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更新日:2017年1月19日

区長と話そう!こうと~く 平成23年7月7日実施

  • 日時
    平成23年7月7日(木曜日)14時~15時
  • 会場
    江東区防災センター(江東区東陽4-11-28)
  • 参加者
    主任児童委員(14名)
    横田雅子さん(10年目)
    内野佳代子さん(1年目)
    神保 緑さん(4年目)
    目黒欣子さん(10年目)
    安藤めみ子さん(7年目)
    葛西なおみさん(4年目)
    本間正子さん(10年目)
    香取正子さん(10年目)
    眞貝裕利子さん(18年目)
    佐藤 薫さん(7年目)
    北島千絵さん(4年目)
    堀 悦子さん(18年目)
    中島雄三さん(18年目)
    田中弘子さん(1年目)
  • テーマ
    主任児童委員を迎えて
  • 区側出席者
    区長、政策経営部長、子育て支援課長、広報広聴課長
  • 概要
    以下のとおり

多くの方に参加いただきました

多くの方に参加いただきました

1 区長あいさつ

【区長】
皆さんこんにちは。お暑い中、ご参加いただきありがとうございます。
今回主任児童委員の皆さんとお話しして、私も勉強する、そして皆さんの声を聞いてそれを区政に反映させていく、そういう会でございます。
児童福祉について、今様々な問題が発生していますが、そうした課題に対してお手伝いいただいている、特にこどもたちをしっかり育てていくという我々大人の責任を果たしていくためにご努力をいただいている皆さんですから、これから十分活躍できるようにご意見を聞いて、バックアップできるところはより一層力を入れていかなければならないと思っております。
今日は遠慮なく、固くならないで、思ったことをご発言いただきたいと思います。

2 初めて主任児童委員として活動したときの感想

【区長】
経験年数が新しい人、長い人といらっしゃって、主任児童委員の方は非常に難しい立場で仕事をされています。
初めて主任児童委員として行ったときの感想を教えてください。
【眞貝さん】
私は主任児童委員になったとたん、学校からこどもが登校しない、先生が家庭訪問しても誰にも会えないということで近くなので見に行ってください、ということでしたので行きました。
地域の民生委員の方に相談しましたら、「あなたが行ってください」と言われまして。どういうお宅か分かりませんでしたが1人で行きましたが、マンションの階段を上がるとき、ドキドキしたのを覚えています。
主任児童委員の研修を受ける前だったので驚いたのですが、本当にマンションの階段を上がるときのドキドキは、忘れないですね。
【田中さん】
着任して間もない頃に、墨田の児童相談所に行って話しを聞いてもらえませんかという依頼を受けまして、何もわからず、心臓がドキドキする中をまいりました。
どんな感じなんだろうと思って部屋に入りましたら、区の関係課の方や保健師さんなどいろいろな方がいまして、一つのケースのために知恵を出し合って、どうすればベストかということを親身に話し合っていて、その中に私が関わってやっていくんだな、ということを改めて感じ、すごく感動したという覚えがあります。

3 主任児童委員の活動について

いろいろな話をお聞きしました

いろいろな話をお聞きしました

【区長】
保護者からはどのような相談がありますか。香取さんは長いですよね。
【香取さん】
もう10年目になりますけど、直接保護者や学校からですと、不登校の相談はありますが、それよりも児童相談所からの相談が多くて、アパートやマンションから赤ちゃんの泣き声が夜9時くらいになると聞こえるので、1週間の見守りをお願いしますとか。民生委員の方と連携してその時間に下から眺めたりしていますが、赤ちゃんが眠るのにぐずっているんですよというお返事がくると安心したりしている状態です。

【中島さん】
保健所等に出向いてお仕事しているときは相談を受けますが、地域にいて相談を受けることは非常に少ないです。保護者から見ると主任児童委員としての認知度は非常に低いと思います。
学校でも、この4、5年主任児童委員ということが分かってきて、不登校のことなどでたまに相談は受けますが、その場合自分だけでは解決ができないので、学校や児童相談所などと連携して解決するように図っています。
【区長】
認知度が低いというのは、少し問題ですね。考えなくてはいけないですね。

4 主任児童委員の活動で気をつけていること

【区長】
お子さんや保護者と会ったりするときに、どういうことに気をつけていますか。
【葛西さん】
いろいろな家庭環境の方に接するので、自分がこうあるべきとか子育てはこういうものだろうみたいな思い込みで接してしまうと、相手のしていることを歯がゆく思えたり、もどかしく思えたりします。相手の話しや気持ちを受け止められるように、こちらの価値観を押し付けないように気をつけて接しなければと思っています。
【区長】
堀さんはどうですか。接するときの注意とか、心がけとか。
【堀さん】
まずは笑顔を。訪問したときに、怖い顔をしないでニコニコして。洋服も普段着で、余所行きのものや、お化粧もしないで、なるべく地味な格好で。心身ともに病んでいるお母さんが多いので、よく話しを聞いてあげます。
自分の意見はあまり言わないで、聞いてあげる専門で。提案があった場合は、私の経験ではこういう風にしたほうがいいと思うけど、というような形で優しく言ってみます。説教じみたりしないほうがいいと思います。それは気をつけるようにしています。

5 主任児童委員をやって良かったこと

【区長】
長くやっている人は、いろいろな経験をされてきていると思いますが、主任児童委員をやってよかったなとか、うれしかったなということがもしあったら聞かせてもらいたいのですが。佐藤さんはどうですか。
【佐藤さん】
皆さんと知り合えて、仲間が増えたことと、相談に伺ったお母さんが「ありがとう」と言ってくれると、やっていて良かったなと感じます。
【目黒さん】
いろいろな子と関わった中で、ある子が立ち直っていま高校に行って、一生懸命勉強していることがすごく嬉しかったです。
そのときは、中学の2年生になって、学校からの通報で、お母さんと本人に会って、地域の民生委員さんと一緒に行って話しを聞きましたが、その後真面目になって一生懸命頑張っています。その子から「おばちゃん、高校に行って真面目になったからね」といわれたのが嬉しかったです。
【区長】
安藤さんはどうですか。嬉しかったこととか。
【安藤さん】
子育て支援センターからの依頼で、核家族でご主人が不在の際に出産を迎えたら不安なので、民生委員の方と見守ってほしいといわれました。たまたまご主人がいるときに出産で病院に行けました。無事に産まれたと報告をしていただいたときに、とても嬉しかったです。民生委員の方と見守って安心して出産できたことで、こういう関わり方もあるんだなと。そのときは嬉しかったです。

6 子育ての環境について

【区長】
江東区の場合、集合住宅に住んでいる世帯が8割です。そうしたことで核家族化が進んでいます。赤ちゃんを育てるのに、閉じこもって悩んでいます。そういったところから虐待が生まれたりしているわけです。
江東区では、在宅で子育てをしている、保育園に通っていない家庭のために「マイ保育園登録制度」というのを始めました。自宅で子育てをしているお母さんたちが、悩みとかもあるでしょうし、登録することによって友達ができたり、こどもを他のこどもと遊ばせたりできます。
また、産後うつなどで悩んでしまうお母さんのために、助産院でショートステイやデイケアを行う「子育てスタート支援事業」を始めました。その他には、児童虐待ホットラインの専門員を増やしました。
このように幾つかやっていますが、それでも様々な問題が出てしまうことは事実ですから、今の環境、特に大都市における核家族化によるこどもを取り巻く環境についてご意見があればお話ししていただきたい。
神保さん、いかがですか。
【神保さん】
最近の若いお母さんたちは、本やインターネットでたくさん知識が取れる状況だと思いますが、実際自分のこどもを育てるのにその知識をどれだけ生かせるか。その場に応じてできないので、結局どういう風にしていいかわからなくて、不安で相談したいと心の中で思っているが、閉じこもってしまう方が多いようです。
【田中さん】
今のマンションはオートロックになっていて、なかなか外の人を受け入れないという形もありますし、昔ながらの近所付き合いも薄れているような気がします。東北の大震災でコミュニティの力が見直されていますが、江東区も下町ならではのご近所関係においていいものが残っていますし、これからはますます地域コミュニティの力が大事ではないかと感じています。
【区長】
内野さん、ご意見ありますか。
【内野さん】
以前に比べれば核家族が増えて、母子密着の環境が多いと思います。特に、小さいこどもがいる場合、ご主人が会社に出かけてしまうと、母子だけでずっと過ごしている環境になり、煮詰まってしまいます。おじいちゃん、おばあちゃんがいたり、近所の方がいると、こどもも遊びに行ったりして、お母さんもちょっと話すことによって気がまぎれることがあると思います。
江東区では、子育て支援センター「みずべ」があって、幼稚園、保育園に入るまでの間に「みずべ」に行って、いろいろな方と知り合うことによって、交流ができていいらしいですね。そういう施設ももっとできればいいと思うし、幼稚園、保育園、小学校が連携することによって、和気あいあいと話せる地域になればと思います。
【横田さん】
みんなの力を借りて育てることも大事ですが、自分が親であることの自覚を持ち、力をつけながらそういう便利なところを利用して子育てをしていく。こどもに一番不安を感じるのは、こどもと大人の線引きがなくなっていて、こどもたちの楽しみの中に親が楽しむことが入ってきている。
小さいうちからカラオケ屋に行って親と楽しむ。楽しむことはいいが、大人とこどもの線引きを、家庭で育てるときは親も我慢して、煮詰まって虐待にいってはいけないが、あまりに便利すぎるものがありすぎて、反対に親の中の抑止という意味の力が落ちているところが不安です。
【本間さん】
江東区は子育て世代にすごく手厚くやってもらっていると思います。
今の親御さんは、私たちのときと比べて恵まれていると思う反面、例えば保健所のお手伝いに伺うと、3歳児健診に来る親子が少なくて、これを受けないと何か問題を抱えたお子さんが分からずに小学校目前までいってしまって、親子で苦労されている話しを聞きます。親御さんに聞いてみると、何を言われるか怖いから行かない、と逆に敬遠してしまい残念な事になっているので、特典があったり催しがあったりできないかなと思っています。

7 主任児童委員としての今後の抱負

【区長】
最後に、抱負というか意欲をお話しいただければと思います。
【北島さん】
私もまだ主任児童委員になって日が浅いので、一人の力ではたいしたことはできませんが、多くの勉強会に参加して、いろいろな知恵や知識をもらって、ぜひ悩んでいる人の手助けができればいいなと思っております。
あと、地域の方々の悩みと区の子育て支援課等との橋渡しがうまくできればいいなと思っております。
【堀さん】
難しい事例にあたるたびに、自分が何もできないので、ちょっと無力感を感じて帰るときも多いですが、その中で一人でもよくなったなと思ったときに喜びを感じるので、それを大切に細く長く頑張っていくことが大事だと思っています。
【内野さん】
私は主任児童委員になったばかりで、これから先輩にいろいろ教わりながらやっていきたいと思っています。地域がしっかりしていて、話しや挨拶が気軽にできるような街づくりのお手伝いができればいいなと思っています。
【香取さん】
田舎のようなざっくばらんなお付き合いが近所同士でできて、私たちはおせっかいなおじさん、おばさんになって、少しでも地域のお役に立てるように頑張っていきたいと思います。
【中島さん】
「こどもは社会の宝」といわれますが、今虐待問題が多くて、こどもが不幸な目にあっています。会議を行うと、どうしても目線が大人のものになってしまいます。この親がどうとか、社会がどうとか。こどもをついつい忘れてしまいます。これからはこどもの目線に立って、ぜひ明るい社会が作れるように頑張っていきたい。
【本間さん】
見守り訪問で関わっているご家庭の話し相手はもちろんなんですが、予防の意味で地域や学校の行事にもっと参加して、私たちのことをより多くの皆さんに知っていただいて、児童館や子ども家庭支援センター、子育て広場でお知り合いになり、お子さんたちの成長を喜び、いつも身近に相談できるおじさん、おばさんがいるんだよという気持ちになってもらうとともに、気軽に相談できるように努めていきたいです。

8 区長から参加者の皆さんへ

【区長】
今日はいろいろなお話しをしていただいて、本当にありがとうございました。我々区もいろいろなアイデアを出して努力をしていますが、政策や施設に気がつかない人がいっぱいいます。それを皆さんの力で、人と人とが結びつくようなバックアップをしてもらいたいと思います。
今はおせっかいが薄れてきている。だから孤立してしまう。おせっかいが迷惑だから、マンションで隣ともお付き合いしなくて楽でいい、という人もいますけれど、しかしそうではない。おせっかいあっていいんですよ。おせっかいがあって、そしてみんなで助け合う。
義理と人情とおせっかいの江東区を皆さんの力で盛り上げて、若いお母さん、お父さん、そしてかわいいこどもたちをしっかり守り続けていきたい。そのための主任児童委員として頑張ってください。心からこの点をお願いして、閉会といたします。どうもありがとうございました。

区長を囲んで

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政策経営部 広報広聴課 広聴相談係 窓口:区役所2階22番

郵便番号135-8383 東京都江東区東陽 4-11-28

電話番号:03-3647-2364

ファックス:03-3647-9635

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