区政最前線～区長室から～令和元年12月

初の避難勧告発令

　今年は、台風等による記録的な大雨で日本各地に甚大な被害が発生した一年でした。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早く平常の生活に戻ることができますようお祈り申し上げます。

　本区でも10月12日に上陸した台風19号の際には、荒川の水位の上昇が予想され、氾濫の恐れが高まったため、区東部の地域に避難勧告を発令しました。

　大雨による避難勧告は本区では初めての事で、避難所の開設にあたっては、緊急招集した職員のみならず、地域住民の方々で構成する災害協力隊の協力により、無事避難者の受入れを始めることができました。これは、日頃からの地域の方々の災害に対する意識が高い表れであり、皆様の協力に感謝いたします。

　心配した荒川の水位は、荒川・砂町水辺公園まで上がらず、大きな被害はありませんでした。しかしながら、都区東部の五区で検討してきた、荒川氾濫対策への課題が、改めて浮き彫りとなり、水害の予測・対応の難しさを痛感しています。また、初めての避難行動等への対応に、お手紙やまちでたくさんのご意見をいただきました。

　私自身、小学生の時に、キティ台風の被害に遭いました。急に水がどうっと上がってきて、屋根裏に逃げたあの恐ろしい記憶は、未だに忘れられません。本区はこれまで、関東大震災や度重なる水害に、区民・区議会とともに立ち向かってきました。今後も区民の皆様が安全・安心に暮らせるよう、災害への対策強化に取り組みます。

　いよいよ来年は東京2020大会が開催されます。来年こそ、明るい一年になってもらいたいと心から願っております。