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更新日:2023年5月23日

清澄園記碑

大正13年(1924)6月に岩崎久彌(いわさきひさや)が清澄庭園を東京市へ寄付したことを称えた石碑で、昭和4年(1929)9月に建てられました。岩崎久彌は、明治から昭和にかけての実業家です。三菱の創業者岩崎彌太郎(いわさきやたろう)の長男として生まれ、叔父の彌之助(やのすけ・彌太郎の弟)と設立した三菱合資会社の社長を務めました。

石碑建設の際の工事仕様書によると、石碑本体には芝公園十六号地にある六ヶ村産の切石(きりいし)を、台石には園内にあった自然石を使用しており、石碑の表面については平らに仕上げ、水磨きをしたとされています(「清澄庭園記念碑新設工事」東京都公文書館所蔵)。石材については、江戸城の石垣石を活用(北村信正『清澄庭園』)、石垣の要所に使われていた石と思われる(龍居庭園研究所監修『清澄庭園・景石・石造物めぐり』)などの記述もありますが、出典・根拠などについては明示されていないため、詳細は不明です。

現在、二つの大きな野面石(のづらいし)の上に本小松石(ほんこまついし)の石碑本体が安定よく据えられています。石碑の一部に欠損は見られますが、全体的に保存状態は良好で、刻銘の状態も良好です。建設当時の図面と比較すると、現在も当初と同じ位置に置かれていることがわかります(「清澄庭園記念碑新設工事」)。

碑文には、彌太郎による園地の購入、彌太郎と彌之助による庭園整備の変遷、庭園利用の実例などが記されています。

現在も多くの人々が訪れ、区民の憩いの場となっている清澄庭園の歴史の一端をうかがえる資料として価値のある文化財です。

清澄園記碑

 

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