区長就任記者会見 令和5年12月11日実施
区長就任挨拶
皆さん改めまして、本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。区長に就任いたしました、大久保 朋果でございます。今回の区長選において、5万7,000人を超える多数の区民の皆さんからご支持をいただき、この度、第7代江東区長に就任いたしました。改めて区政を預かる責任の重さを痛感し、身の引き締まる思いでございます。
私は、江東区長選出馬を決意するまで、東京都で政策企画局政策担当部長として勤務しておりました。約30年間にわたり、在職期間中、政策部門・福祉保健部門で、都民お一人おひとりのために働いておりましたが、今後は、私自身の育児や介護の経験も踏まえ、子育て世帯や高齢者の方が暮らしやすい環境づくりに取り組み、江東区のもつポテンシャル、可能性を活かすまちづくりを進めることが、区長としての大きな使命であると考えております。
私は政治の経験はありませんが、行政の政策形成、また、福祉のプロとして、強みを生かしながら、区民の皆さんの思いに寄り添っていく決意でございます。
さて、今後、区政を担っていくにあたり、改めまして私から区民の皆さんに3つのことをお約束いたします。
1つ目は、「全ての世代に責任を持つ区政」の実現です。これまでの職務経験、また、育児・介護の経験を活かし、人生の先輩世代、また、私たち現役世代、そして若い未来世代に責任を持つ区政を実現いたします。
2つ目は、「区民生活最優先の区政」でございます。私は、昨日まで一区民、一職員でございました。だからこそ、区民の皆さんと同じ目線で、皆さんの声を聴き、そして、それを活かしていくことが可能でございます。
3つ目は、「クリーンで公正な区政」の実現です。区民の皆さんの信頼を取り戻し、そしてその思いに寄り添っていくためには、まず何より、我々自身がクリーンで公正でなければなりません。今一度、区政を担う者としての原点に立ち返り、襟を正し、区役所全体のコンプライアンスの順守、法令順守、徹底的に取り組んでまいります。
私は、江東区長として、区民の皆さんにお約束した3つの公約の実現に全力で取り組んでまいります。
さらに、江東区を前進させるため、8つの政策・まちづくりに取り組んでまいります。
1つ目が、「区民の誰もが健やかに安心して暮らせるまち」です。住み慣れた江東区で生き生きといつまでも暮らし続けられる総合高齢者支援を展開するほか、育児と介護を両立するためのダブルケア支援を進めてまいります。
2つ目が、「災害に強く、誰もが安全・安心に暮らせるまち」です。都と連携しながら、江東デルタ地帯・低地帯の特性を踏まえた水害対策を強化・推進するとともに、木造住宅密集地域の不燃化・耐震化等、都市の強靭化に取り組んでまいります。
3つ目が、「こどもが輝く、子育てが楽しいまち」です。昨今の物価高騰は子育て世帯の皆さんにとっても大変深刻な問題であり、現在実施している学校給食費の無償化は継続実施してまいります。また、孤独な子育てを防ぐため、地域の子育て機能を強化してまいります。
4つ目が、「女性も障害のある方も、誰もが自分らしく輝けるまち」です。「支援の届かない区民の方ゼロ」を目指し、生きづらさを抱えた若い女性の方、こどもたちへの支援を拡充するとともに、障害のある方の社会参加など、様々な取り組みを進めてまいります。
5つ目が、「住みたい、住み続けたい、魅力と活気あふれるまち」です。今後の江東区政のカギとも言える、地下鉄8号線延伸に合わせ、沿線地域の賑わい創出に向けたまちづくりを着実に進めてまいります。また、人口急増を支える交通インフラとして、BRT(バス高速輸送システム)を都と連携しながら拡充していくなど、地域をつなぐ新たな交通手段を導入してまいります。
6つ目が、「江東らしさを大切に、さらに発展するまち」です。近年の「江東らしさ」の1つとして、豊富な東京2020大会のレガシーが挙げられます。これらの貴重な資源を活かし、臨海エリアをスポーツ・エンタメタウンへと飛躍させるとともに、多様な魅力をもつ江東ブランドを高めながら、発信力を強化するなど、地域と企業が元気になる支援策に取り組んでまいります。
7つ目が、「豊かな水と緑、最先端の便利が共存するまち」です。ごみ戦争などの歴史的な苦境を経て、今や江東区の水辺、緑は欠かすことのできない魅力となっております。都と連携した海上公園の整備等を通じた「水彩都市・江東」の発展、ゼロカーボンシティ江東区の実現に向けた取り組みなど、江東区の魅力を持続的に高めていく施策を実行してまいります。
8つ目が、「DXやAIを活用した、区民と共に創る新しいまち」です。ここまで述べてきた政策も区民の方に寄り添いながら実行していくことが重要です。そのため、区民の方誰もが参加できる「(仮称)こうとう未来ミーティング」の開催などを通じ、区民の皆さんの様々な声を区政に活かしてまいります。GovTech(ガブテック)東京を活用し、来庁不要の区役所を実現するなど、区民サービスの向上にも取り組んでまいります。
江東区は、近年の著しい人口増加に加え、下町に根付いた魅力的な文化・歴史、人情、臨海部のポテンシャルなど、「魅力・可能性の宝庫」です。そんな江東区が、区民の皆さんと関係のない政治のトラブルで停滞してしまうことは、今後絶対に避けなければなりません。すべては、「区民の皆さんの現在、そして未来のため」を判断基準に、江東区行政のプロである職員の皆さんからの提案も、良い施策はどんどん取り入れていきたいと思っております。
様々な課題に対して一つひとつ結果を出していくことで、江東区を前に進めてまいります。そして、区民の皆さんや区議会の皆さんとも手を取り合いながら、「安定した区政で、笑顔があふれる江東区」を創り上げてまいります。今後とも、皆さんのご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
本日は、ありがとうございます。
質疑応答
1.公約、8つの政策等に関する質疑応答
【記者】(都政新報・岸)
公約の一つである、「クリーンで公正な区政」の中で、「庁内のコンプライアンスの徹底」を挙げていますが、現時点で具体的に考えていることがあれば教えてください。
(区長)
本当にこの信頼回復というのは、一朝一夕にはいかない。本当に日々の業務の中での積み重ねだと思っております。特に大事なのがやはり「報連相」、いわゆる報告・連絡・相談の徹底だと思っておりまして、当然その法令順守というのはもちろんなのですけれども、やはり風通しの悪い職場であったり、相談しにくい雰囲気だったり、職員の方が抱えてしまったり、そういうことがあると思いますので、そこはぜひ、職員一人ひとりに、そうですね。風通しの良い職場、上司に相談できる、そして、何かあれば、まずいことほど、すぐに上に相談する。何か引っかかるというか、確実に駄目ということはもちろん、皆分かると思うので、そのようなことをする人はいないと思いますが、これはどうなのだろう、ここは自分としては、というところはあると思うのですね。
そのようなことを周りに相談できる、また、すぐに私まで報告が上がる、そういった体制づくりをまずは徹底したいと思います。
【記者】(日刊建設工業・阪本)
8つの政策・まちづくりに力を入れるとのお話で、水害対策や防災対策に言及されましたが、都政での経験で、例えば、東日本大震災の起きた2011年に防災対策の重要性などを痛感するきっかけになったことはありますか。また、意気込みも教えてください。
(区長)
2011年の東日本大震災の時には、当時、知事本局といって、石原都政の中で、政策を担当する部署におりました。ちょうどその時間、都庁の11階にいたのですけれども、かなり揺れて、局長室の天井が落ちてしまったのですね。何事かということでテレビをつけて、生放送でショッキングな映像が流れて。その後、フラッシュバックということで、流れなくなったような映像まで目の当たりにしました。本当に、災害とはもう一瞬にして、今まで人々が作り上げてきたものが、これほど簡単になくなってしまうのだということを、本当に痛感しました。
本当にこの江東区、いつ水害が来るかもわからない。そして、また江東区だけではありませんが、首都直下地震、30年以内にかなりの確率で起こる。もう本当に、あの2011年の光景を繰り返してはならないと言いますか、やはりしっかりとした備えをした上で、災害が起こった時にも、被害が減るような減災ですね。防災・減災・災害対策、それは本当にもう、今日からでも取り組まなければならない、本当に、54万人の区民の皆さんの命と暮らしに直結する大きな課題だと思っております。
(阪本)
区長として、区役所の建替に関し、現状での考えがあれば教えてください。
(区長)
区役所は水没地帯にあると認識しております。それこそ、東日本大震災の時に市役所が水没してしまい、機能しなくなってしまった、また職員の方がお亡くなりになってしまった。やはりこの建物も老朽化しており、そういった防災については、課題があると思っております。したがって、そのような点も含めて、どういったあり方が一番区役所として、区民の皆さんの生活を守る区役所としてふさわしいのか。そういったところは、議論を深めていかなければならないと認識しております。
2.区政運営等に関する質疑応答
【記者】(TOKYO MX・稲垣)
選挙戦で、自民党と都民ファーストの会の両方の支援を受けるという形で戦ったと思うのですが、今後、この両者の言い分がぶつかった時にどうしますか。
また、第5代・山﨑江東区長は、結構、小池知事、東京都と意見が合わないことが多く、物を言う区長でしたが、そのような場面がもし来た場合に、小池知事にどのように対峙していくのか聞かせてください。
(区長)
自民と都民ファの方の意見の相違、あと小池知事との意見の相違、どちらにも多分共通していることは、私は今、江東区長であるということです。
先ほど申し上げた通り、やはり私が今何を大事にすべきかというと、当然それは区民の皆さんの現在そして未来にとって何が一番良いかということです。よって、例えば、どこの党派がどう言っているか、東京都がどう言っているかということではなく、あくまでも江東区民の皆さん、江東区として何が一番良いかということが判断基準になると思います。
【記者】(都政新報・岸)
今まさに新年度予算の策定作業に入っていると思うのですが、こちらに大久保区長カラーを反映させる事業があれば教えてください。
(区長)
そうですね、まさに予算案を今、審議中で、区長の突然の辞任ということで、今回、ある意味、骨格予算(首長・議員の選挙時期等の関係で、新規事業等にかかる政策的経費を抑え、人件費等、毎年固定的に支出される経常的経費を中心に編成された予算)が組まれていると認識しております。私が進めたい施策、防災、高齢者の方の支援、子育て支援、いくつかございますが、当初予算にどのような形で盛り込むか、時期等もございますので、そこはよく、これから、職員の皆さんと、また、議会の皆さんとも意見交換しながら、すぐやるべきものは今回の予算に何とか反映させ、時間をかけるべきものは、来年度の補正予算等も勘案しながら検討してまいりたいと思います。
【記者】(朝日・滝沢)
今、区議会開催中ですが、議会で、例えば議案の提出や、委員会への出席など、そのような予定はありますか。
(区長)
今のところ、今月20日の本会議でご挨拶する、それが初日と予定しております。
(滝沢)
例えば江東区版のパートナーシップ制度など、木村前区長が進めていた施策についてどのように取り組む予定か教えてください。
(区長)
はい。パートナーシップ条例については、今、議会で審議されていると聞いております。条例制定は私も賛成でございます。しかし、内容につきましては、議会でも議論がされていると承知しておりますので、そういったところを見ながら、どのような形がより皆さんのために良いか考えていきたいと思います。
木村前区長の進めてきた区政、もちろん、前に進んできた良い施策もあると思います。子育て真ん中(正しくは、「こどもまんなか」)ということで子育て支援に取り組んできた、また、区民の方々と意見交換をしてきたと認識しておりますので、そういった良い施策は反映させながら、ただ、色々と、今回このような混乱・停滞でございますので、見直すべき点については、しっかりと見直していきたいと思っております。
【記者】(東京・小形)
先ほど、木村前区長の進めてきたことについて、見直すべき点は見直すと仰りましたが、第5代・山﨑江東区長が進めてきたことも含め、見直すべき点、すぐに見直さなければならない点はどのようなところだとお考えですか。
(区長)
そうですね、木村区長も山﨑区長も、その時の判断で色々積み上げられた部分があると思います。ただ、やはり世の中、刻一刻と変わっていて、特に、ここのところは、ウクライナの情勢や気候変動など、そういった時代に追いついてない部分もあるのではないかと思っております。そのようなところを、まず、職員の方ともよく意見交換して、ここが足りない、ここはもう少し進めたほうが良いと、重点的に進めていきたいと思っております。
(小形)
具体的には、今、何か思い浮かぶことはないですか。
(区長)
この場で具体的に申し上げることは控えさせていただきます。
【記者】(日経・森岡)
有明や豊洲エリアの交通渋滞が、イベント開催時など、最近色々な施設などができた関係で酷くなっております。来年にかけて、ヴィーナスポート(正しくは、ヴィーナスフォート)の跡地に施設開館等、色々な混雑が予想されるのではないかと思います。千客万来施設が豊洲にもでき上がりますが、そういった様々な集客施設が今後できていく臨海部について、区としてどのような期待を持っていますか。また、あわせて交通面でどのような対策を考えているか教えてください。
(区長)
はい。まず臨海部については本当に皆さん、臨海部に行くと、あの景色にはすごく圧倒されますよね。海があって、高いビル群があって、本当にこれからの新しい街ということを感じられると思います。本当に、埋め立て地もこれから広がっていきますし、可能性やポテンシャルが高く、2020大会施設もあります。本当にこれから、色々な可能性があり、東京都もeSGプロジェクト(東京ベイeSGプロジェクト。50年・100年先まで見据えたベイエリアのまちづくり構想)を進めようとしていますし、本当に未来に繋がる、発展するエリアだと思っています。当然、まちの発展には、交通網が同時になくてはならず、すぐに何かハード的に通すということはなかなか難しいところがあるのですけれども、そういった交通網はもう当然セットで考えていかなくてはならないので、これから恐らく、技術の発展で様々な可能性もあると思います。自動運転の技術等も発展して、BRTもどんどん進めていく。そういった、色々な新しいやり方を模索しながら、まちづくりと交通網の発達、セットで進めていきたいと思っております。具体的に今の段階でこうだとはもちろん申し上げられませんが、当然そういったビッグイベントに合わせて、江東区の魅力を、来場した色々な方々にPRしていくことは、江東区にとって、とても良いセールスポイントになると思うので、そこはぜひ連携してやっていきたいと思います。
【記者】(都政新報・岸)
職員の方へのメッセージがあればお願いします。
(区長)
この間、まず区長不在の折、区政を支えた、大塚副区長、武越副区長には感謝を申し上げたいと思います。また、区役所の職員一人ひとりが、それぞれの担当部署で、また現場で、力を合わせて、何とか区長不在の間、江東区政を守ってきたと思っています。そのような職員の方々のこれまでの努力に報いるためにも、江東区長として、職員一丸となって新しい区政を築いていく。どうぞ一緒に新しい江東区政を創っていきましょう、そのように申し上げたいと思います。
3.区長としてのあり方に関する質疑応答
【記者】(都政新報・岸)
長い目で見て、どのような区長を目指したいですか。
(区長)
今回選挙戦を通じて、本当に区民の皆さん一人ひとりとお話をして、やはり江東区の未来を築いていく、それが本当に江東区政の役割だと思っております。高齢者の方がいつまでも安心して暮らし続けられる、そして、若い世代の方が安心して子育てができる、江東区の未来を創っていく。そのために、まずは安定した江東区政。区政を立て直すことに取り組んだその先には、江東区の未来があり、皆さんの笑顔が輝くと、選挙期間中申し上げておりました。本当に江東区のより良い未来、新しい未来、そのような未来を築けるような区長になりたいと思っております。
4.選挙戦等に関する質疑応答
【記者】(読売・大原)
今回の選挙戦は、どのように受け止めていますか。
(区長)
そうですね。本当に、恐らく、稀に見る短い選挙運動期間だったのではないかと思います。私、何せ初めてですので、比較はできないのですが、本当にその中で、知名度が全くない中で、ここまで、5万7,000人の区民の方にご支援いただいたということは、やはり私の声や思いを、区民の皆さんに届けてくださる仲間や、そして応援してくださる方々がいたからだと本当に思っております。小池知事も応援してくださいました。やはり1週間、そういった方々と、一緒に戦えたということは、私の中でも、大きな経験・財産でもあったと思っております。
(大原)
投票率が過去最低と言われています。その中で選ばれた区長というお立場ですが、その点に関してはいかがですか。
(区長)
そうですね。それは本当に、今回過去最低の投票率ということで、かつ、先ほど申し上げました通り、5万7,000人の方からご投票いただきましたが、当然、対立候補の方にも投票してくださった方がいる訳で、そのような意味では、今の江東区政に対する、皆さんの一種諦めの気持ち等、そういったところはすごく感じます。投票率が低いことについては、そのような皆さんの不信感の表れだと思いますし、今回当選したとは言っても、そういった方々の思いがあることを本当に、改めて強く受けとめて、これからなのだと。区民の皆さんの信頼を取り戻すことは本当にこれからで、やっとスタート地点に立たせてはいただきましたが、そういった選挙の現状、本当に重く認識しています。
(大原)
当選が決まった時、ご家族からはどのようなお話がありましたか。
(区長)
そうですね。当選のその場には、母と妹と娘が立ち会ってくれて。夫は、仕事の都合で同席できなかったのですが。元々、選挙に出る時も、家族は大変驚きながらも応援してくれて。今回、当選させていただき、やはり、そのことも、家族は大きな驚きを持って受けとめながらも、「本当にこれから頑張って、頑張って、お母さん」という感じでした。
(大原)
当選証書を受け取り、区長になった実感について教えてください。
(区長)
区長になる。そうですね。12時半に当選証書を、選挙管理委員会の方から頂いて、その後区役所に行き、職員の方に迎えていただき、区役所の中を通って区長室に入室して、本当に一歩一歩、これから、江東区民の皆さんのために働かなければならない。区役所には、歴代の区長の肖像が飾ってあるのですね。本当に今まで、区長の先輩方が築き、発展させてきた、そういったものを襷のように預かっていく、そしてもっとこれから江東区を発展させる、その責任と重み、そしてまたやりがいを強く感じました。
5.その他の質疑応答
【記者】(東京・井上)
区長は今、区内にひとり暮らしされていると思うのですけども、今後、ご家族で区内に住まわれる予定はございますか。
(区長)
そうですね。今後の生活のことはこれから考えますが、しっかり区政、舵取りをできるように、そういった態勢を考えていきたいと思います。
(井上)
4月の江東区長選で公選法違反事件の捜査が進んでいることに絡んでいる質問です。出馬会見の時に、大久保さんは、何よりクリーンな選挙が一番重要と、先ほど3つの約束の中でお話をされていました。ただ、一方で、クリーンでない公正でない方が、江東区議の中でいらっしゃったら、そのような方と一緒に選挙活動することはできないと仰ってもおりました。現実には、選挙期間中に、大久保陣営では、その買収事件で家宅捜索を受けた自民党の区議が、街頭に立って支援をしておりました。大久保さんが仰っていたことと矛盾すると思うのですが、お考えをお聞かせください。
(区長)
そうですね、私自身、申し上げた通り、クリーンで公正な選挙を掲げておりますので、今回の応援にあたっては、何より、安定した区政ということで、私の政策を応援してくださる方ということでお願いをしておりました。そういった家宅捜索を受けたという事実は、申し訳ありません、私のほうでは認識しておりませんが、もしそのような報道が事実であり、間違った行動をした方がいるとすれば、そういった方の応援を受けることは、今後は、有り得ないと思います。
(井上)
認識していなかったということですが、それは、区議の方がどういったことを、家宅捜索されたその区議ことを知らなかったということですか。
(区長)
そもそもその応援をお願いする時に、そういった公正でクリーンな政治選挙を目指すということで、党本部の方にはお願いをして、今回応援に入っておりますので、そういったご認識で各政党の方が応援体制を敷いてくれたと、私は認識しております。
【記者】(TOKYO MX・稲垣)
赤ちゃんポストについてですが、医療法人社団・モルゲンロートが、来年秋には江東区内に開設を目指すと、今、明言しています。ただ、区との協議は一切進んでない状況ですが、大久保さん自体はこの赤ちゃんポストの設置自体にどういう考えをお持ちですか。また、モルゲンロートとの話し合い等を今後やっていくつもりはありますか。
(区長)
赤ちゃんポストについては、九州でそういった例があって、実際にそこを活用する方がいることは私も認識しております。この問題は、そもそも、意図しない妊娠、出産をどう扱うか、非常に大きな問題だと思っております。出産だけではなくて、その生まれた後のお子さんの生活、そして、お母さんの状況を考えると、本来であれば、しっかりとそこは、国で制度化なり法制化なり、その場の対応ということではなくて、やはりしっかりとした制度でそういった問題に対処するべきだと思いますし、区政という立場で言えば、意図しない妊娠をした方をどう支えていくか、どう支援していくかということが、まずは求められる役割だと思っております。よって、そのような赤ちゃんポストを、区政として積極的に実施していくかどうかについては、本来の役割からすると、検討するべきじゃないかとは思います。
(稲垣)
モルゲンロートとの話し合いや協議の場はこれから設けていく方針ですか。
(区長)
そこはまだお話を聞いていないため、何とも言えないです。もしお話しがあれば、どういったお話しかということを聞いた上で判断することになると思います。
(稲垣)
大久保さん自体は、赤ちゃんポストの設置には慎重・反対・賛成?
(区長)
赤ちゃんポスト自体がどうかということと、それを江東区としてどうかということは別の問題かと私は思っています。赤ちゃんポストを必要とする方がいることはもちろん否定はしないのですが、それを区政として取り組むかどうかということについては、私としては、慎重に考えるべきではないかと思っております。
【記者】(日経・森岡)
選挙期間中の服装、緑のジャケット等、グリーンの服を、色々着られておりましたが、本日は、水色のジャケットのようなものを羽織っていらっしゃいますけども、何か服装にこだわりのポイント等あれば教えてください。
(区長)
そうですね。選挙期間中は”水辺と緑の江東区”ということで、緑を着ておりましたが、今日は改めて、心機一転ということも含め、「水」の部分で、ブルーのジャケットということで決意を表しました。
【記者】(東京・井上)
昨日、事務所には、小池知事が来ていましたが、その後、小池知事からかけられた言葉などがもしあれば教えてください。
(区長)
小池知事からは、「おめでとう」という言葉とあわせて、ただ、「これからがスタートなんだ」と。これからが本当に、江東区のために働く。本当に「ここがスタート地点で、ここからまた新しい気持ちで頑張りなさい」と、そういった言葉をかけていただきました。
(井上)
ジャケットはもうお返しになったのですか。
(区長)
はい。正確に言うと、まだ返してはおりません。返すために人に預けた、そういう状況。
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