます
(4)探究活動を実践し、記録します
好奇心・探究心を高められるような言葉掛け
言葉・表情等の多様な表現に耳を傾け、メモ・写真・映像等で記録
(5)保育者同士やこどもたち同士で活動を振り返ります こどもたちの活動を保護者らと共有します
探究をさらに深めるための新たな問いや環境のデザインを考える
自然に触れ、感じる 亀戸第二保育園
大人の想像を超えてくるこどもたち 公園での経験を持ち帰り探究活動を楽しむ
伊藤園長
亀戸第二保育園は、区内の公立園の中では唯一屋上に園庭のある保育園で、他の保育園の園庭のような土や木々はありません。そのため、近隣の公園でさまざまな経験を積んでいます。そこで、こどもは公園で何を経験しているか、こどもにとっての公園とは何なのかを考えて、「公園って?」をテーマに、少人数に分かれて探究活動を行っています。
この日は、「木」を探究対象にしている5歳児クラスから5人が、すぐ近くの公園にやって来ました。まずは、以前に来た時にみんなが注目した大きな木を取り囲むと、「前とは、なんだか違うね」と先生が一言。すっかり葉を落とした木の姿から、こどもたちは季節の移り変わりを知ることになりました。
続いて、木の幹に紙を押し当てて、ミツロウのクレヨンでこすると、木の幹の模様が浮かび上がります。これを園に持ち帰り、水彩絵の具を塗ってはじき絵を描くのです。さらに葉っぱ部分を描き加え、以前に写し取っておいた公園の葉っぱを切り抜いて貼り、大きな2本の木の絵を完成させました。この絵は、次の週に行われた発表会で、「ブレーメンの音楽隊」の劇の背景に使われました。
伊藤園長は、「こどもと素材との出合いを大切にするために、環境をシンプルにすることが大切です。こどもたちは、大人の想像を超えてくる行動でいつも驚かせてくれるので、それをサポートすることでさらに探究が深まるように心がけています。そして、少人数だからこそ一人ひとりの声を聴き、その子への理解を深め、職員みんなで必ず共有しています」と、プログラムの効果を実感している様子。本物の木に触れてから、木の絵を描く。夢中になっているこどもたちの姿からは、確かに好奇心やエネルギーが感じられました。
色の世界を楽しむ 塩崎保育園
色を通して、こどもたちの主体性を育てる
宮崎園長
「楽しい時はピンク色」「強くなりたいから黒の服を着る」など、こどもたちはそれぞれ色へのイメージを持っています。こどもたちと一緒に色の世界を探究するべく、「色」をテーマに活動しています。「うれしい」「悲しい」といった感情の色を考えてみたり、自分の好きな色を探してみたり、さまざまな色で今の気持ちを描いてみたり。はじめは自分の気持ちをうまく話せなかった子も、「今の気持ちはこの色」と表現できるようになってきました。「色に込められた気持ちに耳を傾けて、一人ひとりの『過程』を大切にしています」と宮㟢園長。色を通じて、こどもたちの新たな一面がたくさん見えてきました。
塩崎保育園の取り組みが東京都のYouTubeチャンネルで紹介されています。
YouTubeチャンネルはこちらから(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
表現遊びを通してさまざまな育ちが みどり幼稚園
一人ひとりの「こうしたい!」の膨らみを大切に
貞方園長
この日は、4歳児クラスが、表現遊びの発表の場である「こども会」を間近に控え、笑顔いっぱいで劇遊びを楽しんでいました。
台本はありません。絵本や、お話のごっこ遊びをみんなで楽しんだ体験などから、イメージを膨らませ、自分なりの動きや、友達とのやりとりが生まれます。 繰り返し楽しむ中で、一人ひとりに「今度はこうしてみたい」という思いが湧いてきます。先生のさりげなくも意図的な援助で、それらを友達と共有し、どんどん表現する楽しさが増していきます。 この営みこそが「探究活動」になっています。 貞方園長は「楽しさをたっぷり味わいながら、自分なりの動きや考えが認められ、思いが遂げられる体験を通して、主体性や自己肯定感なども育まれています」と話していました。
【問い合わせ】
[区立保育園に関すること]保育政策課施設管理係
電話:03-3647-9094、Fax:03-3647-9282
[私立保育園に関すること]保育支援課事業支援係
電話:03-3647-9084、Fax:03-3647-8447
[幼稚園等に関すること]学務課幼稚園係
電話:03-3647-9703、Fax:03-3647-9053
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