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更新日:2023年12月1日

区長と話そう!こうと~く(令和2年11月10日実施)

全体

日時
令和2年11月10日(火曜日)19時45分~20時45分

場所
江東区役所7階 72・73会議室

参加者(敬称略)
江東区医師会の皆さん
・福井光文(江東区医師会 会長/福井クリニック 院長)
・浅川洋(江東区医師会 副会長/浅川医院 院長)
・城田和彦(江東区医師会 理事〈公衆衛生部 担当〉/城田小児科医院 副院長)
・野木村一郎(江東区医師会 理事〈休日・平日夜間診療部 担当〉/野木村医院 院長)

テーマ
江東区医師会の皆さんを迎えて

区側出席者
区長、政策経営部長、広報広聴課長、健康部長(保健所長)、健康部次長(保健所次長)

概要
以下のとおり

区長あいさつ

【区長】
区民の皆様。こんにちは。区長の山﨑孝明です。
今日は江東区医師会の先生方に来ていただきました。現在のコロナに対する様々な対策などのご苦労話をお聞かせいただくとともに、また、これから寒くなりますとインフルエンザの季節になりますので、その対応などについても色々と教えていただきたいと思います。
コロナは日本をはじめ世界中に広まっており、現在はまた、第三波といわれるような状況で多くの感染者が発生をしております。これをなんとか食い止めて、来年のオリンピック・パラリンピックに結び付けていきたいと思います。そのためには、これから我々はどうしたらいいか、色々と先生方にお話を伺いたいと思います。
区としても、コロナについては医療の面だけではなくて、経済的な支援を行ったり、こどもたちが感染しないように学校を休みにしたりと色々なことをやってきております。しかし、まだまだ戦いは終わっておりませんので、このコロナとの戦いにこれからなんとか打ち勝っていきたいと思っております。

江東区医師会の活動について

【区長】
医師会の先生方は、区民の皆さんのために色々と活動していただいているかと思いますが、具体的にどういうことをやっていらっしゃるのか教えていただけますか。
それでは、福井会長、お願いいたします。
【福井】
私は、猿江にある福井クリニックで院長をしております。診療科目は、内科・外科・肛門科・リウマチ科で、私自身はリウマチ科が専門です。父の代に開業してからもう54年になります。本当に、地元の方々に支えられて診療させていただいております。
私たち、江東区医師会は、様々な医療・介護・看護の分野で活動しております。例えば、学校医や健康診断、こどもたちの予防接種や健診など。最近では、その他に更に、感染症を含めた災害をどうやって防ぐかというようなこともやっております。
今は、コロナについて行政や保健所と一体となって対策を取れるように、今日来ているスタッフたちと、日々活動しております。
【区長】
はい。ありがとうございます。では、次に浅川副会長、お願いします。
【浅川】
私は、木場の洲崎神社の裏にある浅川医院で院長をしております。診療科目は、内科と循環器科です。
医師会では、主に「地域包括ケア」という部分を担当しております。少しわかりにくいですが、多職種連携の取り組みを行っております。医師のほか、歯科医師、薬剤師、それから訪問看護ステーションや長寿サポートセンター、保健所、介護事業所や病院のソーシャルワーカーなど、作業療法士・理学療法士の皆さんとも連携協議会を開催し、連携を深めております。それから、在宅医療の方では、患者さんのベッドサイドのノートの役割を、スマホやタブレットで置き換えることが出来ないかということで、「メディカルケアステーション」というソフトを導入しました。多職種の方で、患者さんを中心にしたノート代わりになる連絡を、スマホやタブレットで出来るような形を推進しております。
【区長】
はい。わかりました。ありがとうございます。それでは、城田理事、お願いします。
【城田】
私は、門前仲町の城田小児科医院で、小児の診療にあたっております。
医師会では乳幼児健診、予防接種と感染症対策、医療廃棄物の適正処理等、地域医療事業への対応をする、公衆衛生部を担当しております。
また、学校医部では、「こどもの虐待対策委員」。それから先ほどお話のあった地域包括ケア部では「小児の在宅診療委員会」を務めております。
【区長】
はい。ありがとうございます。野木村理事、どうぞ。
【野木村】
私は、森下の墨田工業高校の側の野木村医院で院長をしております。父の代に開業してから53年になります。父が亡くなってから僕が後を継いで、もう20年になりました。診療科目は内科と小児科です。
医師会では、休日・夜間診療所の理事をやっております。その他には、難病の訪問診療、障害者の治療などを担当させていただいております。

新型コロナウイルスへの対応、医師個人として感じたこと

 【区長】
これまで経験したことのない新型コロナウイルスに対して、江東区医師会として、今日までどのように対応されてきましたか?また、医師として、毎日、診療されている中でも、感じたことや困ったことなどが色々とあったかと思います。福井会長、いかがですか。
【福井】
今年の2月13日に、神奈川県で80代の女性が新型コロナウイルスでお亡くなりになり、国内で初めての感染者死亡と報じられたことを聞き、私は市中感染が始まったと感じました。翌週以降には、江東区内でも感染が拡がっていくと思い、すぐに対策委員会を立ち上げ、今後どうしていくかの検討を行いました。そして、時間が経つにつれて感染者が徐々に増えてきて、重症者も増えてくる中、「どうやったらPCRセンターが設置できるか」ということを、4月の初めに医師会の中で話し合い始めました。PCRセンターを設置することはハードルが高く、6月の始めにならないとできないだろうということでやっておりましたけれども、山﨑区長からの要請があり、4月23日に開設することができました。
PCRセンターの出務について、当初は会員の先生が感染を怖がって出務していただけないのではないかという不安がありました。しかし、実際にPCRセンターの運営が始まると、80名以上の非常に多くの先生方が積極的に協力してくださり、スムーズに運営することが出来ました。
また、保健所の方々が、4月の終わりからほぼ不眠不休で、本当に一生懸命、クラスターを潰し、感染者を追うことをやってくださいました。江東区では、今でも二次感染者までは出ても、三次、四次と五月雨式に感染者が出てこないのは、保健所の方々が非常に早く迅速に濃厚接触者を見つけて、PCR検査をして、そこで遮断してくれているからだと思います。江東区で爆発的な感染が出ていないということは、ひとえに保健所の職員の方々の協力によるものだと思っております。
【区長】
はい。浅川副会長、いかがでしょうか。
【浅川】
4月7日に非常事態宣言が出た後、4月10日に、区民の皆さんのために出来るだけ多くのPCR検査をするためにPCRセンターの設置が出来ないかという話が医師会内で出ました。そして調べていくと、医師会でPCRセンターを設置するとなると、承認が下りるのが6月の初旬くらいになってしまうということが分かりました。4月20日に、困り果てて福井会長に報告したのですが、その翌日、山﨑区長から福井会長に、区のPCRセンターの要請がありました。それで再度、保健所と話し合いをする中で、保健所でなら何とか設置出来るという見通しが立ち、その後、たった二日で準備をして、4月23日に区のPCRセンターを設置することが出来ました。山﨑区長からの要請が無かったら、PCRセンターの設置は一か月以上、遅れていたと思います。早く設置が出来たのは、山﨑区長からの要請があったからこそです。この場を借りて御礼を申し上げます。
【区長】
いやいや。こちらがお礼を言う方ですよ。
【浅川】
ありがとうございます。それから、山﨑区長をはじめとする行政の方々、特に保健所の方々には色々と相談に乗っていただき、対応していただいたので、本当に感謝しております。ありがとうございます。
【区長】
いえいえ。城田理事、いかがですか。
【城田】
医師会の対応を、順番に話させていただきますと、2月19日に一番最初の「危機的感染症委員会」を開催しました。そして、新型コロナウイルス感染の対策として、まず、医師会の訪問看護ステーションでもし感染者が出た場合、あるいは、会員の医療機関で、もし感染者が出た場合には、どのように対応していくかということを話し合いました。現状の医療機関の状態として、「近隣のインフルエンザ発熱外来がどうしているか」、「PCR検査を行っているのか」、などの情報を集めることから始めました。
そして、それからゴールデンウィーク明け以降、8月から無症状者を対象とした唾液によるPCR検査が出来るようになりました。そのことで、会員の先生の出務についてはある程度は減りました。一方、唾液の検体を採取することが難しい乳幼児に関しては、今までと同様に、医師による鼻からの検体採取が必要となりますので、そちらについては従前通り行いながら、検査の拡充に努めてまいりました。
私たちが一番危惧していたのは、出務医がコロナに感染してしまうと、その先生の所の医療機関でクラスターを作ったりする恐れがあるということでした。どのようにしてそれを防ぐかというところで、PPEと呼ばれる個人防護具に加えて、スターボールシールドという段ボールで検体採取をするような用具を併せて使うことで、コロナ感染のリスクを最低限に抑えるようにしました。
【区長】
PCR検査を行うのは、「医者の使命だ」という人もいるかもしれませんが、大変な覚悟が必要ですよね。我々のような素人が怖いのだから、専門家はもっと詳しいこと知っているから余計に恐怖は感じると思いますが、そこを押して頑張っていただいて本当に助かっておりました。ありがとうございます。
野木村理事、いかがですか。
【野木村】
私が担当している休日診療については、4月の緊急事態宣言の直後から、コロナや発熱者をどう診ていくか、それから、休日診療所内での患者さんと医療従事者に対しての感染をどうやって防御していくかがすごく問題となり、その辺りを保健所と話し合うことになりました。当時はまだ、PCRセンターが設置される前でしたので、どういう方向で休日診療を運営していくかが決まっておらず、非常に問題になりました。利用者様には本当に申し訳なかったのですが、予約制で休日診療を行うことにしました。今までは、そういったことはしていなかったのですが、患者様から電話をかけていただいて、「〇〇の時間に来てください」という感じでご案内をする形を取りました。幸いなことに、思ったほど患者様がいらっしゃらなかったということもあり、休日診療での感染というのは、防ぐことができたと思っています。
区長が動いていただいて、早期にPCRセンターを設置していただいたおかげで、開業医としては心強く感じたところがあります。
【区長】
我々としては、PCRセンターをなんとかして設置しないと、「これはどうにもならないな」という思いがありました。PCRセンターは、我々だけで設置できるわけではありませんので、これは先生方にお願いするしかないと思っておりました。それをご理解いただいたことには本当に感謝を致しております。医師会の皆さんのご協力があったことで、順調にPCR検査が進んでいったと思います。

コロナ禍でのインフルエンザ流行について

 【区長】
これから寒くなりますと、季節性のインフルエンザが流行してくるかと思います。インフルエンザとコロナのダブルで襲われてしまった場合に、大変なことになるんだろうという心配があります。コロナ禍のもとでのインフルエンザの対策や注意点について、どうしたら良いかを区民の皆さんに教えてもらえますか?
【野木村】
これから本当に寒くなって乾燥してくる時期になって、普通の風邪・感冒も流行る時期で、その中で季節性のインフルエンザや新型コロナウイルスが一体、どう流行って来るかということは、正直に言って我々も予想がつきません。我々に出来ることは、今、言われているように「三密を避ける」、予防として「マスクをつける」「手洗いをする」「うがいをする」ということをしっかり行い、密にならないようにしていくことが大切ではないかと思っています。本当に、これが基本だと思います。
【区長】
区も、出来るだけそういったことを区民の皆さんに区報などで発信をしていかなくてはいけないと思っております。そういえば、感染を恐れて小さなお子さんを定期検診に連れて行かなかったりするケースが増えてきたという話を聞くのですが。城田理事、いかがですか。
【城田】
乳幼児にとっては、新型コロナウイルスよりも怖い病気が沢山あります。インフルエンザや百日咳などもそうです。ワクチンを受けないことによってかかってしまう怖い病気が、沢山あります。ですので、受診控えがかなり多いというような話も聞きますが、予防接種や乳幼児の検診に関しては、適正な時期に受けられることをお勧めします。
【浅川】
僕が推奨しているのが「アルコール消毒」なんですけども。
【区長】
アルコール消毒ですか。
【浅川】
はい。マスクをして飛沫を避けていても、食事などの場面ではマスクを外して飲食しますよね。そういった時に、アルコールをスプレーに入れて持ち歩いて、手指のアルコール消毒をやってみたり、テーブルや椅子、アクリルボードなどをサッと拭いたりすると良いと思います。それから、今は家族内感染もかなり流行ってきています。家族の誰かが感染してしまうと、お家ではマスクをしないで生活していますから、どうしても感染率が上がるのだと思います。そういった場合に、テーブルや椅子、それからドアノブ、トイレの便座などを、サッとアルコール消毒する習慣が、少しでも付くと違うのではないかと思っております。
【区長】
注意はどんなにしてもしすぎることはありませんので、区民の皆さんには是非ご理解いただいて、アルコール消毒をこまめにしていただきたいですね。今、先生が持っている様な、持ち運び用のアルコールの容器は、薬局に行けば買えますよね?
【福井】
普通の薬局で買えます。百均でも買えます。
【区長】
百均ですか。
【福井】
そういう所で買えますので。私は常に鞄の中に入れています。お家にあるアルコールを入れて持ち歩いていただいて、手で何かを触ったら、いつでもスッスッと消毒するという形を習慣づけるということが大事です。
【区長】
なるほどねぇ。
【福井】
あとは職場だと、お昼を食べる所だとか休憩室なども注意が必要です。そういった場所は非常に狭いことが多いですが、仕事中はマスクをして緊張しているけど、休み時間だとちょっと気が緩んで、そこでマスクを外して話をしてしまうということがあります。そういう所から感染が広がっていくので、注意していただきたいです。
感染をもらうという怖さだけではなく、「もしかしたら、自分が無症状で感染かもしれないんだ」ということを思っていただいて、「相手にうつさない」という気持ちを持っていただき、日常生活を過ごしていただけたら、ありがたいと思います。
【区長】
コロナとインフルエンザの両方について、気を付けていかなくてはいけませんね。インフルエンザに関しては、区民の皆さんに区報などを通じて、「早く、予防接種を受けてください」とお伝えしておりますが、いかに多くの人に接種してもらうかということが課題だと思っております。医師会の先生方としては当然、予防接種を区民の皆さんに受けていただきたいとお考えかと思いますが、我々、行政に対して先生方からご指導ありますか?
【福井】
インフルエンザの予防接種を、生後6か月から小学校2年生までのお子さんについて、区の補助で無料にしていただいたことは、かなり大きいです。おそらく、かなりの子供たちが積極的に予防接種を受けに来てくれるようになると思います。そして今まで、65歳以上の方について、インフルエンザの予防接種を受けるにあたって自己負担金がありましたが、今年度に関しては、こちらも区の補助で無料になったということで、これも非常に大きいと思っています。「今回、初めてインフルエンザの予防接種を受ける」という方が、かなりいらっしゃいます。その点では、行政が補助をしていただき、区報などでお知らせしていただいたことが、多くの区民の方の「インフルエンザの予防接種を受ける」という行動に繋がったのではないかと感じています。我々、医療機関としましても、「予防接種を受けてください」ということは言っておりますが、一人でもより多くの方に受けていただきたいと思っております。

閉会挨拶

【区長】
区民の皆さんには、先生方の色んなお話を、是非、参考にしていただき、「絶対に自分はかからないんだ!」というような強い覚悟を持って日々の生活を送って欲しいと思います。「自分がうつらなければ、家族にうつさない」わけですから、「家族を守りたいのなら、自分がまず気を付ける!」ということですね。是非、皆さんにはコロナに打ち勝つように、毎日の生活の中で頑張っていただきたいと思います。「自分自身が気を付ける」ということで、ひとつお願いしたいと思います。今日は先生方、どうもありがとうございました。
【全員】
ありがとうございました。

集合

お問い合わせ

政策経営部 広報広聴課 広聴相談係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-2364

ファックス:03-3647-9635

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