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更新日:2022年4月1日

区長と話そう!こうと~く(令和4年3月10日実施)

日時
令和4年3月10日(木曜日)18時30分~19時30分

場所
江東区防災センター4階災害対策本部室

参加者(敬称略)
・簱浩志(澁澤倉庫株式会社執行役員総務部長)
・今木繁行(清水建設株式会社代表取締役副社長)
・鈴木健之(東京商工会議所江東支部会長)
・秋山利裕(江東区観光協会理事長)
・龍澤潤(江東区観光協会(深川東京モダン館管理事務所副所長))

テーマ
渋沢栄一の功績と精神を江東区のまちづくりに活かしていくために

区側出席者
区長、政策経営部長、広報広聴課長、文化観光課長

概要
以下のとおり

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区長あいさつ

【区長】

区民の皆様、こんにちは。江東区長の山﨑孝明でございます。今日のテーマは、「渋沢栄一の功績と精神を江東区のまちづくりに活かしていくために」というテーマで、お客様をお招きいたしました。

渋沢栄一は深川区会議員を務めていただいて、初代の議長を務め、そして、教育会の会長をお務めいただきました。そうしたことで、江東区とは大変深いつながり、縁がございます。先だってNHKの大河ドラマ「青天を衝け」で、大変たくさんの方がご覧いただいたと思いますけれども、令和6年に一万円札が新しくなりますが、渋沢栄一が登場するわけであります。また、その前には渋沢栄一の邸宅を、移築するというプロジェクトが今、すすんでおります。その渋沢栄一の功績をたたえながら、また、その生き方、考え方、それを学びながら、江東のまちづくりに活かしていきたいと思っております。

それでは、ご出席の皆様から自己紹介を兼ねて、渋沢栄一との関わりについてお話をしていただきたいと思います。

日本近代史に大きな足跡を残し、江東区とも深いつながりのある渋沢栄一との関わり

【区長】

簱さん、よろしくお願いいたします。

【簱】

弊社は、渋沢栄一翁を創業者として、明治30年、1897年に創業されました。商業の発展には、物流、特に近代的な倉庫業が必要という強い信念を持っていた栄一翁は水運にすぐれた深川の地、ここに建つ自邸の蔵を活用して、澁澤倉庫部、現在の澁澤倉庫株式会社を創業させたわけでございます。澁澤倉庫は渋沢家の家業として始まったという、特別な創業を持つ会社でございます。

【区長】

家業として、作ったのは澁澤倉庫だけですか?ほかにもあるんですか?

【簱】

聞いてる中では弊社だけだと思います。

【区長】

そうですか。それが今日まで永続して続いていらっしゃることは大変なことですよね。はい、ありがとうございました。次に、今木さんどうぞ。

【今木】

当社がですね、渋沢栄一翁の知遇を得ましたのは、二代目の清水喜助の時代であります。きっかけは明治5年に当社の二代目の清水喜助が三井組ハウス、のちの第一国立銀行の建築を通して、そういった知遇を得ました。弊社の二代目喜助の、進取の精神とその技量を高く評価をいただきまして、ご自身の邸宅、後の渋沢邸、その建築を任せていただくことになります。三代目の満之助の遺言がございます。家事一切をあげて日頃尊敬する渋沢栄一陛下に指揮を受けるようにということです。そういった遺言がございまして、それをもとに渋沢翁を相談役に迎えたわけであります。以後、30年にわたりまして、弊社の相談役としてご指導を仰ぐわけでありまして、正直と親切を第一にということで、いわば「論語と算盤」、そういったご指導を受けたということであります。

【区長】

ありがとうございます。鈴木さん、どうぞ。

【鈴木】

今は商工会議所という名前ですが、できた当時は商法会議所と言いまして、明治11年にできております。当初は欧米列強の貿易に関する不平等な条約の撤廃を目指して明治政府から商人の世論形成のために組織を作り、渋沢栄一さんに相談しました。渋沢栄一さんはこれを日本の実業界の地位向上のチャンスということでとらえて、大倉喜八郎を初めとして、七名の発起人とともに東京商法会議所を設立し、初代の会頭になられました。

【区長】

それが現在の東京商工会議所として、続いて今日あるわけですよね。ありがとうございます。秋山さんどうぞ。

【秋山】

はい。江東区観光協会は、平成25年に設立いたしましたので、渋沢栄一さんとは直接の繋がりというものはないんですけども、先ほど区長のお話にございましたように、江東区には大蔵省を辞められて33年後ですか、36歳ぐらいから12年間、お住まいになられたということです。先ほど鈴木さんのお話もありましたけども、まさに商売を商業の発展のために、江東区でそうされたということだと思います。このたび、本当に住宅が戻ってくるということで、非常に新しい観光資源が生まれますので、非常に楽しみにしているところでございます。

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【区長】

はい、ありがとうございます。龍澤さん、どうぞ。

【龍澤】

私は建物の管理もそうなのですが、今まで学芸員の経験等もありまして、江東区の歴史等を掘り起こしながら観光資源地域資源に資するような研究活動なども行っています。例えばすぐそばにある尾高橋、一番初めにかかったのが震災の直前なんですが、このときに渡り初めにも、渋沢栄一さん自らが参加しております。尾高次郎さんが、早く亡くなってしまったので、そのご遺族と一緒に、実は橋の渡り初めをしているということなのです。かなり調べていくと、区内には渋沢栄一さんの痕跡が残っているので、そういったことを少しずつ拾い上げながら、皆さんに知っていただこうかなということで、今回来た次第です。よろしくお願いします。

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【区長】

いや尾高橋はうちのすぐそばでね。

【龍澤】

そうですよね。

【区長】

江東区は、大変な渋沢栄一との繋がりがいっぱいあるのだけれど、今まで宣伝してなかったっていうか、取り上げてなかったというか。みんな知らない。この機に何とか渋沢栄一の功績や人物だとか、そういったものを多くの人に知ってもらいたいなあって、思ってるんです。

渋沢栄一に関する取り組み

【区長】

渋沢栄一のいろんなお話があるわけですが、それを今後受け継いで、今、我々はどうすべきか。鈴木さんからどうぞ。

【鈴木】

東京商工会議所全体の取り組みといたしましては2019年に関係する自治体、各団体と「渋沢栄一翁の顕彰に関する包括連携協定」を締結させていただきまして、江東区にも2021年に加盟していただき、同年4月に、8者の首脳会談を行ったということになっております。また、東京タワーライトアップや展示会のほか、渋沢栄一の地域物産展、また大河ドラマ青天を衝けのクロージングイベントなど、渋沢栄一に関するセミナー、シンポジウム、視察会などを数多く実施いたしたところでございます。できるだけ渋沢栄一さんを知ってもらおうということでやっているところでございます。

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【区長】

観光協会ではどうですか。これからの取り組みとしては。

【秋山】

観光協会は昨年来、大河ドラマもやってるということもございまして、文化観光ガイドさんに案内していただいて、まち歩きツアーですとか、それからクルーズツアーというようなことを実施して参りました。またそのほかにも、板橋区と連携して、物産展をやったり、区の方と一緒に企画、展示みたいなものもやって参りました。区内外の方にも来ていただいて、そういった歴史を知り、また渋沢栄一さんのいろんな知識を深めていただけたらありがたいなと思ってます。

【区長】

ゆかりの地がね、調べれば、かなり江東区があるんですよね。そういうのをやっぱり観光ガイドさんなんかに頑張ってもらって、そして多くの人がまち歩きをしてもらってね。そうするといいなと思ってるんですが、ぜひ一つ、観光協会頑張ってください。お願いします。龍澤さんどうですか。

【龍澤】

モダン館単体としては、昨年、渋沢栄一さん長男の篤二さん、写真が非常に趣味だったんですね。実はこの写真の中に、関東大震災以前の深川の様子とかが写ってる写真なんかも、ちらほら出てくるものですから、渋沢篤二が映した深川という企画展を11月に開催しましたし、あと今区役所の方で、プロジェクトチームを作って渋沢栄一さんを盛り上げるような取り組みを図っていく中で、今後もそういった形でアピールできるようなものが見つかればと思っております。

【区長】

それでは、簱さんどうですか、これからの取り組みについて。

【簱】

創業者である栄一翁の精神っていうところは受け継いでいかなければならないと思っております。それを実践し続けること、永続する使命というものを、企業スローガンとして、これからも社業に邁進していきたいと考えております。その他には創業120年を記念して、本社の中に澁澤倉庫史料室というものを作りまして、当社の歴史のほかに、創業に深く関わった、栄一翁の功績を紹介する部屋も用意してあります。ただこれ、非常に残念なんですが、一般非公開という形にはなっております。この他には、江東区の文化観光ガイドさんのフォローアップ研修で、年に1回なのですが、その史料室を見ていただいたり、会社の説明をさせていただいたり、あとは中川船番所資料館ですとか、古石場文化センター等に展示会等に資料を提供させていただいたり、あとは、明治小学校の生徒さんを対象に栄一翁と当社の関わりについて、当社の紹介ですとか、栄一翁の社会事業への貢献、そういったことのお話をさせていただいたりしております。

【区長】

明治だけじゃなくてほかの学校もたのみますよ。はい。今木さんどうぞ。

【今木】

渋沢邸は明治の11年、ここにおられます澁澤倉庫様の本社ビルのところに建てられまして、木造二階建てということで表座敷が母体となっております。平成30年に当社が建物を譲り受けまして、江東区の潮見に移築を行っているわけであります。当社は今、潮見の2丁目まさに駅前に、仮称ですけども潮見イノベーションセンターというイノベーションを拠点とする建築をしておりまして、その中に渋沢邸を移築をするということで、今、工事をしております。竣工は来年の春ということであと1年ということであります。移築後は江東区の文化財に指定をいただく予定であります。渋沢翁が家族と一緒に過ごした貴重な建物でありますし、現存している建物としては唯一のものであります。震災、それから戦災、それと解体危機もあったかもわかりません。そういったものを乗り越えまして、ようやく江東区に戻ってきた。奇跡の建物だと思っております。

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【区長】

イノベーションセンターというそうですが、そこに渋沢邸を移築してくださるということは、区にとっても大変縁が深いし、また、後々江東区の財産となってね、これを残していきたいなと思ってまして。大変待ち遠しいですよ。でき上がるのがね。はい。

渋沢栄一の功績や精神を江東区のまちづくりに活かすための提案

【区長】

いろいろお話を聞いてきましたけれども、福祉の方にも一生懸命力を注いで、そういった意味でも、この考え方、生き方を我々は学んでいきたいなと思ってます。渋沢栄一の考え方生き方を今度は江東区のこのまちづくりにどう生かしていったらいいだろうか。この観点からお話をいただきたいんですが、いかがでしょう、簱さん。

【簱】

自邸内にあった、福住稲荷神社が現存するということ等、その他にも調べればいっぱい出てくるとは思うのですが、そういったものが現存するっていうことは結構環境としては、整っているんではないかと思います。当社の本社には、その史料室みたいなものもございますけれども、ちょっと自由にはお入りいただけないんですけれども、観光協会さんを通じてご相談いただければ、可能な範囲でまた協力させていただきたいと思っております。

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【区長】

まちづくりに対していかがですか今木さん、どう生かしていくかというような観点からお話いただけますか。

【今木】

イノベーションセンターをつくることによって、私ども、渋沢邸もそこに移築をしますので、渋沢翁の情報の発信の拠点としてイノベーションセンターを使っていきたいと思っています。あとイノベーションセンターには約200人ぐらい入る小ホールを設けます。江東区と連携をさせていただいて旧渋沢家住宅に関するイベントであったり、渋沢翁に関するイベント、そういったものをやらしていただければなと思っています。今回、豊洲にも新しいスマートシティということで、都市型道の駅「豊洲道の駅」という、人が集まる場所を作っていきます。ですから、イノベーションセンター、豊洲道の駅、技術研究所、それから木工所、この四つをきちっと連携させて、渋沢翁の情報発信をして、江東区のまちづくりに貢献をさせていただければなと思います。

【区長】

はい、ありがとうございます。ぜひ、お願いいたします。鈴木さんどうぞ。

【鈴木】

まちづくりに関してなのですが、アイデアとしては、一つは、渋沢栄一さんの功績や精神を広く発信するための何かデジタルツール的なものを作ってはいかがかなと感じております。また、今日お集まりいただいた皆様を始め、関係する企業や団体と一緒に連携をして、オール江東という形で進めていければいいのかなと思っておるところでございます。

【区長】

龍澤さんどうですか。

【龍澤】

渋沢栄一さん自体を知っていただくということと並行して、やはりそういった歴史の掘り起こし、その上でどういう事業で活用していくか、これが一番遠いようで近道なのかなという気もしております。

【区長】

はい、ありがとうございます。秋山さん、どうぞ。

【秋山】

先ほど来お話出てますように、ゆかりの企業さんもたくさんございますし、そういった商工会議所さんもおられるし、そういったところを観光協会が中心になってネットワークを組んでいくと。またガイドさんにもいろいろ勉強していただいて渋沢栄一さんの見学をするなら江東区行かなきゃってなってくればうれしいかなと思いますし、それから江東区の方でも、先ほど鈴木さんの話じゃないですけどもデジタル化ということで、ARで、拡張現実を表したそういう説明版みたいのも、あちこちに設置していただけるという話もございますので、そういったものをまたPRしていきたいなと思っております。

【区長】

はい、ありがとうございます。

閉会挨拶

【区長】

今お話のあったように、名板を置くとか、記念碑を立てるとか、それと同時に、来年は邸宅が移築される、再来年は1万円札に渋沢栄一が登場する。大変なこの一つの流れもあるわけですから、ぜひひとつ皆さんのお力を借りて、うちの観光協会も、或いは文化コミュニティ財団も、或いは文化観光課もみんなで頑張って、このいい機会ですから、もう一度、渋沢栄一をよみがえらせたいというふうに思ってますので、ぜひひとつご協力をいただきたいと思います。どうもありがとうございました。

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お問い合わせ

政策経営部 広報広聴課 広聴相談係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-2364

ファックス:03-3647-9635

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