定例記者会見(令和7年11月19日開催)

(記者会見を行う大久保区長)
東京2025デフリンピックが開幕

はじめに、日本初開催となる「東京2025デフリンピック」が11月15日に開幕いたしました。
柔道では江東区在住の蒲生和麻選手が個人・団体の両方で銅メダルを獲得しました。メダル獲得を祝して区役所2階、PRブースでポスターを展示しています。選手たちが最後まで一生懸命戦う姿は、私たち区民に感動を与えてくれています。

江東区にはテニス・ゴルフ・水泳の3種目の競技会場があります。区ではこれらの3会場へ応援に行くバスツアーを実施しているほか、区民まつり等のイベント会場や様々な施設、商店街等で周知を図ってきました。
デフリンピックは、どの競技も事前申込不要で無料で観戦ができます。世界最高峰の試合をぜひ現地でご覧いただければと思います。

また、デフ女子サッカーで世界最強と言われるアメリカ代表チームが夢の島競技場で練習をしました。その際に区内の中高生とミニゲームなどで交流をしました。さらに、全日本ろうあ連盟の全国キャラバンカーが、江東区役所を訪れ、ともにデフリンピックをPRするなど、応援するムードを高めるため、様々な取組を行っています。
区では、この機会に、きこえないことや手話言語、デフスポーツへの理解を広げ、様々な違いのある人々が互いに尊重し合い、支え合う社会の実現を目指していきます。
大会は(11月)26日まで続きます。デフアスリートの活躍を引き続き、区民の皆さんと一緒に応援したいと思います。
区内16か所目の特別養護老人ホームを開設

12月1日、区内16か所目となる特別養護老人ホーム「タムスさくらの杜亀戸」がオープンします。区としては9年ぶりとなる特別養護老人ホームの開設であり、多くの方から待ち望まれてきた施設です。
この施設には、特別養護老人ホームに加えてショートステイ、介護専用型ケアハウス、都市型軽費老人ホームを併設しており、介護が必要な方から、見守りがあれば生活できる方まで、幅広くご高齢の方を受け入れることができます。
1階には「地域交流スペース」があり、地域の高齢者や子育て世帯など、多世代が交流できるようになっています。ここでは「おや子¥0(ゼロえん)食堂」、「ふれあい喫茶」といったイベントを開催するほか、地震などの災害が発生した際には、福祉避難所として、地域の介護が必要な方の受け入れ先となります。
区では、誰もがいくつになっても住み慣れた地域で安心して生活できるよう、引き続き環境整備に努めていきます。
社会福祉協議会の地域拠点(サテライト)の開設

12月12日、江東区社会福祉協議会において、江東区森下に地域拠点「サテライト深川北部」をオープンします。
サテライトは、地域の方が気軽に立ち寄れる、生活の困りごとや不安を相談できる身近な場所です。区では、令和5年度より社会福祉協議会のサテライトを整備してきました。城東北部、城東南部に続き、この深川北部地域への開設で3か所目になります。
「サテライト深川北部」を拠点に、社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターが、深川北部をまわり、個人や地域で抱えている困りごとなどをお聞きします。

施設の特徴は、1階部分のカフェ機能を備えた地域交流スペース「Morishita&Co(モリシタ・アンド・コー)」、通称「モリコ」です。「Co(コー)」は「コミュニケーション、コラボレーション、コーディネート」など、「一緒にやっていく仲間たち」といった思いが込められています。
ここで、コーヒーを飲みながらお話をする、人々が気軽に立ち寄り参加する、そして人と人とが繋がる、そのような住民の方々に親しんでいただける地域の拠点になっていければと思っています。
区では、これらの取組を含め、引き続きハード・ソフトの両面から、高齢者をはじめとしたすべての方が、安全・安心に過ごすことのできる環境を整備していきます。
(仮称)新庁舎建設基本計画を考えるこども・区民ワークショップ

建設から52年が経過した現庁舎は、老朽化が進み、災害対応など様々な課題が生じていることから、建て替えのため、令和6年度に「新庁舎建設基本構想」を策定しました。
区では現在、この基本構想の具体化に向け、設計に必要な条件を整理するため、基本計画の策定を進めています。今回、この計画に区民の声を反映するためのワークショップを開催します。
ワークショップは「こどもの部」と「一般の区民の部」に分かれています。「こどもの部」は小学校5年生から中学生を対象に、区役所のサービスの一部を体験してもらい、感じたことなどを話し合うことで、未来の区役所についてアイデアを聞かせてもらいたいと思っています。
「一般の区民の部」は、高校生世代以上の方を対象に開催します。テーマの一例として、区民の様々な交流を生み出す「つなぐ庁舎」を実現するため、庁舎の区民交流スペースは、どんな場所でどんな使い方がしたいかといった内容を話し合っていただきます。
どちらのワークショップもグラフィックレコーディングという手法により、話し合った内容を絵にまとめることで、みなさんの意見や想いをわかりやすく共有していきます。
「こどもの部」、「一般の区民の部」とも、12月20日に開催します。
区のホームページなどを通じて、ぜひ、多くの方にお申し込みいただき、未来の江東区役所について、区民の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

(仮称)新庁舎建設基本計画を考えるこども・区民ワークショップ【12月5日(金曜日)17時 締切】
データセンター建設対応方針の強化

江東区内においては、(仮称)千石駅周辺や塩浜地区をはじめ、複数の地域で、大規模なデータセンターの建築計画が進められています。DXの推進を図る上で、データセンターの必要性はもちろん否定するものではありませんが、住宅の隣接地に大規模なデータセンターが建設されることについては、区としても他に適地がないのかとの思いがいたしております。
現在の法令では、データセンターの建築について特別の規制はありません。区では、区民の皆様から排熱や騒音など、周辺の生活環境への影響を心配する声が多く寄せられたことから、令和7年4月より「江東区データセンター建設対応方針」を運用し、事業者に対し建築計画の早期周知や、近隣住民への丁寧な説明を求めてきました。
今回、対応方針の運用を始めて以降、区民の皆様からいただいた意見などを踏まえ、大規模データセンターの建築計画における近隣の生活環境配慮について、事業者に説明を求める事項を明確化するため、区の紛争予防条例等の規定を強化する指導要綱を制定いたします。早期の対応を図るため、来月12月に制定し、来年2月の施行を予定しております。
新たに説明を求める事項は、データセンターの特性を踏まえ、排熱や騒音などの「環境影響」、その他「安全面」、「運用面」などの観点から検討を進めており、今後、区議会とも連携しながら決定をしてまいります。
区では、近隣住民の不安の解消に向け、事業者による周辺の生活環境に及ぼす影響への配慮や、近隣住民への丁寧な説明や対話が行われるように、引き続き取り組んでまいります。
1.説明に関する質問
社会福祉協議会の地域拠点(サテライト)の開設
(東京ベイネットワーク・田嶋)
社会福祉協議会のサテライト開設について、今回区内3か所目となる社会福祉協議会のサテライトを設置することで、区長が期待していることを教えてください。
(区長)
今、非常に社会が複雑化している中で、区民の方が抱える困りごと、悩みごとは本当に多岐多様にわたっていると思います。私たち行政サイドからすると、いろいろな福祉制度であったり、施策で対応してるんですけれども、やはり住民の方からすると、分かりづらかったり、まずどこに相談していいか分からない、そういった声をお聞きすることがあります。
サテライト、いわゆる出張所的な施設が各地にできて身近な場所で、住民の方の相談を受けられる、そういった体制を敷くことによって、地域の方が、困ったらサテライトに相談すればいいんだっていうことが、広く知れ渡って、何かあったときにサテライトに相談して、そこから様々な福祉の制度に繋がる。そういったことで、困りごとのより早い解決であったり、また、より早期の対応であったりそういったところが図れるんじゃないかなと思っています。
またサテライトではアウトリーチ、職員がお宅に出向いて行って支援をするという活動もやる予定ですので、そういった意味でも、より多くの方に支援が届くようになるということを期待しています。
(仮称)新庁舎建設基本計画を考えるこども・区民ワークショップ
(TOKYO MX・秋元)
新庁舎の建設について、去年の12月時点の(新庁舎建設基本構想の)素案では、この現在地に建て替えるということで2026年度までに計画をまとめるというふうにおっしゃっていたと思うんですけども、そこからの変更点だったり、進んでいる点だったり、進捗状況、お聞きしたいのと、あとは、去年、ホームページでそれについて意見を募集するというふうにお聞きしておりまして、そこから何か意見があったのか、その意見に対する動きだったりっていうものがありましたらお聞きしたいです。
(区長)
(今年3月に)基本構想を策定して以降、庁内のPTであったり、あと専門家のご意見もいただいて、この基本計画に向けての検討作業を進めている段階です。基本構想の策定にあたっては、3か所候補地をまず出して、その中から現地というか現敷地ですね、今のこの区役所の敷地も広いので、敷地の中で建て替えを、基本的には考えていくっていうのを固めたところです。
これから、その基本構想から基本計画へ、より具体的な検討を進めていくにあたって、区役所に必要な機能であったり、あと、施設の集約化ですね、例えば、区役所の中に保健所であったり、そういった複合化することでメリットがある施設ですとか、そういった検討を今行っているところです。
(新庁舎整備推進課長・半田)
新庁舎に関してのアンケートでいいますと、一番多いものというのは、「行かない・書かない・待たない庁舎」であることが一番多い要望でございまして、それと「機能性にすぐれ、コンパクト」であることが続いています。あと、「防災性」ですとか、(開かれた区役所の観点から)「交流イベント」というようなところが要望の多かったところでございます。
(東京ベイネットワーク・田嶋)
新庁舎建設基本計画を考えるこども・区民ワークショップについて、新庁舎建設基本計画策定に向けて、ワークショップを行うことの狙いを教えてください。
(区長)
新庁舎の建設にあたっては、タイミングが地下鉄8号線の開通、特に東陽町駅を通るっていうことで、区民の皆さんの関心がすごく高いなと思っています。
区役所を建て替えるだけではなく、いろんな機能を強化していく。また、地下鉄8号線の延伸に合わせて、まちづくりを含めて考えていく。そういった面で、やはり行政だけではなく、地域の方、また広く区民の方、また、こどもたちは将来の江東区を背負ってくれる存在ですので、そういったみんなの意見を取り入れながら、新たな区役所の機能であったり、また東陽町全体のまちづくりであったり、そういったところがいろいろ活発なご意見をいただけるといいなと思っています。
データセンター建設対応方針の強化
(毎日新聞・古瀬)
現状、江東区内にどれほどの計画があるのかというところと、区民の方の懸念する声というところなんですけど、どれくらい寄せられているのかというところ。
また現在、特別な規制はないということなんですが、条例を改正するとか、新たに制定するなどの指導要綱をつくるというところなんですが、こういう形にした理由を伺ってよろしいでしょうか。
(区長)
まず、指導要綱にしたというところなんですけど、データセンターは、実は「データセンター」って言い方をしてますけど、建築基準法上ではデータセンターの定義がそもそもないんですね。何をデータセンターとして指すかっていうのが法律で明記されているわけではないので、江東区では、江東区の考え方として、こういうものを「データセンター」と言おうと決めてるんですけど。建築基準法上は、「事務所」などっていう形になるので、法律上は(特別の)規制ということがそもそもないんですね。
ですので、当然排熱についてだったり、環境について、基準がない。例えば、騒音は何デシベル以下にしてくださいとか、その根拠となるものがない。そういった中で、区民の方からは、やはり実態がわからないっていう不安が、実際に建ってみてどのぐらい自分たちに影響があるのか、とにかく分からないっていうところがすごく不安なんだろうなと思っています。
区としてもその明確な法令上の環境基準がない以上、何か一律に規制するっていうのは根拠がないので、難しいのですが、少なくとも今言った排熱であったり、騒音であったり、住民の方が不安に思ってることに対して説明をしてくださいということは、できると我々は判断して、今言ったように規制はできない中で、行政が取り得る手段として、指導・監督(という手段)はあるので、行政指導の中で事業者からの説明を求めるということで、今回、指導要綱の制定ということに決めました。
(建築調整課長・藤原)
区内の数は、明確に建築確認とか大規模指導要綱で、データセンターとはっきり分かるのが、大体10件ちょっとぐらいです。それは明確なものということです。
あと、区民からの声が何件かは、大体メールで問い合わせたり、あと直接来られたりで、肌感覚的にはなるんですけれども、(相談に来られる個人や団体の単位で)15とか20件。そのうち、複数回、同じ方が来られたりしている状況です。
(毎日新聞・古瀬)
10件というのは、すでに建っているものではなく、計画があるものっていう理解でいいですか。
(建築調整課長・藤原)
すでに建っているもので明確に分かるのが、約10件程度ということです。
(広報広聴課長・山口)
これから予定しているのは。
(建築調整課長・藤原)
これから予定しているのは、このデータセンター建設対応方針を出して、何件か相談に来ているのですが、それはまだまだこれから考えているとか、あと変更する予定があるとかの程度ですので、(全体の数は)まだ明確ではないです。
(毎日新聞・古瀬)
これ、例えば今、実態が分からないというところだと思うんですけど、ここにちょっとできるのか分からない。届け出を求めるとか、何かそういうことっていうのはできないというか、やらないっていう感じなんでしょうか。
(建築調整課長・藤原)
基本的には建築基準法の範疇での建築確認ということになります。あくまで紛争予防条例(指導要綱)は、その確認でいきなり建つのではなくて、確認の前にしっかりとお知らせ看板を立てて、近隣の方に十分説明をして、理解を得てくださいという、そういった流れになります。
2.その他の質問
外国人の国民健康保険料の納付について
(東京新聞・佐藤)
外国人の方などが国民健康保険に加入する際に、保険料の前納をさせることができるという内容の通知を厚労省から各自治体に出したと。関連する条例の改正案など、例を示して、こういったことができますよというふうに多分通知を出したんだと思うんですけれども、それに対して各自治体それぞれ、多分区内の状況が違うと思うので、それぞれ反応様々なんですけれども、江東区においては、どういった検討をされているのかという、お考えをお伺いできますでしょうか。
(区長)
まずは通知が出されたばっかりですので、対応についてはこれから検討していくというのが正直なところです。
ただこれまでもそういった問題というのは指摘されていたので、現在、実際に外国人の方の未納割合がどのぐらいあるのか、またその全体のバランスであるとか、そういったところは、これまでも把握をしております。
それで、現在で言うと、これは後で所管の方からお話をさせていただいたほうがいいかと思うんですけれども、未納率は外国人の方は、外国人でない方に比べて、高いという事実はあります。ただ一方、保険料を払って実際に医療を受けられる、医療の給付の方ですね、給付も海外の方のほうが低いっていう実態もあります。多分ご高齢の方が少ないせいですかね、若い方が多いっていうようなこともあろうかと思います。
精緻な分析はできていませんが、行政としてはやはりその実態をきちんと把握して分析して、外国人の方に限らず、これはもう日本人の方も含めて、やはり保険制度ですので、きちんと納付をいただいて給付をするっていうのはもちろん大原則なので、それに向けてどういったやり方が適正かというのは、厚労省の通知も含めて、検討していきたいと思っています。
ゆりかもめ開業30周年について
(朝日新聞・石平)
ゆりかもめが30周年を迎えました。江東区も有明とか豊洲とかですね、非常に大きく街が変わってきたと思うんですが、まず30年を迎えての、区長のご感想というか所感ってのがあれば教えてください。
(区長)
私は平成7年の4月に東京都に入庁をして、当時、(都知事が)鈴木さんから青島さんに代わって、「都市博」が中止になるっていう時に、まさに都庁にいました。
その時にやっぱり臨海地域の発展ということで、「都市博」の中止については、その時の都民の判断もあったかと思うので。ただ、それによって、やはり臨海地域の開発が当初予定していたものとは、ちょっと異なるふうになってしまったと当時感じていました。
そこから30年経過して、ゆりかもめが30年っていうのはそうなんですけど、地域の発展もいっときそういったことで、いろんな紆余曲折はありながらも、今、皆さんご存知の通り大きく発展を遂げて、昔はすすき野原だったところが、あれだけの街になったというのは、非常に私も感慨深いものがあります。
ゆりかもめの発展と街の発展と、まさに二人三脚でやってきて、そういったところで、これから先もパートナーとして、地域を一緒に発展させていきたいと感じています。
(朝日新聞・石平)
その上で今後、臨海地下鉄の構想も計画も明らかにされて、またこれが、もし完成したら、また臨海部が大きく変わってくると思うんですが、そこら辺の将来の期待ですとか、また課題なんかがありましたら教えてください。
(区長)
ゆりかもめもそうですし、今すでに通っている臨海高速鉄道もそうですし、(地下鉄)8号線もそうなんですけど、鉄道が通ると、やはり利便性はもちろん、街の雰囲気がまた大きく変わっていくっていうのは本当に実感としてあります。
そういったときに、やはり江東区として、一緒に街の発展を考えていきたいし、きっとこれから先、例えばその(臨海)地下鉄にすると、羽田空港とつながるであったり、東京駅との利便性がさらに良くなったり、その他の地域とつながることで、またいろんな可能性が出てくるんじゃないかなと思っていて。
(地下鉄)8号線も今、東武と東京メトロの発表ベースですけど、日光までつながるというような話もあって、そういった他地域との連携みたいなのものも、これからやっていけたら、さらに街がより発展するんじゃないかなと思って、そこはすごく江東区としても力を入れていきたいなとは思っています。
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