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プレスルーム

報道発表資料

発表日:2024年2月9日

江東区に里帰りした「旧渋沢家住宅」 パネル展が開催中です!(2月18日まで)

増改築や数回の移築を経ても姿変わらぬ「表座敷」などの魅力を紹介

 「日本近代資本経済の父」と称され、今夏には新一万千札の肖像にもなる、渋沢栄一が暮らした建物の一部を取り入れた「旧渋沢家住宅」(令和2年に江東区指定有形文化財(建造物)に指定)の潮見への移築復原を受け、同住宅の文化財としての特徴などを紹介するパネル展が、深川東京モダン館(門前仲町1)で開催中です(2月18日まで。入場自由。無料)。

壁にかけられた旧渋沢家住宅外観の写真などを指さして解説する文化観光ガイドと、身を乗り出して写真を見る男女の利用客4名

 渋沢栄一は明治9年(1876)、36歳の時に深川福住町(現・永代2)に宅地を購入して転居し、深川邸を構え、その後、大工店の「清水屋」(現・清水建設)の二代目店主 二代清水喜助に邸宅の改修を依頼。明治11年(1878)に、旧渋沢家住宅の見どころでもある、木造2階建ての「表座敷」が竣工しました。

 本展では、旧渋沢家住宅を構成する、質実剛健なたたずまいの「表座敷」や、栄一の孫で日本銀行総裁も務めた敬三が増築した洋館などについて、平面図や移築復原後の写真が展示されており、邸宅独特の外観が生まれた背景などについても知ることができます。

復元した渋沢家住宅の写真。南側から撮影しており、和館、和洋折衷の建物、洋館がなだらかに連なり、前には庭園が広がる

(旧渋沢家住宅の南側の外観。「表座敷」や洋館などがなだらかに連なる独特な造り)

 邸宅の「表座敷」は、釘を使わず木を組み合わせて接合する伝統的な工法で和風に仕上げられています。一方、2階に続く黒柿を使用した階段は洋風の造りとなっており、2階客間の天井や床柱には神代杉や香木・ジンコウといった銘木が使用され、和風・洋風の美がうまく調和しています。

 また、昭和4~5年(1929~30)に敬三が手掛けた洋館の内部は、英国調のインテリアでまとめられ、ステンドグラスが用いられた玄関などが設けられています。

階段は黒に近いこげ茶で、光沢が出るほどに磨かれている。洋風のなめらかなデザイン。

2階客間。畳敷きで左側には庄司がはめこまれた窓が、右側には取っ手に房のついた襖があり、奥には床の間などがある。

(黒柿の階段(写真上)と表座敷の2階客間(写真下))

洋館の広間は右側に西洋式の大きな窓があり、左側の壁と暖炉(使用不可)は大理石でできている。床はフローリングで、照明は吊り下げ式。

(洋館の広間)

 戦後、旧渋沢家住宅は国有となり、大蔵大臣公邸・三田共用会議所として使用されました。やがて邸宅は老朽化し、一時は解体の話が上がるも、渋沢家の執事・秘書を務めた杉本行雄の願い出により払い下げが決定し、平成3年(1991)に青森県に移築されましたが、それから約30年の時を経て、渋沢栄一ゆかりの地である江東区に帰ってきました。

 取材日の8日、会場を訪れた男性は、「渋沢栄一が最初に住んだ深川邸と、移築復原後の旧渋沢家住宅の造りが大分違うことがわかった。移築された旧渋沢家住宅の実物を、早く見てみたい」と話しました。

 

【パネル展「江東区指定有形文化財(建造物) 旧渋沢家住宅」】

会期:2024年2月8日(木曜日)から2024年2月18日(日曜日)まで

時間:午前10時から午後6時まで(金曜日・土曜日は午後7時まで)

休館:2月13日(火曜日)

場所:深川東京モダン館2階(江東区門前仲町1-19-15) 

最寄り駅:東京メトロ東西線・都営地下鉄大江戸線「門前仲町」駅3番・6番出口より徒歩3分

関連リンク

パネル展「旧渋沢家住宅」

https://www.city.koto.lg.jp/103020/shibusawapaneru.html

お問い合わせ

地域振興部 文化観光課 文化財係 窓口:区役所4階32番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-9819

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