食品衛生ニュース最新号について
忘年会や歓送迎会などの食中毒に注意!
忘年会などでは一度に大量の食事を提供するため、食中毒を起こすリスクが高くなります。
下記のことに注意して、食中毒を予防しましょう。
食材の先入れ先出し
- 先に期限の切れる食材から使いましょう。
- 食材を補充する際は、後ろから追加しましょう。
- 開封日、使用期限などを明記しましょう。
器具の使い分け
- 包丁やまな板などの調理器具を使用用途ごとに使い分け、器具からの二次汚染を防止しましょう。
- 色分けや用途名を記入して使い分けましょう。
作り置きや前日調理にはリスクがあります!
- 調理した食品を常温放置すると、急激に細菌が増殖します。小分けにして、すばやく温度を下げ、冷蔵庫に保管しましょう。
- 放冷したものは提供前に十分に再加熱しましょう(目安:中心部が75℃以上)。表面が沸騰していても、鍋底や中心部の加熱が不十分な場合がありますので、よくかき混ぜましょう。
- 調理後2時間以内に提供しましょう。

(注釈)ウエルシュ菌食中毒は、前日に大量に調理された料理が原因となることが多い食中毒です。ウエルシュ菌を増殖しやすい温度下(45℃前後)に置いたとき、約10分に1回分裂します。3時間を超えると、爆発的に細菌数が増殖します。
事例から学ぶノロウイルス食中毒対策!!
冬になると増加するノロウイルスによる食中毒。カキ等の二枚貝が原因になることはよく知られていますが、実はノロウイルスに感染した従業員が食品を汚染し、食中毒を起こす事例が数多く発生しています。
ノロウイルス食中毒事例
ある年の年末から年始にかけて、都内の飲食店を利用した100名以上が、喫食後1~2日でおう吐、下痢、発熱等の症状を呈した。
調査の結果、患者は店内飲食をした方、テイクアウトの方、デリバリーにより購入した方がおり、患者同士の共通行動がなかった。このため保健所は、当該飲食店が提供した食事による食中毒と断定し、営業停止処分を行った。
なぜこのようなことが起こったのか
検査の結果、
- 従業員がノロウイルスに感染していた。
- 従業員用トイレの清掃が不十分で、汚れている部分からノロウイルスが検出された。
上記2つから考えられる原因は、、
- ノロウイルスに感染している従業員が、トイレで排便し、その後清掃が不十分であったため、他の従業員が感染してしまった。
- もしくはトイレ使用後、手洗いが不十分だった従業員がノロウイルスに感染してしまった。
その結果、食品を汚染し、食中毒を起こしてしまった。。。
どうすればこの食中毒を防げたのか!
手洗いを徹底する!
一番の対策は手洗いです。トイレ使用後、調理前は石けんを使った手洗いを徹底しましょう。
「手を濡らす→石けんをつける→洗う→流す」を2回繰り返す『2度洗い』が効果的です!
(注釈)一般的に、アルコールはノロウイルスに対して有効ではありません。
トイレ等の清掃を徹底する!
トイレはノロウイルスに汚染されている可能性が高い場所です(感染者由来の便やおう吐物にノロウイルスが含まれるため)。清掃、消毒、汚物等の処理を毎日、十分に行いましょう。
(注釈)この他の一般的な衛生管理も継続して行ったうえで、上記を行うことが有効です。
おう吐物・汚物処理、トイレの適切な清掃・消毒のポイント
ノロウイルスは感染力が非常に強いことが特徴です。二次感染を防ぐため、適切な手順で清掃・消毒や、おう吐物・汚物の処理を行いましょう。
作業時の服装
作業の際には使い捨ての「マスク、エプロン(ガウン)、手袋」を着用しましょう。
また、作業後は汚染部分に触らないよう、手袋は内側をつまむように外し、エプロンは外側の面が内側になるように折りたたんでゴミ袋に入れ、ゴミ袋は結んで捨ててください。
(注釈)ガウン、ヘアキャップ、スリッパ等も着用するとBEST
おう吐物・汚物処理の準備、手順
処理セットを準備しておきましょう!
【セット内容】
ペーパータオル、布、ゴミ袋、バケツ、塩素系漂白剤、ペットボトル、マスク、エプロン、手袋
【手順】
- 0.1%に希釈した消毒液を作る。
- 外側から内側に向けて、ペーパータオルでおう吐物・汚物を拭きとる。
- 汚染箇所と周辺を、ペーパータオル・布で覆い消毒液を浸す。
- 10分程経ったら、水拭きする。
- ゴミ袋を二重にして、ペーパータオルを捨てる。
- マスクやエプロンなどの着用物をゴミ袋に入れ、手洗いうがいをする。
トイレの清掃・消毒の手順
- 便やおう吐物が付いている場合、0.1%に希釈した消毒液を浸したペーパータオルで拭き取る。
- 便器本体の清掃を行う。
- 便器内や便座裏など便が付着する箇所は0.1%消毒液をペーパータオルに浸して塗り、10分ほど置いて水を流したり、水拭きする。
- 壁や床、水栓レバー、ドアノブ等を0.02%消毒液を浸したペーパータオルで拭く。
- 10分ほど置いて水拭きする。
(注釈)水を流す際は、フタを閉じると飛散を防ぐことができます。
消毒液の作り方(原液濃度6%の塩素系漂白剤を使用した場合)
0.02%消毒液(調理器具等の身近なものの消毒)
塩素系漂白剤原液5mLを水で1.5Lになるように薄める。
0.1%消毒液(おう吐物や汚物の消毒)
塩素系漂白剤原液25mLを水で1.5Lになるように薄める。
(注釈)作った消毒液を保管する場合は必ず「消毒液」と表示をつけましょう!
食品への異物混入に注意!
保健所には異物混入の苦情や相談が多く寄せられます。令和6年度は16件、令和7年度は10月末の時点で18件寄せられています。お店や製造スペースを整理整頓し、衛生管理を見直して、異物混入を防ぎましょう。
異物混入とは
異物混入とは、食品に本来入らないはずのものが意図せず混入することです。
「異物」の具体例は以下のものが挙げられます。
ビニール、ガラス、金属、クリップ等の文房具、破損した調理器具、毛髪、昆虫、焦げた食品等
異物混入のここが危険!
ノドに詰まらせて窒息したり、口の中を傷つけることがあります。
異物混入事例
【事例1】欠けた茶碗がごはんに混入
飲食店で客がごはんの中から硬質異物を発見し、保健所に通報した。保健所が当該飲食店に立ち入ったところ、欠けた茶碗が確認され、茶碗の破片が混入したと推測された。
【事例2】みそ汁にシールが混入
飲食店で客がみそ汁の中から紙状の異物を発見し、従業員に報告した。従業員が具材を入れるタッパーを確認したところ、使用期限シールの一部が欠けており、断片が混入したことが分かった。
【事例3】お弁当からネジが出てきた
お弁当の購入者から、ごはんにネジが混入していたと店に申出があった。炊飯関連の機器を調査したところ、ネジが1本外れていることが分かり、このネジが混入したことが分かった。
対策
〇調理に使用しないものを調理場や製造スペースに置かないようにしましょう。
〇器具や食器が破損していないかこまめに点検し、破損した器具や食器を使用しないようにしましょう。
(器具に付着した焦げが混入することもあるので注意!)
〇出来上がった料理や製品を提供前に目視で確認しましょう。
(特に機械が自動で盛り付ける場合、目視確認をしないケースがあるので要注意!)
〇帽子やヘアネットを着用し、毛髪が落ちないようにしましょう。
〇ゴキブリやハエ等、害虫の発生状況を定期的に確認し、適切に駆除しましょう。
〇材料のビニール袋を開封する際は、ハサミ等を使用しビニールがちぎれないようにしましょう。
〇調理中、「異物が入ったかも?」と感じたときはすぐに責任者に報告しましょう。
〇異物が見つかった場合は、原因を調査し、再発防止に努めましょう。
バックナンバー
- 食品衛生ニュースNo.128(PDF:608KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.127(PDF:413KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.126(PDF:638KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.125(PDF:731KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.124(PDF:930KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.123(PDF:580KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.122(PDF:825KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.121(PDF:843KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.120(PDF:1,373KB)(別ウィンドウで開きます)
- 食品衛生ニュースNo.119(PDF:827KB)(別ウィンドウで開きます)
- 江東区保健所
関連リンク
- 東京都福祉保健局(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
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