江東区と伝統工芸
江東区の職人の特徴
江東区は、江戸・東京の消費生活を支える商工業地域として発展してきました。そのなかで、江戸時代以来の技術を伝えるたくさんの職人が生まれ、その技術を今日まで伝えてきました。
江東区の職人の特徴は、暮らしの道具を作る職人が多いことです。そして職人の仕事は、地域の特性と結びついて発展してきました。都市江戸が広がっていくなかで、小名木川や大横川などの堀沿いの地が町場となって職人や商人が移り住み、とくに木場が成立すると、木工・漆工関係の仕事が発展しました。注文仕事が主な職人にとり、自身で原材料を大量に抱えることはリスクをともなうため、木場の周辺に仕事場を持ち、注文が入り次第、容易に材料の仕入れができることは大きなメリットになりました。
堀割の多い江東区域、とくに深川は人や物の集散地となり、運搬手段である和船を扱う船大工が小名木川の高橋あたりに多く住んで「海辺大工町」という町名も付きました。そして、堀割は、水や広い場所を必要とする染織産業(更紗染など)の発展を支え、また原材料の運搬に便利なことから、集まったガラス工による江戸切子製造が盛んとなって今日でも多くの職人が仕事をしています。

伝統工芸とは何か
伝統工芸は、自然の材料を工芸材料とし、手と道具で製作されるものと一般的に言われています。自然材が工芸材料であることが伝統工芸の特色の一つとされるのは、人工材が生まれる以前に伝統工芸技術の基礎が確立されたとの考えからです。そして、自然材からどのように美しさや長所を引き出すか、その方法が江戸時代以来受け継がれてきた技術であり、その結果として工芸品が生み出されることになります。
無形文化財の登録・指定
江東区では、昭和55年(1980)に江東区文化財保護条例を制定して以来、伝統工芸技術の調査を進め、「無形文化財」として登録・指定を行っています。その対象は、職人が持つ江戸時代以来の技術そのものです。技術は目に見えませんので、形の無い文化財と言うわけです。そして技術を持つ職人は「保持者」として認定します。無形文化財の場合は、文化財の登録・指定と保持者認定が必ずセットになります。
技術は、人から人へと受け継がれます。受け継ぐ人がいなくなると、技術も無くなってしまいます。伝統とは鎖のようなもので、連綿と未来へつないでいくことが大切です。
伝統工芸の普及
江東区では、伝統工芸の常設展示施設として「工匠館~たくみのやかた」(森下文化センター内)、「匠の粋品処」(深川江戸資料館内)があります。
また、毎年、「夏休み職人の技体験」(7月)、「伝統工芸展」(10月)、「受け継がれる匠の技」(3月)といった催しで、保持者の実演・体験を行い、みなさまに伝統工芸技術に親しんでいただいています。なお、今までに認定された保持者・保持団体の技術を記録した映像(DVD)を制作していますので、ご自宅などじっくりとご覧いただくことができます(映像の無い場合もあります)。
関連施設
関連ファイル
関連ページ
お問い合わせ先
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
