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更新日:2023年3月13日

所信表明和2年2月19日発表分

日、令和2年2月19日をもって、令和2年第1回区議会定例会を招集いた令和2年第1回区議会定例会(令和2年2月19日)しました。

ず初めに、新型コロナウイルス感染症対策について一言申し上げます。

型コロナウイルス感染症につきましては、国内においても日々感染が拡大しており、予断を許さない状況であります。区では区民の不安に対応するため、1月22日には、いち早く相談窓口を設置するとともに、区ホームページや区報、ケーブルテレビ、コミュニティFMなど、あらゆる媒体を利用し、区民への迅速な情報提供に努めてまいりました。

た、1月31日には私を本部長とする危機管理対策本部を設置し、全庁を挙げて対応に当たっており、今後も国及び都と連携し、区民の安全・安心を第一に、万全を期してまいる所存であります。

れでは、今定例会の開会にあたり、江東区政が直面する課題と、あるべき区政運営について、私の所信の一端を申し述べたいと存じます。

令和2年度予算編成の大綱

ず、令和2年度予算編成の大綱についてであります。

じめに、国や都の状況についてですが、日本経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されていますが、通商問題や海外経済の影響、消費税引上げ後の消費者マインドの動向など、先行きを楽観視できる状況にはありません。

うした経済情勢等を踏まえ、国の令和2年度予算は、消費税増収分を活用した社会保障の充実、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会後を見据えた経済政策の着実な実行、「新経済・財政再生計画」の下、歳出改革の取り組みの継続により、経済再生と財政健全化を両立する予算として編成されております。

般会計総額は、前年度比1.2%増の、102兆6,580億円で、過去最大の予算規模となっております。

政状況については、税収が63兆5,130億円と1.6%の増、新規国債発行額は10年連続減の32兆5,562億円となり、一部改善の兆しは見られるものの、公債依存度が31.7%であるなど依然として厳しい状況が続いております。

に、東京都の令和2年度当初予算は、「東京2020大会を確実に成功させるとともに、成長と成熟が両立した、輝ける未来の東京を創る予算」として編成されており、一般会計総額は、前年度比1.4%減の7兆3,540億円で、過去最大となった昨年度に次ぐ予算の規模となっております。

た、都税収入は、地方法人課税の見直しの影響拡大などにより、前年度比1.1%減の5兆4,446億円となっております。景気変動や税制改正の影響を受けやすい不安定な構造であり、令和3年度以降も税制改正の影響を受ける見込みであることから、自律的な都政改革を進め、社会構造の変化に対応し得る健全な財政運営を行っていく必要があるとしております。

次に、本区を取り巻く財政環境についてであります。

ず、特別区税は、納税義務者数の増加や所得環境の改善により、542億9,900万円、前年度比3.0%の増、特別区交付金については、法人住民税法人税割のさらなる国税化の影響により、交付金総額で前年度比10.2%減の549億9,900万円としております。

後も、ふるさと納税による減収や、地方法人課税の見直しの影響など、中・長期的には先行きを楽観視できる状況ではありません。

うした中、令和2年度予算は、新長期計画初年度を迎えるにあたり、防災備蓄用ラジオの全戸配布や、災害時に拠点避難所となる区立小・中学校等の停電対策といった災害対策を始め様々な施策を積極的に打ち出すほか、東京2020大会の確実な成功に向けて、KOTOスポーツキャラバンや聖火リレーでのセレモニー実施など、区一丸となって取り組む「次なるステージへんながつながる飛躍予算」として編成いたしました。

の結果、一般会計は、待機児童対策や防災対策などにより、2,132億9,800万円、前年度比3.8%の増となっております。

方、予算編成にあたっては、持続可能で強固な財政基盤を構築するため、現行事業の必要性とその効果、コストの妥当性と後年度負担について、行政評価結果を踏まえた事業の総点検等を実施いたしました。また、区民税等の収納対策、使用料の改定、民間委託の拡大など、行財政改革にも着実に取り組み、予算に反映いたしております。

に、特別会計について申し上げます。

民健康保険会計の予算規模は、496億3,900万円で、前年度比3.1%の減となっております。これは、後期高齢者医療保険への移行などに伴い被保険者数が減少することによるものであります。

民健康保険事業については、財政運営の責任主体である東京都と十分に連携し、ジェネリック医薬品の使用勧奨により医療費削減を図るなど、的確に事業を実施してまいります。

に、介護保険会計の予算規模は、367億7,600万円で、前年度比3.6%の増となっております。これは、主に保険給付費が増加したことによるものであります。

護保険事業については、今後も各種給付事業を着実に実施していくほか、地域包括ケアシステムの実現、介護予防施策の充実を図ってまいります。

に、後期高齢者医療会計の予算規模は、105億2,300万円で、前年度比4.7%の増となっております。これは、被保険者数の増によるものであります。

期高齢者医療制度については、保険者である広域連合と十分に連携しつつ、本区としても収納率の向上に引き続き努めるなど、適切な事業運営を行ってまいります。

お、一般会計と3つの特別会計を合わせた総予算規模は、3,102億3,600万円、前年度比2.7%の増となっております。

和2年度予算の大綱は、以上のとおりであります。

新長期計画

に、この4月から本区の今後10年間の区政運営の羅針盤となる新長期計画に沿って、所信を申し上げます。

ず、計画の前提となる今後の人口ですが、現在の約52万人から10年後には約57万人になると推計いたしました。

た、計画推進の視点として「協働」のほか、新たに「SDGs(持続可能な開発目標)」、「ICTの利活用」を掲げたところであります。。

本区の重要課題

に、本区の重要課題である地下鉄8号線の延伸についてであります。

下鉄8号線の延伸については、昨年3月が東京都による事業スキーム構築の約束期日でありました。

た、昨年10月には、私と小池都知事との会談で、知事は「国とメトロとの調整を、現在、都として進めている。延伸の早期実現に向け私自身全力で取り組みたい」と表明したものの、東京都は未だ事業スキームを示しておりません。

京都が永年の本区との関係を損なうことなく、確実に約束を果たすよう、区の重要課題として強い意志を示し、区民、区議会の皆様とともに、地下鉄8号線の一日も早い実現に向け、全力で取り組んでまいります。

7つの重点プロジェクト

第1は、水彩・環境都市づくりであります。

東区を特徴づける豊かな河川や運河、縦横に位置する親水公園などを効果的に活用し、さまざまな取り組みを連動させることで、水彩都市における賑わいや、うるおいのある生活を実現するとともに、温暖化対策など環境負荷の少ないまちの形成・実現に向けた取り組みを、効果的かつ継続的に推進してまいります。

2は、未来を創るこどもを育むまちづくりであります。

未来を担うこどもたちが健やかに成長できる社会の実現に向け、妊娠・出産期の支援体制から、就学前の教育・保育環境の充実や保護者のサポート、学校教育の充実、こどもたちの居場所づくりなど、切れ目のない、こども・保護者への支援を行ってまいります。

3に、地域の活力を生み出すまちづくりであります。

域コミュニティの希薄化や高齢化・次世代の担い手不足などにより、従来地域コミュニティが支えてきた町会・自治会活動や区内産業、防犯、防災など、多様な分野に影響を及ぼしております。また、商店街や中小企業においては、人材確保や事業継承などの経営課題を抱えています。これらに対応するため、多様な世代・事業者を巻きこみ、スポーツや観光・芸術文化活動の振興など様々な取り組みと連動させながら、地域コミュニティと地域経済の活性化を図ってまいります。

第4に、高齢者など誰もが支えあう社会づくりであります。

齢化や核家族化の進行などにより、支えあいの基盤が弱くなっている中で、困難を抱えた場合でも区民一人ひとりが互いに支えあい、誰もが孤立せず、安心してその人らしい生活を送ることができる地域共生社会の構築が必要であります。

た、疾病の予防等による健康づくりだけでなく、高齢者が生き生きと生活し、人・地域を支える側に回り活躍できる環境づくりにも取り組み、誰もが安心して暮らせる地域福祉を推進してまいります。

第5に、防災都市江東戦略であります。

30年以内に70%程度の確率で発生すると予測される首都直下地震や、近年強さを増す台風等の風水害への対応を確実に進めるため、区民の生命・安全を守る基礎自治体として、防災対策を一層推進してまいります。

6に、オリンピック・パラリンピックレガシーの継承であります。

年は、いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。本区はこれまで、江東区オリンピック・パラリンピック開催準備プランに基づき、気運の醸成や競技会場周辺のインフラ整備など、様々な取り組みを積極的に進めてまいりました。

京2020大会の中心地となる本区にとっては、大会を成功へと導く施策を力強く推進するとともに、大会開催によって生み出される成果を一過性のものとせず、区民の健康寿命の延伸や、こどもたちの体力向上などをレガシーとして、未来に繋いでいくことが重要であり、東京都をはじめとした関係機関と連携してオリンピック・パラリンピックレガシーの継承に取り組んでまいります。

第7に、臨海部のまちづくりであります。

区の臨海部は豊洲や有明、青海など大規模な開発が計画的に進められております。大型マンション建設をはじめ、豊洲市場の開場や東京国際クルーズターミナルの開業、東京2020大会の開催、また、今定例会において、新町名「海の森」を提案予定である中央防波堤埋立地の帰属決定など、本区の行政運営に大きな影響を与える変化が続いております。

大な水辺や緑、スポーツ、観光等を通じ、ベイエリアの魅力を最大限に活かしたまちづくりを行うとともに、東京2020大会後の開発動向や人口動態、区民ニーズを踏まえながら、持続可能なまちづくりに向けて、必要な公共施設の整備も検討してまいります。。

水と緑豊かな地球環境にやさしいまち

に、長期計画における5つの施策の大綱に沿って、分野別計画における来年度の主な取り組みを申し上げます。

まず「水と緑豊かな地球環境にやさしいまち」についてであります。

化対策については、今年度改定する「江東区みどりの基本計画」に基づき、新たな取り組みとして、駅前広場などへのシンボルツリーや花壇の設置をはじめ、公園や散歩道に地域特性を活かした樹種を植栽していくなど、公共施設の緑化を着実に推進するとともに、区民・事業者との協働により、みどりの中の都市、「CITYINTHEGREEN」の実現を目指してまいります。

また、(仮称)大島九丁目公園整備事業では、基本計画の策定に着手いたします。

暖化対策事業では、引き続き地球温暖化防止設備の導入助成をすすめ、なお一層の地球温暖化防止に努めてまいります。

未来を担うこどもを育むまち

に、「未来を担うこどもを育むまち」についてであります。

年度策定する、こども・子育てに関する総合的な計画である「江東区こども・子育て支援事業計画」に基づき、「子育て応援のまちうとう」を目指し、子育て支援に積極的に取り組んでまいります。

機児童の解消に向けては、地域別に保育需要を見込み、公有地を活用した認可保育所整備などを行い、約600人の認可定員増につなげてまいります。

宅子育て家庭への支援では、こどもの健やかな成長を総合的に支援するため、本年4月に有明子ども家庭支援センターを開設するほか、令和4年度の開設に向けて、住吉地区及び亀戸地区においても、子ども家庭支援センターの整備を進めてまいります。

た、増加する児童虐待への対策のひとつとして、子ども家庭総合支援拠点を設置し、体制・対応力の強化を図ってまいります。

育環境の充実では、小学校の全普通教室に電子黒板を設置するとともに、タブレット端末の倍増、無線LAN環境の整備など、学校のICT環境のさらなる拡充を図ってまいります。

立幼稚園では、保護者の需要に対応するため、本年4月から南陽幼稚園・豊洲幼稚園で3歳児保育及び預かり保育を開始いたします。

っずクラブ事業においては、開所時間の延長や入退室管理システムを導入するなど、事業の質的向上と効果的・効率的な仕組みづくりに取り組んでまいります。

らに、東京2020大会では、区立幼稚園、小・中学校等で育てた花を会場付近に設置し、本区を訪れる観戦客等へこどもたちによるおもてなしを行います。

区民の力で築く元気に輝くまち

に、「区民の力で築く元気に輝くまち」についてであります。

小企業支援では、区内産業・商店街等の現況を把握し、ニーズを踏まえた、より効果的な施策展開が可能となるよう産業実態調査を実施いたします。

た、江東ブランド推進事業においては、本区のものづくりの素晴らしさを国内外に広くPRするため、新たに都心商業施設で展示販売を行います。

業振興では、地域の見守り活動や交通マナー向上活動などを行う商店街への支援を行い、地域に根ざした商店街の振興を図ってまいります。

光施策では、観光協会を一本化し、区の観光推進体制の強化を図るほか、オリンピック・パラリンピック開催期間中、豊洲に観光案内所を開設し、区の魅力を発信いたします。

術文化振興では、区独自の文化プログラムをより一層推進するとともに、第33回「奥の細道サミット」を江東区で開催いたします。

ともに支えあい、健康に生き生きと暮らせるまち

に、「ともに支えあい、健康に生き生きと暮らせるまち」についてであります。

育推進事業では、児童・生徒が食に関する基礎的な知識と選択力を身に付けることを目的に、江東区独自の家庭料理検定を実施いたします。

防接種事業では、新たにロタウイルスワクチンの定期接種を開始いたします。

齢者施策では、住吉1丁目の児童会館跡地及び深川2丁目で、特別養護老人ホームの移転整備を進めてまいります。

害者施策では、「手話言語の普及及び障害者の意思疎通の促進に関する条例」を制定し、コミュニケーションボードの作成や、窓口等にヒアリングループを設置するほか、「kotoハートフルアート展」の地域展覧会と現代美術館での総合展覧会の開催などにより、障害への理解を促進する取り組みを進めてまいります。

害者入所施設の整備については、運営事業者を決定し、設計に着手しております。

らに、地域共生社会の実現に向け、地域住民や地域の様々な団体等が互いに支え合い、行政内部の各部署・地域社会・行政と地域がそれぞれつながりを作ることで、包括的な対応ができるように、「地域福祉計画」を策定してまいります。

介護人材確保策については、資格取得支援の強化や、外国人介護従事者向けの日本語教室等を新たに実施してまいります。

住みよさを実感できる世界に誇れるまち

次に「住みよさを実感できる世界に誇れるまち」についてであります。

市計画マスタープランについては、今後公募区民参加によるワークショップなどを経て、令和2年度末の策定を予定しております。

宅施策については、老朽化する区営住宅5団地において、計画的に建替・集約事業を進めてまいります。

災対策では、首都直下地震への備えや、台風15号および19号への対応を踏まえ、避難所機能の強化の一環として、学校体育館への外部電源接続盤の設置を行ってまいります。

た、災害時の情報伝達を強化するため、防災備蓄用ラジオを全戸配布するほか、防災マップアプリと「こうとう安全安心メール」との自動連係など、災害時に誰もが確実に情報を得られる環境を整備してまいります。

防対策では、区民の水害に対する意識を高めるため、新たに作成した水害啓発冊子を洪水及び高潮ハザードマップとともに全戸配布いたします。

造住宅密集地域への対策については、北砂3・4・5丁目地区において、防災生活道路を拡幅整備するとともに、地区内で取得した土地を児童遊園等に整備するなど、災害に強いまちを目指してまいります。

長期計画の実現に向けての取り組み

後に、「長期計画の実現に向けての取り組み」についてであります。

財政運営にあたっては、新たな「江東区行財政改革計画」を着実に推進するとともに、外部評価を活用した事務事業の見直しや、新たな施策の創出、ICT活用による事務作業の効率化などを通じ、長期計画の着実な推進を図ってまいります。

上、本区が直面する課題について、新長期計画に沿って、所信の一端を申し述べました。

年は世界最高のスポーツそして平和の祭典である東京2020大会が開催されます。多くの競技会場を有する本区にとって、まさに歴史的な年となります。これまでの準備期間も含め、大会開催を通じて得られる経験は、文化・観光を始め、福祉や産業振興、スポーツ・健康、教育、交通、まちづくりなどあらゆる施策分野にわたる、かけがえのない貴重な財産であり、必ずや区政発展のための礎になるものと確信しております。

和2年度は新たな長期計画がスタートいたしますが、区政の課題に積極的に取り組み、区民の誰もがともに支え合い、安全・安心に生き生きと暮らせる江東区づくりに邁進し、区民の負託と信頼に応えてまいる所存でありますので、議員各位のより一層のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

お、本定例会には、令和2年度当初予算及び令和元年度補正予算をはじめ、事件、契約、条例案件などあわせて46件を提案いたしております。

ろしくご審議の程、お願い申し上げまして、私の所信表明といたします。

お問い合わせ

政策経営部 企画課 企画担当(庶務) 窓口:区役所4階1番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-9167

ファックス:03-3699-8771

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