○江東区大規模建築物に係る建築計画の早期周知に関する指導要綱

平成26年6月25日

26江都調第381号

(目的)

第1条 この要綱は、区長が区内において大規模建築物を建築しようとする建築主に対し、当該建築に係る計画を早期に公表するよう指導することにより、良好な近隣関係を保持し、もって地域における健全な生活環境の維持及び向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 大規模建築物 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物であって、建築物の高さが10メートルを超え、及び延べ面積が10,000平方メートルを超えるもの

(2) 延べ面積 建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第2条第1項第4号に規定する延べ面積をいう。

(3) 建築物の高さ 建築基準法施行令第2条第1項第6号に規定する建築物の高さをいう。

(4) 建築主 大規模建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。

(5) 近隣関係住民 次に掲げる者をいう。

 建築主が計画する大規模建築物の敷地境界線から当該建築物の高さの2倍の水平距離の範囲内にある土地又は建築物に関して権利を有する者及び当該範囲内に居住する者

 当該大規模建築物による電波障害の影響を著しく受けると認められる者

(6) 隣接関係住民 近隣関係住民のうち、当該大規模建築物の敷地境界線から当該建築物の高さと等しい水平距離の範囲内に居住する者をいう。

(区長の責務)

第3条 区長は、建築主に対し、近隣関係住民に建築計画を分かりやすく説明するよう求めることにより、建築主と近隣関係住民双方が十分な理解を得られるよう努め、もって良好な近隣関係を保持し、地域における健全な生活環境の維持及び向上を図るものとする。

(建築主の責務)

第4条 建築主は、自らが計画している大規模建築物の存する地域の特性を把握し、周辺の生活環境に配慮した建築計画を作成するとともに、近隣関係住民に当該建築計画を早期に周知し、十分な理解を得られるよう努めるものとする。

(標識の設置)

第5条 区長は、建築主が大規模建築物を建築しようとするときは、近隣関係住民に建築計画の周知を図るため、当該建築敷地の見やすい場所に建築計画のお知らせ(別記第1号様式。以下「標識」という。)を設置するよう指導するものとする。

2 標識の大きさは、縦横それぞれ90センチメートル以上とし、標識は、建築敷地の道路に接する部分(建築敷地が2以上の道路に接するときは、それぞれの道路に接する部分)に、地面から標識の下端までの高さがおおむね1メートルになるように設置するものとする。

3 建築主は、標識の設置に当たっては、風雨等により容易に破損又は倒壊しない方法で設置するとともに、設置期間中に記載事項が不鮮明にならないよう維持管理するものとする。

(標識の設置期間)

第6条 標識の設置期間は、東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例(昭和53年東京都条例第64号。以下「都条例」という。)第5条第1項の規定に基づく標識(以下「東京都標識」という。)を設置しようとする日の遅くとも60日前から東京都標識を設置しようとする日の前日までの間とする。

(標識の設置届)

第7条 区長は、建築主が第5条第1項の規定により標識を設置したときは、建築計画のお知らせ標識設置届(別記第2号様式)により、標識設置の日(以下「標識設置日」という。)から起算して7日以内に届け出させるものとする。

2 建築主は、前項の規定による届出を行う際に、次に定める事項を記載した建築計画書を併せて区長に提出するものとする。

(1) 大規模建築物の敷地の形態及び規模、敷地内における大規模建築物の位置並びに付近の建築物の位置の概要

(2) 大規模建築物の規模、構造及び用途

(3) 大規模建築物の建築に係る工期

(4) 大規模建築物の管理方法及び運営方法

(5) 前各号に掲げるもののほか、区長が必要と認める事項

3 前項の建築計画書には、日照又は採光阻害、プライバシー侵害その他の生活環境配慮事項の中から当該建築計画の存する地域の実情を考慮して作成した生活環境配慮に関する説明資料を添付するものとする。

(説明会の開催等)

第8条 区長は、建築主が第5条第1項の規定により標識を設置したときは、標識設置日から起算して15日以内に説明会を開催し、隣接関係住民に対し当該建築計画について説明するよう指導するものとする。

2 建築主は、前項の規定による説明を行うに当たっては、あらかじめ区長と協議し、説明会の開催日時、場所その他説明会の開催に必要な事項を定め、当該開催日の5日前までに、掲示、開催通知の配布等の方法により隣接関係住民に周知するものとする。

3 第1項の規定にかかわらず、建築主は、近隣関係住民からの申出があったときは、建築計画について、説明会の開催又は戸別訪問により、説明をするものとする。

4 建築主(法人にあっては、その代表者又は従業者)は、第1項又は前項の規定により説明会を行うときは、当該説明会に出席するものとする。

5 第2項の規定は、第3項の規定により説明会を開催する場合について準用する。

(説明会等の報告)

第9条 区長は、建築主が前条第1項又は第3項の規定により説明会又は戸別訪問を行ったときは、標識設置日から起算して30日以内に、説明会等報告書(別記第3号様式)に次に掲げる書類を添えて、報告させるものとする。

(1) 説明会会議録(別記第4号様式)

(2) 説明会の開催通知書及び説明会の開催通知書を配布した近隣関係住民の名簿(別記第5号様式)

(3) 説明会出席者名簿の原本

(4) 説明した近隣関係住民の名簿(別記第6号様式。戸別訪問を行った場合に限る。)

(5) 説明会又は戸別訪問で使用した資料

(適用除外)

第10条 区長は、生活環境への影響が少ないと認められる地域において建築が計画される大規模建築物については、建築主との協議により、この要綱の対象としないことができる。

2 区長は、建築主が前項の規定に基づき適用の除外を求める場合は、適用除外協議書(別記第7号様式)を提出させ、建築主と協議を行うものとする。

(委任)

第11条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、都市整備部長が別に定める。

(施行期日)

1 この要綱は、平成26年7月1日から施行する。

(経過措置)

2 この要綱の施行の際現に都条例の規定に基づく標識の設置を行っている建築計画については、この要綱は適用しない。

別記第1号様式(第5条関係)

 略

別記第2号様式(第7条関係)

 略

別記第3号様式(第9条関係)

 略

別記第4号様式(第9条関係)

 略

別記第5号様式(第9条関係)

 略

別記第6号様式(第9条関係)

 略

別記第7号様式(第10条関係)

 略

江東区大規模建築物に係る建築計画の早期周知に関する指導要綱

平成26年6月25日 江都調第381号

(平成26年7月1日施行)