江東区長期計画（令和2年度～令和11年度）

江東区は、水辺と緑が豊かで、伝統と歴史を重んじ、昔ながらの下町の風情が色濃く残る、人情に厚く温かいまちです。平成21年には基本構想を策定し、概ね今後20年を展望した江東区の姿を「みんなでつくる伝統、未来、水彩都市・江東」として、江東区の将来像を掲げました。それを具体化するため、平成22年度から令和元年度までの10か年の長期計画を策定し、今日までまちづくりに取り組んできました。

この10年間、本区の人口は増加を続け、令和元年には約52万人の都市になるという著しい発展を遂げ、未来への限りない可能性を秘めたポテンシャルの高いまちとしての地位を築きあげてきました。一方で、社会の変化は一層加速し、超高齢化やグローバル化、価値観の多様化や情報通信技術の進展、また、多発する地震や水害等の自然災害への対応など、未来を見据えた区の取り組みが一層重要となっています。

このような状況を踏まえ、基本構想の後半の10年にあたる令和2年度から令和11年度までの10か年の区の取り組みの方向性をまとめた羅針盤として、この長期計画を策定しました。

本区ではこれまでの着実な取り組みが実を結び、定住意向が9割を堅持している中、今後も緩やかな人口増加が続く一方で、高齢者の増加などが予想され、持続可能なまちづくりを目指す転換期に来ています。

本長期計画では「地下鉄8号線の延伸」を重要課題とし、重点的な取り組みとして、「水彩・環境都市づくり」「未来を創るこどもを育むまちづくり」「地域の活力を生み出すまちづくり」「高齢者など誰もが支えあう社会づくり」「防災都市江東戦略」「オリンピック・パラリンピックレガシーの継承」「臨海部のまちづくり」の7つの重点プロジェクトを掲げ、施策を横断的に連携させながら着実に取り組んでまいります。

そして、来年に延期となりましたが、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。多くの競技会場がある本区にとって、世界に向けて区の魅力をアピールできる絶好のチャンスです。必ずや成功に導くために万全の準備を進め、ハード・ソフト両面にわたる開催の成果を一過性のもので終わらせるのではなく、区民の心に残るレガシーの継承に取り組んでまいります。

江東区は、安全をしっかりと確立した上で、区民の誰もが幸せや心のゆとりを感じる時間や場所がまちの至る所にあり、ともに支えあい、生き生きと暮らし、安心してそれぞれの可能性にチャレンジできるような、新たなまちづくりを進めてまいります。

「安全・安心と支えあいを実感できる都市・江東」を実現するため、意欲・スピード・思いやりを持って、区民の皆さまと一緒に堅実かつ着実に取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。