○江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付要綱

令和5年4月1日

5江こ保第2250号

(目的)

第1条 この要綱は、人工呼吸器を装着している児童その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある児童(以下「医療的ケア児」という。)が、保育所等の利用を希望する場合に、保育所等における受入体制を整備するため、保育所等を運営する事業者に対し、当該保育所等の体制の整備に要する費用の一部を補助することにより、医療的ケア児の地域生活支援の向上に資することを目的とする。

(補助対象者)

第2条 補助対象者は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に基づき江東区(以下「区」という。)が指定管理者に管理を行わせる保育所又は次に掲げる国若しくは地方公共団体以外の者が設置した区内に所在する保育所若しくは保育施設若しくは区内で実施する事業(以下これらを「保育所等」という。)を運営する事業者とする。

(1) 子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号)第31条第1項の規定により区の確認を受けた次のいずれかの施設

 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第39条第1項に規定する保育所

 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成18年法律第77号)第2条第6項に規定する認定こども園

(2) 子ども・子育て支援法第43条第1項の規定により区の確認を受けた児童福祉法第6条の3第10項に規定する小規模保育事業

(補助対象事業)

第3条 補助対象事業は、補助対象者が実施する次に掲げる事業(以下「補助事業」という。)とする。

(1) 医療的ケア児の受入れを行う保育所等に、医療機関との連携の下、対象児童(子ども・子育て支援法第19条各号に掲げる小学校就学前子どもに該当する医療的ケア児で、集団保育が可能であると区長が認める児童をいう。)の医療的ケアに従事する看護師、保健師又は助産師の資格を有する者(以下「看護師等」という。)を配置し、医療的ケアを実施する事業。この場合において、当該職員は、医療的ケア児の受入れを行うために配置する職員であることから、原則として、補助事業の実施年度以後に、新たに医療的ケアに従事する職員として配置した者に限ることとする(ただし、既に配置されている職員であっても、医療的ケアに従事する職員として配置されていると認められる場合を除く。)なお、医療機関等において雇い上げた看護師等を保育所等に派遣する方法も可能とする。

(2) 医療的ケア児の受入れを行う保育所等において、保育士等が認定特定行為業務従事者となるために必要な知識及び技能を修得するための研修その他保育士等及び看護師等が医療的ケア児の保育に必要となる知識及び技術の習得、維持及び向上を図る研修の受講を支援する次に掲げる取組を実施する事業。

 保育士等及び看護師等の研修の受講に係る費用の補助

 保育士等及び看護師等の研修の受講に係る代替職員の配置に要する費用の補助(ただし、子どものための教育・保育給付交付金において給付の対象となる保育士1人当たり年間3日分の費用を除く。)

(3) 医療的ケア児の受入れを行う保育所等において、派遣された看護師等を補助し、医療的ケア児の保育を行う保育士等の加配を行う事業。

(補助対象経費)

第4条 補助対象経費は、保育所等が補助事業を実施するために必要な経費のうち、次に掲げる経費とする。

(1) 医療的ケアを行う看護師等の配置に係る給与その他の費用

(2) 医療的ケア児の保育を行う保育補助者の配置に係る給与その他の費用

(3) 医療的ケア児の保育に関する職員の研修に係る費用

(4) 医療的ケア児の保育に必要な設備の改修等に係る費用

(補助金の額)

第5条 補助金の額は、別表に定める補助基準額又は補助対象経費の実支出額から寄附金その他の収入額を控除した額のうち、いずれか少ない額とし、予算の範囲内で交付する。

2 補助金の額は1,000円単位とし、1,000円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てる。

(交付申請)

第6条 補助金の交付を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付申請書(別記第1号様式)に、交付申請額の積算資料その他区長が必要と認める書類を添えて、区長に申請するものとする。

(交付決定)

第7条 区長は、前条の規定による申請があったときは、その内容を審査し、適当と認めるときは江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付決定通知書(別記第2号様式)により、不適当と認めるときは江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付申請却下通知書(別記第3号様式)により、速やかに申請者に通知する。

2 区長は、前項の交付決定に際し、必要な条件を付するものとする。

(取下げ)

第8条 前条の規定により補助金の交付決定を受けた者(以下「補助事業者」という。)は、補助金の交付決定の内容又はこれに付された条件に対して不服があり、補助金の交付申請を取り下げようとするときは、交付決定の通知を受けた日から14日以内に、その旨を記載した書面を区長に提出するものとする。

(変更等の申請)

第9条 補助事業者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、速やかに江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付決定変更等承認申請書(別記第4号様式。以下「変更申請書」という。)により区長に申請し、その承認を得なければならない。

(1) 補助事業の内容を著しく変更しようとするとき。

(2) 補助事業を中止し、又は廃止しようとするとき。

(変更等の承認)

第10条 区長は、変更申請書の提出があったときは、その内容を審査し、適当と認めるときは江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付決定変更等承認通知書(別記第5号様式)により、不適当と認めるときは江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付決定変更等不承認通知書(別記第6号様式)により、補助事業者に通知する。

(実績報告)

第11条 補助事業者は、当該年度の実績を、区長が別に定める期日までに江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金実績報告書(別記第7号様式)に、別表の右欄に掲げる添付書類を添えて、区長に報告しなければならない。

(額の確定)

第12条 区長は、前条の規定による実績報告を受けた場合において、その内容の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、当該報告に係る補助事業の成果がこの交付決定の内容及びこれに付した条件に適合するものと認めるときは、交付すべき補助金の額を確定し、江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付額確定通知書(別記第8号様式)により、補助事業者に通知する。

(補助金の請求及び交付)

第13条 前条の規定により補助金の額の確定を受けた補助事業者は、江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付請求書(別記第9号様式)により、区長に補助金を請求するものとする。

2 区長は、前項の規定により補助金の請求を受けたときは、当該補助事業者に対し、速やかに補助金を支払う。

(是正のための措置)

第14条 区長は、第12条の規定による審査及び現地調査等の結果、補助事業が補助金の交付決定の内容又はこれに付した条件に従って遂行されていないと認めるときは、補助事業者に対し、これらに適合させるための措置をとるべきことを命ずることができる。

2 第11条の規定は、前項の規定による命令により補助事業者が必要な措置をした場合について準用する。

(交付決定の取消し)

第15条 区長は、補助事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、補助金の交付決定の全部又は一部を取り消すことができる。

(1) 偽りその他不正な手段により補助金の交付を受けたとき。

(2) 補助金を他の目的に使用したとき。

(3) 補助金の交付決定の内容若しくはこれに付した条件又は法令に違反したとき。

2 区長は、前項の規定により補助金の交付決定の全部又は一部を取り消したときは、江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付決定取消通知書(別記第10号様式)により、補助事業者に通知する。

(補助金の返還)

第16条 区長は、前条の規定により補助金の交付決定の全部又は一部を取り消した場合において、当該取消しに係る部分に関し、既に補助事業者に補助金を交付しているときは、期限を定めてその返還を命じなければならない。

2 前項の規定による補助金の返還に係る違約加算金及び延滞金の取扱いについては、江東区補助金等交付事務規則(平成20年3月江東区規則第24号)に定めるところによる。

(消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額の確定に伴う報告)

第17条 補助事業者は、補助事業完了後に消費税及び地方消費税の申告により当該補助金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額(補助対象経費に含まれる消費税及び地方消費税相当額のうち、消費税法(昭和63年法律第108号)の規定により仕入れに係る消費税額として控除できる部分の金額及び当該金額に地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による地方消費税の税率を乗じて得た額の合計額に補助対象経費に占める補助金の割合を乗じて得た額をいう。)が確定した場合は、速やかに消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額報告書(別記第11号様式)に確定申告書の写し等確定した仕入控除税額の積算内訳が分かる資料を添えて、区長に報告するものとする。

2 区長は、前項の規定による報告があった場合は、当該仕入控除税額の全部又は一部を返還させることができる。

(財産処分の制限)

第18条 補助事業者は、補助事業により取得し、又は効用を増加した財産を補助金の交付の目的及び条件に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供しようとするときは、あらかじめ区長の承認を得なければならない。ただし、補助事業により取得し、又は効用を増加した後、別に区長が定める期間を経過した場合には、この限りでない。

(関係書類の整理保存)

第19条 補助事業者は、補助事業に係る収支の事実を明らかにした帳簿を備え、当該収支に係る証拠書類を整理し、かつ、当該帳簿及び証拠書類を当該補助事業が完了した日(補助事業の中止又は廃止の承認を得た場合にあっては、その承認を得た日)の属する会計年度の終了後5年間保存しなければならない。

(委任)

第20条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、こども未来部長が別に定める。

(施行期日)

1 この規程は、決定の日から施行する。

(経過措置)

2 この規程の施行の際、この規程による改正前の江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付要綱の別記様式による用紙で、現に残存するものは、所要の修正を加え、なお使用することができる。

別表(第5条、第11条関係)

補助対象経費

補助基準額

添付書類

医療的ケアを行う看護師等の配置に係る給与その他の費用

1施設当たり 年額6,030,960円

※ ただし、2名以上の医療的ケア児の受入れが見込まれる保育所等において、看護師等を複数配置している場合は、6,030,960円を加算する。加えて、3名以上の医療的ケア児の受入れが見込まれる保育所等において、看護師等を3名以上配置している場合は、医療的ケアスコア(注)に応じた看護師数を上限に、1名当たり6,030,960円を加算する。

当該看護師等に対する給料等の支払が確認できる書類、契約書等の写し

医療的ケア児の保育を行う保育補助者の配置に係る給与その他の費用

1施設当たり 年額2,232,000円

当該保育補助者に対する給料等の支払が確認できる書類、契約書等の写し

医療的ケア児の保育に関する職員の研修に係る費用

1施設当たり 年額300,000円

契約書、領収書等の写し

医療的ケア児の保育に必要な設備の改修等に係る費用

1施設当たり 年額1,029,000円

契約書、領収書等の写し

(注)医療的ケアスコアとは、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課発出の「医療的ケアを必要とする障害児への支援に係る報酬の取扱いについて」(「令和3年度報酬改定における医療的ケア児に係る報酬(児童発達支援及び放課後等デイサービス)の取扱い等について」(令和3年3月23日付事務連絡)の別紙2)に規定のとおりとする。

別記第1号様式(第6条関係)

 略

別記第2号様式(第7条関係)

 略

別記第3号様式(第7条関係)

 略

別記第4号様式(第9条関係)

 略

別記第5号様式(第10条関係)

 略

別記第6号様式(第10条関係)

 略

別記第7号様式(第11条関係)

 略

別記第8号様式(第12条関係)

 略

別記第9号様式(第13条関係)

 略

別記第10号様式(第15条関係)

 略

別記第11号様式(第17条関係)

 略

江東区医療的ケア児保育支援事業費補助金交付要綱

令和5年4月1日 江こ保第2250号

(令和6年4月1日施行)